アルメリア&バジャドリー、昇格への道のり

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2021/22シーズンのラ・リーガ・スマートバンク最終節は劇的な結末を迎えることになった。3チームによる2つの自動昇格枠争いは、アルコルコンのジオバニ・サルフィノが決勝点を決めた91分に決着。このゴールによりエイバルが3位に転落し、アルメリアとバジャドリーのトップリーグ昇格が決まった。

レガネスにアウェーで挑んだ最終節、アルメリアが自力で自動昇格を決めるためには勝利が必要だった。結果は2ー2の引き分けに終わったが、アルコルコンがエイバルを1ー0で破ったことで、自動昇格に加えてラ・リーガ・スマートバンクのタイトルを手にすることになった。

一方、3位で最終節を迎えたバジャドリーは自分たちが勝った上でライバルのつまづきを待つ必要があった。ホームでウエスカに3ー0で快勝した後、選手たちはスマートフォンの画面で他会場の試合終了を見届けた上で喜びを爆発させた。

アルメリアはレガネスとの最終節を2ー2のドローで終え、8季ぶりの昇格を決めると共にラ・リーガ・スマートバンク王者に輝いた 【(C)LaLiga】

バジャドリーは3位で迎えた最終節でウエスカを3ー0で破り、逆転で自動昇格を果たした 【(C)LaLiga】

アルメリア、7シーズンの苦難を経て

1989年創立のアルメリアにとって、2014/15シーズンに降格して以来の復帰となる来季はラ・リーガ・サンタンデールで戦う通算9季目のシーズンとなる。初昇格はウナイ・エメリの指揮下で成し遂げた2008年。以降4シーズンに渡ってラ・リーガ・サンタンデールに所属したが、2015年の降格後は深刻な経営難に陥った。

風向きが変わったのはサウジアラビアの富豪トゥルキ・アルシェイクがオーナーとなった2019年からだ。以降チームは2季連続で昇格プレーオフに進出。いずれも準決勝で敗退したが、今季はシーズンの大半を2位以内で過ごし、どのライバルよりも多く首位に立った末、自動昇格枠を勝ち取った。42試合35失点はリーグ最少の数字だ。

昇格の立役者の一人は昨年4月に就任したルビ監督だ。2017/18シーズンにウエスカを史上初のラ・リーガ・サンタンデール昇格に導いたカタルーニャ出身の指揮官は、2018/19シーズンにはエスパニョールを率いてラ・リーガ・サンタンデールで7位に入り、ヨーロッパリーグの出場権をもたらしている。

ラ・リーガ・スマートバンクへ降格するグラナダと入れ替わる形でアルメリアが昇格したことで、来季もラ・リーガ・サンタンデールにはアンダルシアから4チームが参戦することになった。なおアルメリアの本拠地ロス・フエゴス・メデティラネオスは、5月にネーミングライツを売却したことでパワー・ホース・スタジアムに名を変えている。

ウマル・サディクはチーム最多の18ゴールを記録し、アルメリアの昇格に貢献 【(C)LaLiga】

ルビ監督はウエスカを率いた2017/18シーズン以来のラ・リーガ・サンタンデール昇格を実現 【(C)LaLiga】

バジャドリー、1年でのスピード復帰

2020/21シーズンのラ・リーガ・スマートバンク降格から1年でのトップリーグ復帰を果たしたバジャドリーは、来季でラ・リーガ・サンタンデール所属46シーズン目を数える歴史あるクラブだ。

2021/22シーズンのバジャドリーはラ・リーガ・スマートバンク最多の71ゴールを記録。そのうち20ゴールは得点源のイスラエル人FWション・ヴァイスマンが決めている。終盤戦では4試合で1勝しかできず苦しんだ時期もあったが、ラスト4試合は9ゴール1失点の4連勝で駆け抜けた。

シーズンを通して貫いた攻撃的精神はパチェタ監督が植え付けたものだ。彼は昨年6月の就任会見で「勇敢でアグレッシブに、良いプレーができるチームを作るつもりだ」と宣言していた。

現役時代にバルセロナとレアル・マドリーでプレーしたレジェンドであり、2018年にバジャドリーの大株主となったロナウド会長は、ユニフォーム姿で選手やファンと喜びを分かち合った。スペインで最も有名な会長である彼もまた、来季はラ・リーガ・サンタンデールの舞台に返り咲く一人となった。

ヴァイスマンはバジャドリーの主砲として20ゴールを挙げた 【(C)LaLiga】

ロナウド会長は1年でのラ・リーガ・サンタンデール復帰を果たし、安堵の表情を見せた 【(C)LaLiga】

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