アルメリア&バジャドリー、昇格への道のり
レガネスにアウェーで挑んだ最終節、アルメリアが自力で自動昇格を決めるためには勝利が必要だった。結果は2ー2の引き分けに終わったが、アルコルコンがエイバルを1ー0で破ったことで、自動昇格に加えてラ・リーガ・スマートバンクのタイトルを手にすることになった。
一方、3位で最終節を迎えたバジャドリーは自分たちが勝った上でライバルのつまづきを待つ必要があった。ホームでウエスカに3ー0で快勝した後、選手たちはスマートフォンの画面で他会場の試合終了を見届けた上で喜びを爆発させた。
アルメリア、7シーズンの苦難を経て
風向きが変わったのはサウジアラビアの富豪トゥルキ・アルシェイクがオーナーとなった2019年からだ。以降チームは2季連続で昇格プレーオフに進出。いずれも準決勝で敗退したが、今季はシーズンの大半を2位以内で過ごし、どのライバルよりも多く首位に立った末、自動昇格枠を勝ち取った。42試合35失点はリーグ最少の数字だ。
昇格の立役者の一人は昨年4月に就任したルビ監督だ。2017/18シーズンにウエスカを史上初のラ・リーガ・サンタンデール昇格に導いたカタルーニャ出身の指揮官は、2018/19シーズンにはエスパニョールを率いてラ・リーガ・サンタンデールで7位に入り、ヨーロッパリーグの出場権をもたらしている。
ラ・リーガ・スマートバンクへ降格するグラナダと入れ替わる形でアルメリアが昇格したことで、来季もラ・リーガ・サンタンデールにはアンダルシアから4チームが参戦することになった。なおアルメリアの本拠地ロス・フエゴス・メデティラネオスは、5月にネーミングライツを売却したことでパワー・ホース・スタジアムに名を変えている。
バジャドリー、1年でのスピード復帰
2021/22シーズンのバジャドリーはラ・リーガ・スマートバンク最多の71ゴールを記録。そのうち20ゴールは得点源のイスラエル人FWション・ヴァイスマンが決めている。終盤戦では4試合で1勝しかできず苦しんだ時期もあったが、ラスト4試合は9ゴール1失点の4連勝で駆け抜けた。
シーズンを通して貫いた攻撃的精神はパチェタ監督が植え付けたものだ。彼は昨年6月の就任会見で「勇敢でアグレッシブに、良いプレーができるチームを作るつもりだ」と宣言していた。
現役時代にバルセロナとレアル・マドリーでプレーしたレジェンドであり、2018年にバジャドリーの大株主となったロナウド会長は、ユニフォーム姿で選手やファンと喜びを分かち合った。スペインで最も有名な会長である彼もまた、来季はラ・リーガ・サンタンデールの舞台に返り咲く一人となった。
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