【J1・広島】試合の見どころ J1リーグ第37節 vs.FC東京

サンフレッチェ広島
チーム・協会

【©2021 S.FC】

試合の見どころ

 いよいよ今季ホーム最終戦を迎える。ここまで11勝13分12敗の10位に位置する広島は、ACL出場権獲得の可能性もなければ、J2降格の可能性もない、メンタル的に難しい中位にとどまっているが、今季のホームラストマッチとなれば、余計に惨めな試合はできない。「やはり(ホーム)最終戦は勝ちたい」(沢田謙太郎監督)。城福浩監督が退任してからの3試合は1分2敗と勝点3を奪えていないだけに、サンフレッチェに関わる誰もが勝利を渇望している。
 ただし、今節は相手も似たような状況だ。広島より一つ上の9位に位置するFC東京は、前々節・横浜FM戦で0-8という屈辱的な大敗を喫すると、翌日には長谷川健太監督が辞任。前節から森下申一監督が指揮を執る中で、徳島には0-2で敗れ、直近のリーグ戦5試合は1勝4敗と黒星が先行している。ともに今季の目標を定めづらい中、“監督交代”という劇薬を受けて現状を打破したい思いは同じであり、プロとしてもこのまま終わっていいわけがない。「どういう試合になるか分からないが、ベストを尽くせると思っている」。今週は通常より1日多い5日間を練習に当ててハードに鍛えてきた沢田監督は、選手に絶対の信頼を寄せている。
 もちろん、今節も簡単に勝てる相手ではない。組織的な守備ブロックからのカウンターを武器とするFC東京だが、元々、個のタレントはJトップクラスだ。前線にはディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロ、アダイウトンといった個の能力の高いブラジル人やスピードスター・永井謙佑、経験豊富な司令塔・高萩洋次郎など実力者が揃い、最終ラインにも元日本代表の森重真人や現役レバノン代表のCBジョアン・オマリ、そして世界を渡り歩いてきた男・長友佑都も今夏にFC東京に帰ってきた。チームが一つになれば上位に進出してもおかしくない力を持つのがFC東京であり、“このままでは終われない”と思っているのは相手も同じこと。広島としてもより強いハートで臨むことが重要となる。
 その上で、沢田監督が強調したのはベースの部分だ。「人によって良い試合はたくさんあると思うが、誰もが見て良い試合だと思うのは、やはり選手が全力を尽くして、怯むことなく、諦めることなく、下を向くことなく戦い続ける姿。みんなが一つになって、一つのボールに対して相手のゴールに対して襲い掛かって行く姿、そして自分のゴールを守っている姿は絶対にどんな試合でも必要なプレーだと思っている。そのベースの部分では、やり続けていきたい」。今季のエディオンスタジアム広島でのラストマッチに期待を寄せて応援にくるファミリーの方々に必死に戦う雄姿を見せ続けること。そうすれば、必ず勝利は近付いてくる。全員で泥臭く、粘り強く戦い、勝点3をもぎ取りたいところだ。

沢田謙太郎監督試合前日コメント

---いよいよ今季ホーム最終戦だが?
「今週は中5日間を存分に使って準備することができた。今やろうと思えることを本当にやり続けたと思う。そういう状況の中でホーム最終戦を迎えられる。間違いなく選手はやってくれると思う。どういう試合になるか分からないが、ベストを尽くせると思っている」

---FC東京はブラジル人を中心とした前線が脅威だが?
「彼らにやられ放題やられてしまったら勝利は遠のいてしまう。しっかりと戦うことや競り合いにいくことは大切にしながらも入れ替わってしまったり、無暗に行くともっと危険になる。スペースを与えることも危険になる。我々のオーガナイズされた守備のところで行くところと行かないところも含めて対応できればと思っている。失点は私が監督になって増えているところもあるが、彼ら(DF陣)は失点しないだけの力は持っている。期待したい」

---沢田監督初勝利を期待するお客さんの前で良い試合を見せたいのでは?
「人によって良い試合はたくさんあると思うが、誰もが見て良い試合だと思うのは、やはり選手が全力を尽くして、怯むことなく、諦めることなく、下を向くことなく戦い続ける姿。みんなが一つになって、一つのボールに対して相手のゴールに対して襲い掛かって行く姿、そして自分のゴールを守っている姿は絶対にどんな試合でも必要なプレーだと思っている。そのベースの部分では、やり続けていきたい。どんな相手でも勝つことは難しいと思っている。でも、その難しいことに挑戦すること。選手は経験もあるし、勝つことに近付くようなプレーを必ずやってくれると思う。やはり(ホーム)最終戦は勝ちたい」
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著者プロフィール

東洋工業(株)蹴球部として1938年に創部。1992年にサンフレッチェ広島と改称し、1993年の初年度からJリーグに参戦している。サンフレッチェの名称は、日本語の「三」とイタリア語の「フレッチェ=矢」を合わせたもの。広島にゆかりの深い戦国武将、毛利元就の故事に由来し、「三本の矢」を意味している。本拠地はエディオンスタジアム広島。2012年にJ1リーグを初制覇、2013年、2015年も優勝し、4年で3度のJ1リーグ制覇を果たした。2015年には、FIFAクラブワールドカップで3位になるなど、育成型クラブとして結果を残している。

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