【J1・広島】試合の見どころ J1リーグ第32節 vs.セレッソ大阪

サンフレッチェ広島
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試合の見どころ

 継続こそが勝利への道だ。3試合ぶりに勝点3を奪った前節・柏レイソル戦(3◯0)、広島がこれまでと何か変わったことをしたかと言うと、決してそうではない。
「ここ7〜8試合は自分たちらしい安定した試合の入りができていた。ただ、必ず勝点3が取れたかと言うと、そういう試合ばかりではなかった。非常に悔しい思いもしてきた。それでも自分たちがやれていることを信じてやり抜くこと。変えずにブレずにやり抜くことを選手と共有して試合に入った」(城福浩監督)。
レイソル戦では3-0の結果が得られたが、勝てなかった試合でも最近では首位争いを演じる川崎Fや横浜FMに対して、互角以上の戦いができていた。“良い守備からの良い攻撃”をテーマにした前線からボールを奪いに行く積極的かつ組織的な守備、速攻と遅攻を使い分けたメリハリのある攻撃は十分に機能していた。残り9試合もこの戦いを貫くのみだ。
 2連勝を目指す今節、スタイルの継続とともに連続無失点も一つのカギとなる。相手は各ポジションにタレントを擁す強豪・C大阪。4位に終わった昨季から一転、今季はレヴィー・クルピ監督を新たに迎えたが、一時は11試合連続で勝利のない状況(7分4敗)に陥るなど苦しい時期を過ごし、8月下旬にはクルピ監督が退任。小菊昭雄コーチが後任として指揮を執る難しいシーズンとなった。ただし、選手の顔ぶれを見ればやはり強烈だ。10番で司令塔の清武弘嗣はケガで約1カ月の離脱となったが、今夏には元日本代表のドリブラー・乾貴士がC大阪へ10年ぶりの復帰を果たした。すでに左サイドMFでリーグ戦3試合に出場して攻撃で存在感のあるプレーを見せるなど、「彼の得意な形を出させないようにしないといけない」(城福監督)。一人で局面を打開してチャンスを演出できる背番号23は当然ながら注意が必要だ。
 また、他にも日本代表に選出されるようになったアタッカーの坂元達裕やオーストラリア代表FWのアダム・タガート、大久保嘉人、奥埜博亮、原川力といった実績のある選手だけでなく、広島ユース出身のストライカー・加藤陸次樹などの台頭もある。現在はリーグ戦2試合連続の無得点で連敗中だが、一発のある選手は多いだけに、90分をとおして油断はできない。
 広島としては、無失点に抑えながら前節同様の我慢強い攻撃を繰り出せるかだ。レイソル戦ではボールをほぼ支配して試合を進める中、得点を奪えなくても焦れずにリスク管理を徹底しながら攻撃し続けたことが30分のドウグラス・ヴィエイラの先制点に繋がった。C大阪戦も同じ戦い方を徹底するのみ。その先に今季2度目の2連勝が待っている。

城福浩監督試合前日コメント

---中3日の戦いとなるが、メンバー選考についてはどう考えているか?
「中3日はあるし、ずっと連戦でやってきたわけではない。基本的にC大阪戦はみんなが選択肢にある状況だと思う。その次も(中3日で札幌戦が)あるということを考えた時に、明日の試合で勝点3を取って、その次もそれ(勝点3を)を狙えるような状況をトータルで考えた。何よりも我々の前からの良いディフェンスから、カウンターと遅攻を織り交ぜていく。そのインテンシティーを下げたくない。それを保つことを大事にしたい」

---C大阪は連敗中で調子を落としている印象だが?
「あれだけの連戦(13連戦の11試合を消化)を戦っている。我々も(17)連戦を経験したが、コンディションの条件としたら大変だと思う。逆に言えば、自分たちは絶対に走り勝たないといけない。前節・浦和戦は中2日だったので特別厳しかったと思うが、彼らが90分間フレッシュさを保てるかと言うと、それは分からない。ただ、フレッシュな時の動き直す鋭さやそこにボールを供給してチャンスの時に発揮するクオリティーはC大阪の持ち味。そこを出させないようにしないといけない。また、我々がボールを動かして相手を疲弊させる時間を早めることは大事になる」

---C大阪に復帰した乾貴士選手の印象は?
「彼がバイタルエリアに持ち出した時にはやはりアイディアや視野の広さがある。針の穴を通すようなパスとシュートも持っている。彼の得意な形を出させないようにしないといけない。試合の頭からなのか途中から出てくるのか分からないが、武器は持っている。そこは細心の注意を払いたい」
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著者プロフィール

東洋工業(株)蹴球部として1938年に創部。1992年にサンフレッチェ広島と改称し、1993年の初年度からJリーグに参戦している。サンフレッチェの名称は、日本語の「三」とイタリア語の「フレッチェ=矢」を合わせたもの。広島にゆかりの深い戦国武将、毛利元就の故事に由来し、「三本の矢」を意味している。本拠地はエディオンスタジアム広島。2012年にJ1リーグを初制覇、2013年、2015年も優勝し、4年で3度のJ1リーグ制覇を果たした。2015年には、FIFAクラブワールドカップで3位になるなど、育成型クラブとして結果を残している。

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