偉大なるジョック・ステイン氏が亡くなって36年 (1/2)|セルティックFC

セルティックFC
チーム・協会

【©CelticFC】

9月10日は、セルティックFCで監督を務めたレジェンド、ジョック・ステイン氏の命日です。

 2021年9月10日、セルティックFCの発展に最も貢献してくれた人物が亡くなってから36年目にあたります。ジョック・ステイン氏はカーディフで致命的な心臓発作に見舞われ、同時に、セルティックの鼓動も止まりました。しかし、イギリスのコメディアン、ジョン・トムソン記念館の碑文にはこう書かれています。"They never died who live in the heart they leave behind."

 1985年9月10日(火)の夜、それまでは退屈な雨が続いていた夏でしたが、珍しく好天に恵まれていた日のことでした。カーディフ・シティのニニアン・パークの西側に日が沈むと同時に、セルティックの長く輝かしい歴史の中で最も偉大な人物の人生も終わりを告げました。ジョック・ステイン氏は62歳で心臓発作のために亡くなったのです。

 闇が忍び寄り、ウェールズの夏の夜だけでなく、スコットランドのサッカー界全体、特にセルティックが悲しみに包まれる中、当時のスコットランド代表チームのドクターであるスチュアート・ヒリス医師はこう述べています。「いつ起こってもおかしくない突然の死だった。」

 そして“その時”は、彼の仕事場であるスタジアムで亡くなったのです。1986 FIFAワールドカップヨーロッパ予選の最終戦、勝てばオーストラリア代表との大陸間プレーオフ進出が決まるアウェーでのウェールズ戦で、決勝のPKを獲得したときに心臓発作に襲われました。

【©CelticFC】

 サッカーに愛された偉大な監督はセルティックの名指揮官でもありました。現役選手を引退した4年後の1960年、監督としてのキャリアをスタートさせた彼は、1965年にセルティックの監督に就任。低迷していたクラブを、次々と大会を勝ち抜いて後続を震え上がらせるような優勝チームに変えたのです。

 「2位であることは十分ではない。1位であってもより多くのものを渇望する。」ステインは眠れる巨人をかき乱すだけでなく、記憶の中のノスタルジックな草原で眠っていたクラブに、生き生きとした信念を吹き込みました。それはまさにアンフェタミンの注射のような刺激でした。選手たちにスコットランドだけでなく、イギリス、ヨーロッパ、そしてグラスゴーで最高の選手であれという信念を植え付けたのです。(2/2に続く)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

セルティックFCは1887年に設立されたイギリス・スコットランドの名門サッカークラブで、グラスゴーに本拠地を構えます。世界的に有名なサッカークラブで、2005-06シーズンから2008-09シーズンまで中村俊輔選手が、2007-08シーズンから2009-10シーズンまで水野晃樹選手が所属していました。特に2006年11月、チャンピオンズ・リーグのマンチェスター・ユナイテッド戦で中村選手が決めたフリーキックは、現在でもファンの間で語り継がれています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント