100円ショップDAISOがスポーツで社会貢献。知られざる「地域社会を盛り上げたい」という想い
【写真提供:大創産業】
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DAISOがパラスポーツを応援。なぜ?
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「イベント後に参加者の感想をまとめていただいたものを読んだのですが、“車椅子ソフトボールってかっこいい”という感想があったり、“今度車いすに乗っている人を見かけたら、何かお手伝いできることはありますか?と聞いてみたい”というような声があったり、みなさんそれぞれ受け止めていただているということを実感しました」
そう語ってくれたのは、大創産業で採用を担当し、兼務という形で同社の特例子会社ダイソーウイングに出向している久保浩二氏だ。実は、車椅子ソフトボールのイベントを開催することになったのは、現在“広島Salire”で活躍する江南聖選手が、以前ダイソーウイングに勤務していたことがきっかけだ。
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「福祉を育む場を作りたい」という創業者の強い想いから、様々な取り組みを実施
「大創産業がこのような社会貢献活動に取り組むようになったのは、やはり創業者の思いがきっかけだと思います。そして、江南選手が社員として在籍していたことにより、大創産業には、パラスポーツの理解の促進、普及、啓発のためにできることがいろいろあるということに気づかされました」
大創産業はダイソーウイングと合わせて、障がいのある人を毎年100名ほど採用している。採用を進めていく中で地域の特別支援学校から、障がい者雇用の取り組みについて是非話してほしいという依頼が入り、その数はどんどん増えていったそうだ。
出前講座では、実際にダイソーウイングに入社した障がいを持つ社員の声が聞かれることが好評 【写真提供:大創産業】
「出前講座などの活動に参加する人が増えて、社内にもこういった大創の社会貢献活動への認知度が高まってきています。そんな中で、もちろん私たちもお声がけはしますが、スタッフが自分から参加したいと言ってくれるケースも増えています。従業員の社会貢献活動に対する参加意識も高まってきているなと感じます」
スタッフの参加意識に久保氏が注目するわけは、ダイソーウイングという社名に込められた意味から理解することができる。
「我々が障がい者雇用を通じて目指しているのは、共に働く従業員の自立と成長なんです。大創で仕事をすることによって経済的な自立はもちろん、人としての成長もしっかりと目指していってほしいですね。実はダイソーウイングという社名は、鳥の両翼を意味していて、片方の翼は仕事を通して身につけられるスキル、もう片方の翼はいろいろな人と関わることによって実現できる人としての成長。その両翼を使って大きく羽ばたけるようにという意味が込められているんです。このダイソーウイングを通じて、我々も地域社会への貢献に会社として寄与していきたいと考えています」
スポーツをテーマに地域社会を盛り上げていく意義
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「スポーツは誰もが楽しめて参加しやすいという特徴があります。そんなスポーツをテーマに地域社会を盛り上げていくという活動は、従業員のモチベーションを上げ、ここで働いてみたいという人を増やすという意味でも、会社にとって大事なことだと思います。今後も車椅子ソフトボールの体験授業は継続していく予定ですが、もうひとつ取り組んでみたいと考えているのが東京2020パラリンピックでも話題になったユニバーサルスポーツ、ボッチャです。広島県ボッチャ協会主催の“ボッチャ広島カップ”という大会があって、去年スタッフが参加しました。この大会には継続して参加していきたいですね」
また広島では、県内の市町、企業、競技団体など多様な主体が一体となって、障がいの有無に関らず、誰もが楽しめる“インクルーシブ・スポーツ・フェスタ 広島”というイベントを開催している。大創産業は、この大会にも昨年から参加を始めた。
「大創産業が障がい者雇用に取り組み、特例子会社ダイソーウイングがあることは、まだまだ対外的な認知は広まっていません。今後このような活動を継続していくことによって外部の人たちに広く知っていただきたいと思っています」
国内どころか世界に展開する100円ショップ“DAISO”が、地元を盛り上げるため、スポーツの普及促進を通じて地域貢献活動を行っている。この取り組みから見えてくるのは、企業と地域を結びつける媒介として発揮されるスポーツの力だろう。今後も注目していきたい。
text by Reiko Sadaie(Parasapo Lab)
写真提供:大創産業
※本記事はパラサポWEBに2024年11月に掲載されたものです。
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