【J1・広島】試合の見どころ J1リーグ第24節 vs.神戸ヴィッセル

サンフレッチェ広島
チーム・協会

【©2021 S.FC】

試合の見どころ

 広島から世界へ平和を発信する“ピースマッチ”が今年も開催される。本来なら8月14日の予定だったが、広島県を襲った大雨の影響で9月5日に変更。ただ、今回もピースマッチには変わりなく、選手たちはサッカーができる平和に感謝しながらピッチに立つことになる。
 当日はピッチ外でも平和にまつわる様々なイベントが盛り込まれているが、試合に目を向けても“世界”を知るチームとの楽しみな対戦だ。広島の地に迎える相手は、バルセロナでもスペイン代表でも世界を制した経験を持つアンドレス・イニエスタ擁するタレント軍団の神戸。近年は特に“大型補強”でJリーグを盛り上げているクラブだが、今年の夏も補強に容赦なし。リーグトップの15得点を挙げていた古橋亨梧は海外へ移籍してしまったが、その代わりと言うよりも、次々に迎えた選手たちで、より戦力は増強した印象だ。
 今夏、新たに加わったのは、武藤嘉紀、大迫勇也、そして元バルセロナ戦士で未来を嘱望されていたボージャン・クルキッチの3人。武藤と大迫は早くも神戸デビューして実力の高さを示しており、ボージャンも今節から出場可能。広島の佐々木とともに大迫は日本代表の活動によって今節の出場はできないが、それでもFWには元広島戦士のドウグラスなど、他にも実力者は揃っている。さらにイニエスタと同じ元バルセロナのセルジ・サンペールや元日本代表の山口蛍、酒井高徳、現役ベルギー代表DFのトーマス・フェルマーレンなど、やはり充実した陣容だ。今季は三浦淳寛監督がしっかりと組織も植え付けており、現在は4位と安定した戦いを見せ続けている。
 5月に敵地で戦った前回対戦は0-3の完敗。それから4カ月が経過した中、広島は神戸にどうリベンジしていくか。「我々は前回対戦の悔しい思いを持ってピッチに立つが、直近の戦い方を意識しながら自分たちらしくやることが大事」と城福浩監督は言う。5試合連続で勝利がない状況でも前線からハードワークする高い組織力を継続した結果、前節は大分に4-1で完勝した。もちろん、今節はクオリティーの高い神戸の選手たちの特長も頭に入れて戦わないといけないが、前提として「足をつるかは別だが、前節のようにやり切って次の選手に繋がるゲームをやらないと神戸相手に勝点3を取るのは簡単ではない」(同監督)。組織的かつ前線からの強度の高い守備で相手の自由を奪って主導権を握り、押し込み続け、連動した攻撃を繰り出すことが勝利への大きなポイント。佐々木の不在だけでなく、ケガ人も続出する苦しいチーム状況だが、総合力で乗り切り、ピースマッチを勝利で飾りたいところだ。

城福浩監督試合前日コメント

---ケガ人も出ている中での試合となるが?
「みんなでチームを作ってきたので、やれるメンバーで戦いたい。全員が揃ってないからこその良さを出すこと」

---前節・大分戦同様に、前線からの守備がポイントか?
「前節だけでなく、そこはずっとやっている。まずはチームとしてそれをやりうるメンバーを揃えているつもりだし、そこから出し切ること。足をつるかは別だが、前節のようにやり切って次の選手に繋がるゲームをやらないと神戸相手に勝点3を取るのは簡単ではない」

---神戸の現状について。
「メンバーは多少、変わってきている。それによって戦い方も変わっている。前回対戦で言えば、イニエスタがいない状況からゲームはスタートしているし、武藤(嘉紀)はいなかった。そういう意味では、我々は前回対戦の悔しい思い(0●3)を持ってピッチに立つが、直近の戦い方を意識しながら自分たちらしくやることが大事」

---アンドレス・イニエスタ選手とセルジ・サンペール選手の縦関係は警戒だが?
「ボールの配給という意味では、お互いにボールを出せる選手。特にサンペールはイニエスタを見てプレーしている。また、あの二人から出てくるボールに対して狙っている選手が多い。それは前の選手であろうが、サイドハーフであろうが、サイドバックだろうが、ボランチでくるかは分からないが、山口蛍も相当運動量があって決定機の起点になっている。出し手も受け手も両方ともケアしないといけない」

---前節、前々節と早い時間帯での失点が続いているが?
「前節・大分戦も前々節・浦和戦もそうだし、その前の川崎F戦もそうだが、しっかり前から行けていた。我々のペースでゲームに入れたと思っている。そこは変わらない。ただ、守備がハマらなかった時に何を優先しないと相手に入り込まれてしまうのか。ケースは違うが、浦和戦も大分戦も入り込まれた。そこで入り込ませてはいけないという意味では、本当はその手前で止めたいが、止まらなかった時に次に何をしないといけないかは、しっかり整理してピッチに立たないといけない」
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著者プロフィール

東洋工業(株)蹴球部として1938年に創部。1992年にサンフレッチェ広島と改称し、1993年の初年度からJリーグに参戦している。サンフレッチェの名称は、日本語の「三」とイタリア語の「フレッチェ=矢」を合わせたもの。広島にゆかりの深い戦国武将、毛利元就の故事に由来し、「三本の矢」を意味している。本拠地はエディオンスタジアム広島。2012年にJ1リーグを初制覇、2013年、2015年も優勝し、4年で3度のJ1リーグ制覇を果たした。2015年には、FIFAクラブワールドカップで3位になるなど、育成型クラブとして結果を残している。

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