クボタスピアーズ 「最も両チームを知っている“あの人”に聞いてみた」トップリーグ2021 第3節 マッチプレビュー

チーム・協会

【【クボタスピアーズ(ラグビー)】トップリーグ2021第3節 マッチプレビュー】

ワールドクラスのナイスガイ

「ナイスガイですね。」
本節の相手チームであるNTTコミュニケーションズシャイニングアークスの関係者に、昨年まで在籍していたマルコム・マークス選手の印象を聞いた回答だ。

「いいやつですね。ナイスガイ」
そのマルコム・マークス選手が今季入団した、クボタスピアーズの選手に聞いた、マルコム・マークス選手の印象。

「ちょっと強面で緊張していたけど、フレンドリーでさわやかで、なんてゆーか・・・そう、ナイスガイですね。」
これは、マルコム・マークス選手の取材時の担当者の言葉だ。

そう、ナイスガイなのだ。

今季入団したマルコム・マークス選手は紛れもなくナイスガイ。

日本で生活していたら1年に1度使うか使わないかのワード「ナイスガイ」

マルコム選手と接していると、そんな滅多に口にしない言葉が、自然と出てしまう。

選んだ言葉、優しい人柄、さわやかな笑顔、仲間への思いやり。

南アフリカ代表をラグビーワールドカップ優勝に導いたマルコム選手は、強く安定したセットプレー(スクラムやラインアウトのこと)と、激しいフィールドプレーで、世界でも最高峰のフッカーの一人だろう。

マルコム選手は、2020年1月25日の大阪・万博記念競技場で、間違いなくクボタスピアーズの脅威だった。
昨シーズン、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスに所属していたマルコム選手は、この日のクボタスピアーズとの試合で、独走トライを含む2トライを奪った。
スクラムでは、クボタスクラムを追い詰めた。
敗戦チーム側にも関わらずマンオブザマッチ(各試合で最も活躍した選手)を獲得した。

そのマルコム選手は、今季クボタスピアーズに移籍し、この2試合大活躍している。

ボールを持っての突進。
食らいついたら離さないジャッカル。
そしてなにより、他を圧倒するスクラムは、「ドミネート(支配する)」そのものだ。

トップリーグ2021第3節 クボタスピアーズvsNTTコミュニケーションズシャイニングアークスのマッチプレビューは、だれが語るよりも両チームを良く知るこの人に聞いてみたいと思った。
両チームからナイスガイと絶賛のマルコム・マークス選手に、試合48時間前にインタビューを行った。

インタビューでもナイスガイ。鉄壁崩せず。

3月4日(木)の練習後にインタビューを受けてくれたマルコム・マークス選手 【【クボタスピアーズ(ラグビー)】トップリーグ2021第3節 マッチプレビュー】

質問:この2試合を振り返ってチームとご自身のパフォーマンスはいかがでしょうか。

「いまクボタスピアーズはいい流れでいます。チームとしても成長していると思います。自分のパフォーマンスについては話すのは苦手なのですが、チームと一緒にもっとハードワークして、より成長したいと思っています。」


質問:昨年まで所属していたNTTコミュニケーションズシャイニングアークス(以下:NTTコム)との試合ですが、特別な思いはありますか?
「もちろん昨年までプレーしていたシャイニングアークスとの試合は楽しみにしています。いい友達もいますしね。NTTコムもいいチームですし、いいラグビーをするので、今週末の試合はとても楽しみです。」


質問:NTTコムはどんなラグビーをしてくると思いますか?また、自分たちはどのようなラグビーで相手に挑みますか?
「相手がどんなラグビーをしてくるかはやってみないとわかりません。それは他のチームも同じです。私たちがどんなラグビーをするか、詳細は話せませんが、大切なことは、自分たちのラグビー信じて、ハードワークすることだと思っています。今週もいい準備ができているので、楽しみです。」


質問:とは言いつつ本当は相手がなにをしてくるのかわかっている?
「(困ったように頭をかきながら)もちろん相手がどんなラグビーをするかは、(昨年までプレーしていたので)ある程度予想はできます。ただ相手も、まったく同じラグビーをしてくるとは限りません。今年でより成長していると思いますしね。」

質問:相手チームで特に注意している選手はいますか?
「一人を選ぶことはできませんね。相手は全員がいい選手ですし、いい友達もいるし、いいラグビーをするので。私はチームとして全力を尽くして戦うだけだと思っています。」

質問:今週末の試合では、ご自身のどのようなプレーに注目してほしいですか?
「セットプレー(スクラム・ラインアウト)です。相手も強いセットプレーを持っているので、チームのために集中する必要があると思っています。」

(インタビュー内容は以上)

マルコム選手は終始笑顔、ピシッと背筋を伸ばして答えてくれた。
常にチームメイトと相手に敬意を払い、自分自身は謙虚な姿勢を保ち続ける。
なんとかして、26歳の若者らしい部分を引き出そうとしたが、鉄壁は崩すことはできず。

一流選手は、パフォーマンスに一貫性があることが重要と言われている。つまりプレーに波がないこと。
おそらくそのためには、精神的な部分が重要になるだろう。

マルコム選手の安定したパフォーマンスは、こうした人柄が関係しているのかもしれない。

本節、だれしもが注目するこの選手のプレーを「ナイスガイ」という視点でぜひ見てほしい。
ひとつひとつのプレーに感情移入すること間違いなし。ご注目ください。

今回のインタビューを行うにあたって練習後にもかからずインタビューを受けてくれたマルコム選手、そして今回のマッチプレビューの制作を相談した際、快諾して頂いたNTTコミュニケーションズシャイニングアークス様、誠にありがとうございます。

3節目にしてメンバー変更有り!今節のスピアーズはちょっと違う!?

1,2節とメンバーをまったく変えず戦ったクボタスピアーズは、3戦目にしてメンバーを数人変更して相手に挑む。

スタメンで言えば、フォワード2人、バックス2人のメンバー変更。リザーブには今季初出場となる選手も4名登録された。

前述のマルコム選手が要となるスクラムやラインアウトのセットプレーを基軸に攻撃することはかわらないろうが、バックスの攻撃的な展開は期待したい。

ルーキー岸岡選手が初スタメンで司令塔となることはもちろん、その間を挟むスクラムハーフ井上選手、いぶし銀センターの元ニュージーランド代表ライアン・クロッティ選手の経験豊富なバックス陣が組み合わさり、どうシナジーを生むかも楽しみだ。

また、バックスで言えば両チームのキッカー対決も楽しみだろう。昨シーズンの同カードは1点差で軍配がわかれたことを考えると、ゴールキックは勝敗を分ける要素だろう。

そして、後半のインパクトプレーヤーが自らをアピールしつつ、チームに勢いを与えることも期待したい。
トップリーグはまだまだ始まったばかり。だれがスタメンに定着するかはまだまだわからない。

そんな新しいスピアーズ、そしてよりアメージングなラグビーを目撃できるかもしれない本節は、同じ千葉県をホームエリアに戦うもの同士の千葉ダービー。
トップリーグ第3節 クボタスピアーズvsNTTコミュニケーションズシャイニングアークスは、3月6日(土)12時キックオフ



文:クボタスピアーズ広報 岩爪航
写真:チームカメラマン 福島宏治
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著者プロフィール

〈クボタスピアーズ船橋・東京ベイについて〉 1978年創部。1990年、クボタ創業100周年を機にカンパニースポーツと定め、千葉県船橋市のクボタ京葉工場内にグランドとクラブハウスを整備。2003年、ジャパンラグビートップリーグ発足時からトップリーグの常連として戦ってきた。 「Proud Billboard」のビジョンの元、強く、愛されるチームを目指し、ステークホルダーの「誇りの広告塔」となるべくチーム強化を図っている。NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23では、創部以来初の決勝に進出。激戦の末に勝利し、優勝という結果でシーズンを終えた。 また、チーム強化だけでなく、SDGsの推進やラグビーを通じた普及・育成活動などといった社会貢献活動を積極的に推進している。スピアーズではファンのことを「共にオレンジを着て戦う仲間」という意図から「オレンジアーミー」と呼んでいる。

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