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【レビュー】東日本大震災メモリアルマッチ福島ダービー　いわきＦＣ対福島ユナイテッドＦＣ

いわきFC 2021年3月1日 13:00

チーム・協会

【@IWAKI FC】

２月28日、Ｊヴィレッジスタジアムに2128名の来場者を迎えて「東日本大震災メモリアルマッチ福島ダービー」が行われた。２年ぶりに行われたライバルとの一戦。いわきＦＣは０対１で福島ユナイテッドＦＣに敗れた。

後半アディショナルタイムの失点で敗れるも、貴重な経験に。

いわきＦＣは新システム４-１-３-２でこの１戦に挑んだ。ＧＫはベテランの坂田大樹、ＤＦ陣はＣＢに徳島ヴォルティスから今季補強した奥田雄大と、東海大から加入したばかりの米澤哲哉を起用。新システムのキーとなる両サイドバックは左に日高大、右に新加入の嵯峨理久。ＭＦはアンカーに山下優人。左ＭＦにキャプテン山口大輝、右ＭＦには昨季ヴィアティン三重で活躍した古川大悟。ＦＷは大黒柱の鈴木翔大と２年目の岩渕弘人が組み、トップ下にベテラン平岡将豪。

試合は福島ユナイテッドＦＣが立ち上がりからアグレッシブに攻め立て、いわきＦＣも持ち前の走力で応戦。激しく攻守が入れ替わる展開となった。いわきＦＣはＦＷ鈴木、岩渕、ＭＦ山口らが攻め入るも得点ならず。そして０対０で迎えた後半アディショナルタイム１分、福島ユナイテッドＦＣのＦＷイスマイラのゴールを許し、敗れた。

【@IWAKI FC】

２月の福島県沖地震の影響もあり、思うようにトレーニングマッチを組めていなかったいわきＦＣにとって、ダービーは今季初の同格以上のチームとの真剣勝負。貴重な実戦機会となったのも確かだ。今回見つかったさまざまな課題を修正し、２週間後のＪＦＬ開幕戦に臨む。

ＪＦＬ第１節は３月14日（日）13時より、いわきグリーンフィールドにヴィアティン三重を迎えて行われる。

大倉智いわきスポーツクラブ社長談話

「今日のように厳しいプレッシャーを受けたゲームは今季初めてだったと思うので、いい経験ができた。ＤＦ陣も踏ん張れた。開幕に向けていいシミュレーションができたのではないでしょうか。ユナイテッドさんは例年よりずっとよかったですね。気迫を感じ、我々にとって非常にいいシミュレーションになった。この緊迫したこのゲームを開幕前できたのは、非常に大きかった」

田村雄三監督談話

「いわきＦＣは、東日本大震災をきっかけに生まれたチーム。同じ県の福島ユナイテッドＦＣさんと２年ぶりのダービーを戦うことができてよかったと思います。

ただし、負けてはいけないのがダービー。福島ユナイテッドさんはこれまでとスタイルを変え、ファイティングスピリットにあふれていました。ゲーム強度が上がった印象がありました。試合開始直後からガンガン来るのは予想していて、それでも上回れると思っていました。でもなかなか上手くいかず、浮ついた雰囲気のまま試合が進んでしまいました。その感じが35分ごろまで続いたので、まだ実戦経験が足りていないのかもしれません。

強風など難しい要素はありましたが、今日の試合では多くの課題が見えました。できる選手がいた反面、まるで開幕戦のような緊張感に飲まれた選手もいた。できる選手とできない選手、戦える選手と飲み込まれてしまう選手を見極めることができました。

収穫で言えば、昨年の課題だった守備面は上々だと思います。中でも今年入った奥田はよかった。全体を通じて今日の守備のパフォーマンスならば、シーズンを通じてそれほど点は取られないはず。また、昨年やられているセットプレーも、しっかり対応できたと思います。

【@IWAKI FC】

開幕までの課題は技術やフォーメーションよりも、温度感です。スタートメンバーと途中から出る選手、全員が同じ温度感で、チームのために身体を張る。今日はスタートメンバーとサブにゲームに入る姿勢の差があったので、そこは怒りました。みんなで上がろうと思わなかったら、昇格はない。温度感を合わせる必要性を痛感しました。

負けてはいけない試合でしたが、今日がＪＦＬの開幕戦でなくてよかった、というのが正直な感想です。まだまだ私が甘いですね。リーグ戦で今日のようなふわふわした感じが出たら命取りになる。悔しさを受け止め、課題を修正していきます」

山口大輝キャプテン談話

「負けてはいけない相手に負け、悔しい思いでいっぱいです。今日は攻撃のチャンスをなかなか作れなかった。選手一人一人のサポートの距離感が悪かった印象があります。ＪＦＬの開幕戦に向け、ポゼッションや前への推進力を上げたい。今回負けたことで、チーム全体の意欲は高まったはず。Ｊヴィレッジでプレーできることに感謝し、サッカーで福島、東北を元気にしていきたいと思います」

【@IWAKI FC】