グッズロゴが選手とファンを繋ぐ? 選手 兼 ファンクラブ委員長 廣澤拓にきいてみた【番外編】

NECグリーンロケッツ東葛
チーム・協会

【NECグリーンロケッツ】

多くのスポーツチームの場合、グラウンド外での事業活動はフロントスタッフの力が大きくはたらく。そんな中、風紀・美化・練習環境・チームソーシャル・メディア・ファンクラブなど、チームの価値向上を担うグラウンド外の活動をも選手が手掛けるチームがある。千葉県我孫子市を練習拠点とするNECグリーンロケッツだ。

その活動に迫るべく、前編・後編の2回に分けて『グッズに関するすべての権限を持つ鬼監督』吉廣広征に『あびこ工房戦隊』としての活動に迫った。

【前編】https://sports.yahoo.co.jp/official/detail/202009110053-spnaviow
【後編】https://sports.yahoo.co.jp/official/detail/202010090024-spnaviow

前例がないほど好調の『あびこ工房戦隊』をもってしても難しい闘いとなったのが廣澤拓が手掛けたグッズであり、記事にも多くの反響とエールが寄せられたため、現ファンクラブ委員長である本人に思いの丈をきいてみた。続編となる【番外編】としてお届けする。

ファン感・交流イベント・ホームゲームイベントも委員会でつくる

ーー廣澤選手の委員会でのこれまでの役目をおしえてください!

会議の設定やファンの皆様に喜んでもらえるようなテーマを提言、意見のまとめが主の役割です。

LINEツールを使った企画・YouTubeの企画、ファン感謝祭の内容企画、公式戦時のグリーンウォーク(※)等、選手との交流イベントや、柏の葉ホームゲームイベント企画などを僕だけではありませんがファンクラブ委員会で考案しています。

グリーンウォーク…緑のものを身につけて選手と一緒に試合会場まで歩く企画(2019年6月) 【NECグリーンロケッツ】

ーー前にも増して、委員会はより積極的に活動されていますが役割に変化はありますか?

基本的にはボケてもスルーされ、真面目に意見を言えば釜池に「それはちゃうな」と言われ、作ったグッズは全く売れず…と、いてもいなくても良い存在になりつつあったので焦って委員長になったというところがあります。

なので役割としては会議室の前に立って目印になる事、ファンイベント等で場所が分からない時に立っていて目印になること…ですね(笑)

本人は目印と謙遜するも、ファンクラブ委員長として重要な役割を担う(2019年12月の会議の様子) 【NECグリーンロケッツ】

ーー目印(笑)ちなみにWikipediaで廣澤選手を調べるとストロングポイントは「膝」と出てきます(笑)

全くストロングポイントではないんですが、「拓は膝が人よりデカいよね」と言い続けてくる大学の同期が勝手にWikipediaに書いたんですよね(笑)


ーー真面目な話に戻りましょう!初代リーダーとして『あびこ工房戦隊』への想いをお聞かせください

こんな僕ですが、この委員会活動が始まった時からあびこ工房戦隊をリーダーとして支えてきました。

発足当初の会議の様子(2016年6月) 【NECグリーンロケッツ】

グッズからファンを増やしたい、だけどどんな物を作ればいいのか迷走している中、初代あびこ工房戦隊では自分たちが身につけたいものを作るというコンセプトで動き出しました。

そしてファンの皆様に「グッズに力を入れているぞ!」と覚えてもらえるきっかけになればと、新しいグッズのロゴも作成しました。

自分たちが身につけたいものをファンの方々、そしてラグビーを知らない方にも

ーーロゴの作成に選手が関わること自体、非常に珍しいと思いますが、グッズロゴへのこだわりは?

グッズロゴは、あびこ工房戦隊の皆が「グッズを売り出したい!」という気持ちが生み出したものです。そのため気付いたらあのマークが浮かび上がってきました。

すみません…格好つけてしまいましたが実際はHPでグッズロゴを募りました(笑)
たくさんご応募いただき、僕らのイメージに合う【ラグビー × ロケット = グリーンロケッツ】とわかる物を選ばせていただきました。

選手とファンを繋いだ大切なグッズロゴ 【NECグリーンロケッツ】

その思いが通じた(と信じたい)のかグッズの中には高額なものもありましたが、たくさん購入していただき、めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。感謝しかありません。

自分たちが身につけたいものをファンの方々、そしてラグビーを知らない方にも身につけてもらいグリーンロケッツを知ってもらいたいという想いがあり、グッズロゴが僕たちとファンの方々を繋いでくれるものになったのではないかと思います。


ーー総監督・吉廣広征選手との関係性は?

そんな余韻に浸っている中、僕らの元に総監督が現れたのです。

今回、廣澤猛プッシュ商品のNEWバスケシャツも総監督の行動力と交渉術でお求めやすい価格に収めるという格好良い事をするのです。それもさらっと。

しかし廣澤激プッシュ商品のインスタTシャツは総監督の力をもってしても…『ジーンズにも、柄物のスカートにも合う』とSNSに救いのコメントもありましたが、「あの…白い部分も多いしサイン用のTシャツにね。」「NEC以外にも他チームの選手のサインも書けちゃったりしてさ。Hahaha…」

なんてヘコんでいた僕にそっとあのリップ(※)を塗ってくれたのも総監督でした。リップのデザインも僕が「唇にタックルしている選手が良くないですか?」とラフ画を見せたと思ったらすぐに形にして何か気付いたらリップが出来上がっていました。ほんとすごいんです。

(※前編にも登場したリップクリーム) 【NECグリーンロケッツ】

スポーツ自体の魅力以外にもファンの方々が喜んでくれるものを

ーー新シーズンの日程が発表された中でこれから考えていること

そうですね、新シーズンの日程が発表されましたが、寒い時期ということで、やはり…そういったグッズも絶賛考案中でございます。

そして是非とも総監督の力でお求めやすくなったグッズを身に纏い1stジャージの緑、2ndジャージの青で会場を埋め尽くしていただけると幸いでございます。

ラグビーというスポーツ自体の魅力以外にもファンの方々が喜んでくれるものはあると信じグッズを作っていて、既に沢山の方々がグッズを購入いただき身につけていただき、本当に感謝しかありません。それが僕たちの力になります。

これからも引き続きグリーンロケッツとあびこ工房戦隊をよろしくお願いいたします。

企画からモデル、プロモーションまでやりきる廣澤委員長 【NECグリーンロケッツ】

ーーまだ終わりません(笑) ファンクラブ委員としてグッズ以外の活動も教えてください

これまで同様、今後もチームとしてSNSの企画・イベントの企画考案を通して、よりグリーンロケッツを知ってもらいたいと思っています。

僕個人としましては、ゲリララインアウトという街にある高い物とラインアウトの高さを比較するという企画をしていきたいと考えております。また選手個人にフォーカスし、ファンの皆様に見てもらうような企画も考え、より身近にラグビーを感じてもらえる環境が増えたら良いなと思っています。

インスタライブからファンとつくりあげる?

インスタライブで双方向型のイベントを繰り広げ、ファンのアドバイスをしかと受け止める2人 【NECグリーンロケッツ】

ーーつい先日も鬼監督・吉廣選手とのインスタライブを2時間超えで展開されていましたね。

インスタライブやることはプレッシャーでした(笑)

今はオンラインでのファン向けイベントが増えていてファンの皆さんの目や耳も肥えているので…心配性なのでとにかく自分で楽しもうと思ってやりました(笑)

やってみて吉廣さんみたいな話し上手で聞き上手、そしてよく笑ってくれる人が画面にいてくれて助かりました(笑)そしてファンの皆さんもコメントたくさんくれましたし、ハートも食べられる程頂いたので(笑)楽しくやらせてもらえました!


ーーハートを食べる…はインスタを御確認いただくしかないですね(笑)ファンからのコメントで印象的だったことは?

印象的だった事はとにかくコメントの量が多かったといいうことです。

中身も私たちの会話に関するリアクションや質問であったり、グッズに関するアドバイスなども参考になりましたし、今度はファンの人と何か一つ作り上げるというのも総監督に相談したいと思いました。


ーー大学時代から先輩・後輩関係の吉廣さんからのいじりについて…

正直、吉廣さんを筆頭に僕はラグビー部内で完全にイジられのヤラれキャラなので、慣れていますね(笑)

筑波大学時代の廣澤・吉廣選手の貴重な2ショット 【NECグリーンロケッツ】

インスタライブの時はむしろイジってもらえてツッコめる要素が増えたのでやりやすかったです!!貴族(※)というキャラ付けは最悪でしたが(笑)

ファンの人たちに選手の一面を知ってもらうという面でインスタライブやグッズブログなどは有効だと感じたので他の選手にもどんどん登場してもらいたいです。


(※貴族というキャラ…インスタライブ内で吉廣選手とファンがつけたキャラ)


ーーインスタライブでも「一番売れてるグッズは何ですか?」と注目が集まりましたね。

1番売れていないグッズを作ってしまった僕からすると、参考になる話でしたよね。

しかし同じTシャツでもこんなにも差が出てしまうのかと落ち込む反面、Tシャツもやっぱり売れる商品の1つなんだという再確認にもなったので、また僕にも挑戦する機会があるのかなと思いました。まずは、インスタT売れてからですが(笑)

キャンペーン終了まで残り少し。売上報告が今から気になります。
ーーYoutube企画も募集されていましたね

各SNSでも動画のコンテンツはたくさんありますが、Youtubeは差別化していきたいという気持ちもあるので、ファンの方々の意見も取り入れていきたいと思っております。

やりたかった企画もこれからやりたい企画もたくさんあるので皆さんも「これやってほしい!」があればいつでもご連絡ください!

ラグビーは他のスポーツより選手とファンの距離が近い

ファンからグッズへの質問が集まる中、ハートで応える廣澤選手と爆笑する吉廣選手(笑) 【NECグリーンロケッツ】

ーー選手にとってファンクラブの存在、生まれ変わったファンクラブはどうですか?(今シーズンからコースが選択できるようになり、ファンとチームがよりつながることができるようになった)

僕たちラグビー部、そして選手は数多くの方達の支えがあり成立しております。

やはり1番はファンの皆様の応援に応え、試合に勝ち続けて感謝の気持ちを伝えていきたいと思っています。

ですが、勝敗だけではなく「試合を見観にきて良かった。」「ファンクラブに入ってよかった」と思っていただけるような『選手とファン』の関係を築いていきたいです。

僕個人としては、ラグビーは他のスポーツより選手とファンの距離が近いと思っています。そういった意味でもファンクラブという位置付けをもっと選手に近づけて一体感を感じられるものに出来たらと思っています。

ラグビーの普及に関しては委員会だけでやっていくことではなくチーム全体、そして個人を知ってもらうという意味でも全員が参加できるものにしていく必要があると思っています!

生まれ変わったロケッツファンクラブ。廣澤委員長の手腕に期待が集まる 【NECグリーンロケッツ】

《新シーズン開幕に向けて…仕込みから楽しめるNECグリーンロケッツにご注目!》
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著者プロフィール

NTTジャパンラグビーリーグワンに加盟するラグビーフットボールチーム。 日本選手権優勝3回、マイクロソフトカップ優勝1回の実績がある。2021年にリブランディングを行い、千葉県東葛エリアをホストタウン(千葉県我孫子市、柏市、松戸市、流山市、野田市、鎌ケ谷市、白井市、印西市)とし、チーム名を「NECグリーンロケッツ東葛」に改称。柏の葉公園総合競技場で開催されるリーグワンの試合をホストゲームと位置付けて運営している。「WIN THE RACE」をスローガンとし、日本一を目指す。

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