【両チーム記者会見/フットサル 第7節 湘南 vs 浦安】ハードワークを信条とする2チームの好ゲームはお互い譲らずドロー決着

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チーム・協会

【高橋学】

9月19日、町田市立総合体育館でFリーグ2020-2021 ディビジョン1 第7節 湘南ベルマーレ vs バルドラール浦安の試合が行われ、1-1のドローに終わった。試合後、オンラインで記者会見が行われ両チームの監督とキャプテンが出席した。

苦戦が続くも「いい未来が見えている」

奥村敬人監督(湘南ベルマーレ)

──試合を振り返って。


開幕戦で北九州に負けて、悔しい思いをして2週間を過ごしてきました。必ずこの試合に勝とうという思いで、苦しいなかでもいい雰囲気を作って、いい練習ができました。

そして今日はホーム開幕戦ということで、ロンドリーナの選手やスタッフが設営してくれて、リモートマッチということでサポーターやファン、スポンサーの方々がABEMAで試合を観てくれているなかで勝利を届けたかったのですが、それができずに非常に残念です。

浦安は開幕戦や日本代表との試合を観てもそうですが、とにかく前からプレスをかけて、ハーフに引いてもサポートの意識が高く、さらに全員がハードーワークをする。そこでチームの色を出してくるチームです。

自分たちはもともとそういうスタイルでやっているので、注目される試合でした。そういう意味で、すべての部分で浦安を上回ろうという気概で試合に入りました。選手たちはその通りのパフォーマンスを出してくれたと思います。

ただ、数々のチャンスを作りながら点を取れなかったところは今後の課題です。誰も外したくて外しているわけではないので。決めようとして外したり、相手のゴレイロが素晴らしかった部分もあります。相手のディフェンスが最後まで諦めないで追いかけてくることでプレッシャーを感じていた部分もあると思います。

そういう部分で浦安は本当に素晴らしいチームだなと思いました。湘南ベルマーレも素晴らしいフットサルができるチームだということを、選手たちが改めて証明してくれたと思います。

勝ち点3を取りたかったなかで勝ち点1という結果は悔しいですが、それも受け止めながら、チームとして、クラブとして、全員が上を向いてトレーニングして試合に向かっていくことが大事です。来週の試合に向けて、一丸となって頑張りたいと思います。

──引き分けとなったが、攻撃ではチャンスを作れていた。監督としてオフェンスについてどう評価しているのか?

今日のような試合は危なくて、ワンチャンスを決められてしまう可能性はあります。こちらが点差を広げないと、不安な要素が出てきてしまう。シュートできるところを、もう一つ繋いで決めようとしたところでディフェンスが戻ってきてしまう。

心理的な問題で、勝っている状況でいい攻撃もできているのに、チャンスを外すことによって追い込まれてしまう部分もあります。

先ほども言いましたが、外したくて外している選手は誰もいません。最後に追いつかれてしまった現実もありますが、こういう試合もあるのかなと。外してしまったことは仕方ないというか…。次に向かって、次は決めるというのを全員で共有してやっていくしかないのかなと思います。

──昨季の中心選手たちが多く抜けて、今季は下部組織から多くの選手が上がってきた。ここまでの手応えは?

植松、刈込、マルロン、中島と経験がある試合を決められるような選手たちが抜けました。逆に今まで出ていなかった選手たちがチャンスを得て、躍動して結果を残しつつあるのかなと思います。そこに関しては心配してないです。

高溝、高橋、フェリペ、藪内も今までそれほど出ていなかった選手ですし、今日の試合に出られなかった牧野、靏谷、荒木など、彼らがどんどん試合に絡んでくることで、去年以上の勢いのあるチームを作れると思っています。時間はかかっていますが、いい未来が見えていると思います。

上原拓也(湘南ベルマーレ)

──試合を振り返って。


今日はホーム開幕戦ということで、ロンドリーナの選手が設営をしてくれました。試合前に監督から、設営してくれたみんなのためにも勝ちを見せたいという話があって臨んだ試合でした。

試合に関しては、湘南ベルマーレも相手に対して強くいけていましたし、開幕戦の試合に比べると見違えるほどの気迫とプレーを見せていました。

ただ、最後の最後で相手を上回れなかった部分があったのかなと。選手みんな、悔しさが残っています。最後の部分を上回らないと勝てないですし、いくらいいプレーをしていても勝てなければ意味がなくなってしまいます。

勝ち切って終わるために何が足りなかったかを追求して、次の試合に向けて練習から取り組んでいきたいと思います。まだ勝ちがないので、勝ち点3を取れるようにチーム一丸となって頑張っていきたいと思います。

守備の手応えを受けて次は攻撃に着手

小宮山友祐監督(バルドラール浦安)

──試合を振り返って。


今日の試合もこれまでと同じように、まずはディフェンスからしっかり入ろうということで、ハードなディフェンス、寄せるところは寄せて、カバーリングするところはカバーリングする。

また、相手にはロドリゴという一対一に強い選手がいますけど、ロドリゴにも怯まずにそこに対してもしっかりと寄せる。そこを掲げて、今週は練習に取り組んできました。

結果として第2PKの1失点だけ。危ない場面もありましたけど、選手たち全員がハードワークして、40分間、ディフェンスを集中してやってくれたから、最後にこちらに得点が入って引き分けという結果になったと思ってます。

ディフェンスについては、これからもブレずに変えることなくハードに取り組んでいきたいと思っています。

──守備の手応えは見ていても感じるが、一方で攻撃についてはどう考えているか?

選手たちにもずっと伝えていますが、課題は攻撃にあります。ハードなディフェンスと奪った後のカウンター、セットプレー、パワープレーなど自分たちが点を取れる武器を持っていますが、インプレー中の攻撃、定位置攻撃の迫力はまだ足りません。

私がチームのベースから作るにあたって、まずはディフェンスからと話してきました。ここまでの期間はディフェンスのトレーニングが多かったので、正直にいうと攻撃のトレーニングに触れる時間は少なかったです。

そこは私の責任です。浦安がどんなチームかというところで、まずはベースを作って、そして今ようやく攻撃の部分に着手できるところまできました。

また、今日の試合では柴山のコンディションがあまりよくなかったので使いませんでしたが、例えばピヴォを置くなど、相手コートに圧力をかける攻撃を展開できるようにしたいと思っています。

加藤竜馬(バルドラール浦安)

──試合を振り返って。


前半に少しばたつくシーンが多かったです。ただ、ディフェンスについては、みんなが自信を持ってやっているので、あとは攻撃の部分だと思います。

後半の頭のように、(相手のラインの間で)止まってもらうなどの動きが前半からできていれば、もう少し違った試合になったのかなと思います。

0-1から追いついて勝ち点1を取れたことは、すごく大きいこと。またしっかりと練習から取り組んで、次は勝てるようにがんばります。

──日本代表とタフな試合をした後に、今回も運動量が落ちずにチームとして戦えていたが、その要因は?

普段の決められた練習の中で、激しい練習をしています。今までの浦安にない練習の強度です。そのおかげで、40分間走り続ける強度がついてきていると思います。これを続けていけば、もっとタフな選手が出てくると思います。これにプラスして攻撃ができればさらにいいチームになると思います。
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