WALK TO THE DREAM 果てしなき夢へ 〜いわきFCの大いなる野望 第4回「地域チャンピオンズリーグ」1次ラウンドかく戦えり(前編)
【©IWAKI FC】
第4回「地域チャンピオンズリーグ」1次ラウンドかく戦えり(前編)
立ち上げから4年。チームは福島県2部からスタートし、一つ一つ階段を上ってきた。県リーグからJ1までの全カテゴリーを通じても、有数の難関とされるこの大会。中でも1次ラウンドは、3日間で3試合というハードスケジュールだ。いわきFCは過酷な3連戦を、いかに戦い抜いたのか。
■戦力の拮抗した「死の組」。
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3連戦を終え、田村雄三監督は語る。いわきFCは1次ラウンドBグループを勝ち点7で首位通過し、20日よりJヴィレッジスタジアムで行われる決勝ラウンドへの進出を決めた。
JFL昇格を目指すいわきFCにとって、地域CLは2019年の最大目標だ。全国9地域(北海道・東北・関東・北信越・東海・関西・中国・四国・九州)の社会人1部リーグ王者9チームと、全国社会人サッカー選手権大会上位進出など一定条件を満たした3チームの計12チームが、JFL昇格を懸けて戦う。
全12チームをABC3グループに分け、全国3カ所で1次ラウンドのリーグ戦を行い、各グループ1位3チームと、グループ2位の成績最上位チーム(勝ち点が並んだ場合は得失点差で決定)の合計4チームが、決勝ラウンドに進出。決勝ラウンドは4チームのリーグ戦で、上位2チームがJFLに昇格する。
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過去には2勝1分けながら得失点差で決勝ラウンドに進めなかったチームもあり、チームが目指すのは真っ向勝負の3連勝。チーム創設以来最もプレッシャーのかかる舞台であり、心身ともにタフさが求められた。
■勝てば1位通過、負ければグループリーグ敗退。
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是が非でも勝ち点3を得たい市原が攻勢を強めたことで、試合は「噛み合う」展開となる。積極的に仕掛けるいわきと、高さを生かしたプレーを見せる市原。一進一退の攻防が続くも、いわきFCは決定機でゴールを決められず、痛恨のスコアレスドロー。勝ち点1を分け合うとともに、市原の1次ラウンド敗退が決まった。
3戦目の相手FC TIAMO枚方は、終盤までもつれた関西サッカーリーグ1部の優勝争いでおこしやす京都ACにわずかに及ばず2位。だが全国社会人サッカー選手権大会を勝ち上がり、地域CL出場を手繰り寄せたチームである。野沢拓也、田中英雄、二川孝広といった元Jリーガーを擁する試合巧者で、1日目の市原戦と2日目の十勝戦に連勝していた。
B組の1位争いは、2勝を挙げ勝ち点6の枚方と、1勝1分けで勝ち点4のいわきFCに絞られた。ただしこの時、Cグループのおこしやす京都ACと高知ユナイテッドSCがともに2連勝し、勝ち点6を得ていた。それにより、いわきFCのグループ2位通過の可能性は消滅。11月20日からJヴィレッジで行われる決勝ラウンドに進むには、枚方に勝ってBグループを1位通過するしかない、そんな状況となった。
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文・前田成彦
編集者。いわきFC関連の執筆の他、広報誌『Dome Journal』(http://www.domecorp.com/journal/)、スポーツニュートリションブランドDNSのオウンドメディア『Desire To Evolution』(http://www.dnszone.jp/sp/sp/magazine/)の編集長を務める。
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