2020ドラフト候補選手ランキング(8月版)
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2020年ドラフト候補選手をランキング化。「総合」「高校生」「大学生」「社会人・独立リーグ」「大化け・一芸候補」の各カテゴリーで、将来性・完成度の2つにおいて50点満点で採点し、上位10人を紹介します。ドラフト候補として、現在評価の高い選手は!?
※項目は横にスクロールします。
■採点の評価値は以下の通り。
・将来性
21~25:MLBでタイトルクラス
16~20:MLBでレギュラークラス
11~15:NPBでタイトルクラス
6~10:NPBでレギュラークラス
1~5:NPBで戦力になる
・完成度
21~25:NPBで1年目からタイトル
16~20:NPBで1年目からレギュラー
11~15:NPBで1年目から一軍戦力
6~10:NPBで1年目から二軍の主力
1~5:NPB1年目は育成期間
順位 | 選手名(所属) | 合計点 | 将来性 | 完成度 | ポジション | カテゴリー | 身長 | 体重 | 投打 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 高橋宏斗(中京大中京) | 32 | 19 | 13 | 投手 | 高校生 | 183センチ | 79キロ | 右右 |
2 | 伊藤大海(苫小牧駒大) | 31 | 16 | 15 | 投手 | 大学生 | 176センチ | 80キロ | 右左 |
3 | 中森俊介(明石商) | 26 | 14 | 12 | 投手 | 高校生 | 181センチ | 79キロ | 右右 |
3 | 栗林良吏(トヨタ自動車) | 26 | 10 | 16 | 投手 | 社会人 | 177センチ | 80キロ | 右右 |
3 | 山下舜平大(福岡大大濠) | 26 | 22 | 4 | 投手 | 高校生 | 188センチ | 93キロ | 右右 |
6 | 木澤尚文(慶応大) | 24 | 16 | 8 | 投手 | 大学生 | 182センチ | 81キロ | 右右 |
6 | 五十幡亮汰(中央大) | 24 | 13 | 11 | 外野手 | 大学生 | 172センチ | 67キロ | 右左 |
8 | 牧秀悟(中央大) | 23 | 12 | 11 | 内野手 | 大学生 | 178センチ | 93キロ | 右右 |
9 | 早川隆久(早稲田大) | 22 | 14 | 8 | 投手 | 大学生 | 179センチ | 72キロ | 左左 |
10 | 小深田大地(履正社) | 21 | 14 | 7 | 内野手 | 高校生 | 176センチ | 87キロ | 右左 |
解説
過去3年間は高校生、しかも野手に人気が集まることが多かったが、今年の中心になりそうなのは大学生投手だ。しかし大学ナンバーワンとの呼び声高かった山崎伊織(東海大)が3月に右肘じん帯の部分断裂が発覚。手術は受けずにPRP注射で治療することとなったが、その回復具合は不透明なため、今回のランキングからは除外することとした。
山崎以外の大学生で頭一つリードしていると見られるのが伊藤大海(苫小牧駒澤大)だが、この夏で高校生では高橋宏斗(中京大中京高)が急浮上してきた。7月下旬の伊藤のオープン戦、8月頭の高橋の愛知独自大会のピッチングを現地で確認したが、すごみに関しては高橋が上回っているように見えた。長いイニングでも球威、制球が落ちず、現時点の総合点ではわずかに高橋が上となりそうだ。ただ伊藤はリーグ戦に向けての調整段階であり、秋にまた見事なピッチングを見せれば、十分に複数球団から1位指名の可能性もあるだろう。
この二人以外もやはり上位候補は投手が多くなりそうだ。
高校生では昨年から評価の高い中森俊介(明石商)に加え、今年に入って山下舜平大(福岡大大濠)が急浮上。さらに社会人では、栗林良吏(トヨタ自動車)も控えている。スター性を重視するなら中森、将来性を重視するなら山下、即戦力を求めるなら栗林という選択になる。そして、大学生で忘れてはならないのが、木澤尚文(慶応大)と早川隆久(早稲田大)の東京六大学を代表する左右の本格派だ。8月10日からは4カ月遅れで春のリーグ戦が開幕するが、そこでの活躍でまた評価を上げる可能性も十分にある。
野手は投手に比べると1位候補は少ない印象だが、五十幡亮汰、牧秀悟(いずれも中央大)の中央大コンビが筆頭格になりそうだ。五十幡の足はプロでも間違いなく一、二を争うレベル。牧もショートとセカンドをこなせる右の強打者で、ともに失敗する要因が極めて少ないタイプに見える。将来の中軸候補を狙うのであれば、高校生の小深田大地(履正社)も1位指名に絡んでくる可能性は十分だ。
【監修:西尾典文】
1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。