ファンが選ぶ!ワールドサッカー史上最高の名手ランキング・FKキッカー編

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 スポーツナビで投票を募った「ワールドサッカー史上最高の名手ランキング」企画。ゴールゲッター、パサー、ドリブラー、ボールハンター、ヘッダー、FKキッカーの6項目で、史上最高だと思う選手を投票してもらいました。
 今回はFKキッカー編。1位に輝いた選手は!?

順位 選手名 POS 主な所属 得票率
1 デイビッド・ベッカム MF マンU、R・マドリーなど/イングランド代表 15.5%
2 ジュニーニョ・ペルナンブカーノ MF リヨンなど/ブラジル代表 14.0%
3 リオネル・メッシ FW バルセロナ/アルゼンチン代表 12.8%
4 中村俊輔 MF レッジーナ、セルティックなど/日本代表 11.6%
5 ロベルト・カルロス DF R・マドリーなど/ブラジル代表 10.2%
6 アンドレア・ピルロ MF ミラン、ユベントスなど/イタリア代表 7.2%
7 シニシャ・ミハイロビッチ DF サンプドリア、ラツィオなど/ユーゴスラビア代表 6.4%
8 クリスティアーノ・ロナウド FW R・マドリー、ユベントスなど/ポルトガル代表 4.3%
9 アルバロ・レコバ FW インテルなど/ウルグアイ代表 2.1%
9 ロナウジーニョ FW バルセロナ、ミランなど/ブラジル代表 2.1%
11 アレッサンドロ・デル・ピエロ FW ユベントスなど/イタリア代表 2.0%
12 ジャンフランコ・ゾラ FW パルマ、チェルシーなど/イタリア代表 1.7%
13 ロベルト・バッジョ FW ユベントス、ミランなど/イタリア代表 1.6%
14 ロナルド・クーマン DF バルセロナなど/オランダ代表 1.3%
15 ジネディーヌ・ジダン MF ユベントス、R・マドリーなど/フランス代表 1.1%

寸評

もっとも多くの支持を集めたのが、“黄金の右足”を持つベッカム。プロキャリアを通じて66本のFKを決めている(写真:ロイター/アフロ)

 直接FKの最高の名手に選ばれたのはデイビッド・ベッカムだ。“黄金の右足”から繰り出す鋭く曲がるキックで、マンチェスター・ユナイテッドやイングランド代表などで多くの勝利をもたらした。いまなお語り継がれるのは、2002年日韓ワールドカップ欧州予選の最終戦、ギリシャ戦で決めたFKだ。1点ビハインドのアディショナルタイム、このままではグループ2位でプレーオフに回るという崖っぷちで、ゴール正面から左隅に突き刺し、母国を本大会出場に導いた。

 ベッカムに僅差の2位がジュニーニョ・ペルナンブカーノ。いわゆる“ブレ球”の使い手の第一人者で、FKによる通算ゴール数は史上最多の77を数える。本人にもどう変化するか予測できない無回転シュートの性質もあり、短い距離よりもロングレンジのFKを得意とした。そのジュニーニョを参考に、無回転シュートを習得したと公言しているピルロが6位。FKのバリエーションが多く、ジャンプした「壁」の下を通すグラウンダーのキックも絶品だった。

 現役トップは3位に入ったリオネル・メッシ。若い頃はウイークポイントと言われていたFKを努力により大きな武器に変え、いまや世界随一の名手と評される。今季のラ・リーガでは全9ゴールのうち4つをFKで決めている。

4位に中村俊輔がランクイン。海外メディアのFKキッカー・ランキングでも上位に入るなど、国際的にも高く評価されている(写真:ロイター/アフロ)

 メッシと同じレフティーでは、中村俊輔(4位)、ロベルト・カルロス(5位)、シニシャ・ミハイロビッチ(7位)、アルバロ・レコバ(9位タイ)もランクインした。中村は、ヨーロッパのメディアによるFKキッカー・ランキングでも必ずと言っていいほど上位に入るなど、国際的にも高く評価されている。

「悪魔のような」と形容されたR・カルロスの左足は、まさに凶器だった。丸太のように太い足から蹴り出されたボールは、唸り(うなり)を上げてゴールを襲いGKの手前で不規則に変化した。ジュニーニョ同様、長い距離を得意としたのがミハイロビッチ。ラツィオ時代の1998-99シーズンには、古巣サンプドリアを相手にFKだけでハットトリックという離れ業をやってのけている。

(企画構成:YOJI-GEN)

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