ファンが選ぶ!ワールドサッカー史上最高の名手ランキング・ヘッダー編
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スポーツナビで投票を募った「ワールドサッカー史上最高の名手ランキング」企画。ゴールゲッター、パサー、ドリブラー、ボールハンター、ヘッダー、FKキッカーの6項目で、史上最高だと思う選手を投票してもらいました。
今回はヘッダー編。1位に輝いた選手は!?
順位 | 選手名 | POS | 主な所属 | 得票率 |
---|---|---|---|---|
1 | クリスティアーノ・ロナウド | FW | R・マドリー、ユベントスなど/ポルトガル代表 | 19.7% |
2 | ミロスラフ・クローゼ | FW | ブレーメン、バイエルンなど/ドイツ代表 | 12.7% |
3 | セルヒオ・ラモス | DF | R・マドリーなど/スペイン代表 | 11.7% |
4 | ズラタン・イブラヒモビッチ | FW | インテル、パリSGなど/スウェーデン代表 | 9.1% |
5 | ディディエ・ドログバ | FW | マルセイユ、チェルシーなど/コートジボワール代表 | 8.2% |
6 | オリバー・ビアホフ | FW | ウディネーゼ、ミランなど/ドイツ代表 | 7.0% |
7 | クリスティアン・ビエリ | FW | ラツィオ、インテルなど/イタリア代表 | 5.5% |
8 | フィルジル・ファン・ダイク | DF | サウサンプトン、リバプールなど/オランダ代表 | 4.2% |
9 | マルアン・フェライニ | MF | エバートン、マンUなど/ベルギー代表 | 3.2% |
10 | イバン・サモラーノ | FW | R・マドリー、インテルなど/チリ代表 | 2.6% |
11 | ディエゴ・ゴディン | DF | A・マドリー、インテルなど/ウルグアイ代表 | 2.0% |
12 | ジョン・テリー | DF | チェルシーなど/イングランド代表 | 1.9% |
13 | ルカ・トーニ | FW | フィオレンティーナ、バイエルンなど/イタリア代表 | 1.8% |
14 | マリオ・マンジュキッチ | FW | バイエルン、ユベントスなど/クロアチア代表 | 1.3% |
15 | ケネット・アンデション | FW | ボローニャ、フェネルバフチェなど/スウェーデン代表 | 1.1% |
15 | マルコ・マテラッツィ | DF | ペルージャ、インテルなど/イタリア代表 | 1.1% |
寸評
クリスティアーノ・ロナウドが「ゴールゲッター」に続いてトップに輝いた。ライバルのリオネル・メッシに明らかに勝る武器がヘディングシュートで、驚異的な跳躍力と強靭(きょうじん)な筋力を背景に多くのゴールをその頭で決めてきた。2014-15シーズンのラ・リーガでは、48ゴールのうち4分の1の12ゴールをヘディングで挙げている。10-11シーズンのスペイン国王杯・決勝での、0-0の均衡を破りバルセロナに引導を渡した102分のゴール、EURO2016準決勝・ウェールズ戦での先制ゴールなどが特に印象に残る。
そのC・ロナウドのレアル・マドリー時代の同僚、セルヒオ・ラモスが3位。この2人がゴール前に並ぶセットプレーは、対戦相手にとっては脅威そのものだった。S・ラモスで特筆すべきがその勝負強さ。16-17シーズンには、DFながら全公式戦を通じて10ゴールを挙げたが、そのうち8本がセットプレーから頭で決めたもので、さらに4本が試合終盤の逆転もしくは同点弾だった。特にラ・リーガ第14節のクラシコで90分に決めた同点ゴールが印象深い。
そのS・ラモスを上回る2位に入ったのがミロスラフ・クローゼ。C・ロナウドと同様、助走がなくても高く跳ぶことができ、02年日韓ワールドカップでは5ゴールすべてをヘディングで決めた。
抜群の跳躍力を利して制空権を握った上位3人に対し、大きな身体とパワーにモノを言わせ敵ゴール前の空中戦で無類の強さを発揮したのが、ズラタン・イブラヒモビッチ(4位)、ディディエ・ドログバ(5位)、オリバー・ビアホフ(6位)、クリスティアン・ビエリ(7位)、ルカ・トーニ(13位)といったところ。この中で特徴的なのがビアホフで、足下の技術は凡庸ながら、ほとんど無敵だった空中戦の強さを拠り所に名門ミランのエースストライカーに上り詰めた。
ランクインした16人の顔ぶれを見ると、センターFW(CF)が9人、センターバックが5人と、この2つのポジションの選手が大勢を占める。異質なのが唯一のMFであるマルアン・フェライニ(残るひとりは前線の左サイドが主戦場のC・ロナウド)。最終ラインの前で壁となってロングボールを弾き返し、試合終盤のパワープレー要員としてもクラブ、ベルギー代表で重宝されてきた。
異質と言えば10位のイバン・サモラーノもそうだろう。公称178センチと、トップ15の中でただひとり身長が180センチに満たない。CFとしてはむしろ小柄な部類に入るが、鳥人とも形容すべきジャンプ力の持ち主で、R・マドリー時代の1994-95シーズンに得点王に輝くなど、その華麗かつダイナミックなヘッドでゴールを量産した。
(企画構成:YOJI-GEN)