ファンが選ぶ!ワールドサッカー史上最高の名手ランキング・ゴールゲッター編

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 スポーツナビで投票を募った「ワールドサッカー史上最高の名手ランキング」企画。ゴールゲッター、パサー、ドリブラー、ボールハンター、ヘッダー、FKキッカーの6項目で、史上最高だと思う選手を投票してもらいました。
 今回はゴールゲッター編。1位に輝いた選手は!?

順位 選手名 POS 主な所属 得票率
1 クリスティアーノ・ロナウド FW R・マドリー、ユベントスなど/ポルトガル代表 18.4%
2 リオネル・メッシ FW バルセロナ/アルゼンチン代表 17.9%
3 ロナウド FW インテル、R・マドリーなど/ブラジル代表 15.1%
4 ズラタン・イブラヒモビッチ FW インテル、パリSGなど/スウェーデン代表 5.6%
5 ティエリ・アンリ FW アーセナル、バルセロナなど/フランス代表 4.5%
6 マルコ・ファン・バステン FW アヤックス、ミラン/オランダ代表 4.1%
7 ガブリエル・バティストゥータ FW フィオレンティーナ、ローマなど/アルゼンチン代表 3.9%
7 ロベルト・レバンドフスキ FW ドルトムント、バイエルンなど/ポーランド代表 3.9%
9 フィリッポ・インザーギ FW ユベントス、ミランなど/イタリア代表 3.4%
10 ロマーリオ FW PSV、バルセロナなど/ブラジル代表 2.9%
11 ルイス・スアレス FW リバプール、バルセロナなど/ウルグアイ代表 2.8%
12 ミロスラフ・クローゼ FW ブレーメン、バイエルンなど/ドイツ代表 2.2%
12 アンドリー・シェフチェンコ FW D・キエフ、ミランなど/ウクライナ代表 2.2%
14 ルート・ファン・ニステルローイ FW マンU、R・マドリーなど/オランダ代表 1.8%
15 ラウール・ゴンサレス FW R・マドリーなど/スペイン代表 1.7%

寸評

ドリブル一辺倒だったデビュー当時のプレースタイルを改め、スーパースコアラーへと変貌。ビッグマッチでの勝負強さもC・ロナウドの特長で、自らのゴールで多くのタイトルをもたらしてきた(写真:ロイター/アフロ)

 クリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシがトップ2を占めたのは、当然の結果だろう。両雄の得票数は僅差。この10年あまり、世界のサッカー界をリードしてきた2つの巨星は、いずれも異次元の得点力を見せつけてきた。

 2007-08シーズン以降、両選手とともにネイマール(当時バルセロナ。現パリ・サンジェルマン)がトップスコアラーとなった14-15シーズンを除き、2人がチャンピオンズリーグ得点王を独占している事実ひとつとっても、彼らがいかに突出したゴールゲッターであるかが分かる。全公式戦の得点数が50を超えたシーズンは、C・ロナウド、メッシともに6回。メッシは11-12シーズンに73得点(60試合出場)という信じがたい記録を打ち立てている。

 この2人とともに得票率が二桁に達したのが、「フェノーメノ(怪物)」ことロナウドだ。度重なる膝の故障により20代半ばにして再起不能とも囁(ささや)かれたが、02年の日韓ワールドカップを前に復活。同大会では最多8得点を挙げる活躍で、ブラジルの5度目の優勝の原動力となった。ケガの影響で往時のスピードを失い、体重増にも悩まされながら、その後も世界屈指のストライカーとして第一線で輝けたのは、傑出したゴールセンスと高度な技術を備えていたからだ。

 4位のズラタン・イブラヒモビッチは、サッカーの歴史上もっとも多才な大型ストライカーだろう。195センチ・91キロという巨躯の持ち主ながら、パワーと高さだけでなく卓越したテクニックと豊富なアイデアを持ち、エリアの内外を問わずあらゆる場所からゴールを決めた。

慢性的な足首の故障により、事実上20代後半でキャリアを閉ざされてしまったが、今なおファン・バステンを「もっとも完成された9番」と評する声は根強い(写真:アフロ)

 今回の投票では過去30年に活躍した選手を対象としたが、80年代後半から90年代初頭にかけて「完全無欠のストライカー」と称されたのが、6位に入ったマルコ・ファン・バステン。188センチの長身ながらその動きはしなやかで、どんな形でもゴールを奪えるエレガントかつダイナミックな「9番」だった。

 7位にランクされたガブリエル・バティストゥータは、ファン・バステンとは好対照の荒々しさが売りの「9番」。右足のパワフルショットと豪快なヘッドで、フィオレティーナやローマでゴールを量産した。

 ファン・バステン、バティストゥータを上回る票を集め5位に入ったのが、フランス代表の最多得点記録(51)を持つティエリ・アンリだ。もともとはウインガーだったが、22歳で移籍したアーセナルでアーセン・ベンゲル監督にセンターFWにコンバートされ、スコアラーとして覚醒。自慢のスピードを生かしたドリブルから、冷静かつ正確なフィニッシュで多くのゴールを奪った。マンチェスター・ユナイテッドのエースとして、00年代前半のプレミアリーグでそのアンリとしのぎを削ったルート・ファン・ニステルローイも、トップ15(14位)にランクインしている。

(企画構成:YOJI-GEN)

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