RISE WORLD SERIES 2023 Final Round

12/16 12:30 東京・両国国技館

オープニングファイト.1

判定

 1R、サウスポーの杉山に永松が右ミドル、右ローと先制。杉山は上背で劣るがガードを固め前に出てパンチを振るっていく。オーソドックスに変わった杉山にしかし永松は左インロー、前蹴りでストップする。

 2R、杉山は再びサウスポーに構え左ストレート、右フックを振るっていく。前に出る杉山を永松は首相撲にとらえ、離れ際に右ストレート。ラウンド終盤は永松がストレートとヒザで前進。これに杉山はスイングフックで反撃する。

 3R、オーソドックスに構える杉山に永松はバックスピンキック。これはかわす杉山だが、前進を永松に首相撲で止められる。永松はボディ、顔と杉山をヒザで襲う。そして前に来た杉山の顔をヒザでとらえダウンを奪う。立ち上がった杉山は反撃に出るも及ばず、判定は29-27、29-27、30-27の3-0で永松が制した。

オープニングファイト.2

判定

 1R、174センチの長身サウスポーであるモンタナに、加藤は臆することなく右ストレート、左フックを振るっていく。モンタナはこれに前手の右フック、左ストレートで応戦。加藤が前に来て持て余すとモンタナは首相撲で受け止める。加藤はしかし前進をやめず、接近戦で左右のショートフックを当てる。

 2R、加藤は左右にステップしてローキック。そこから右ストレート、左フックの上下打ちで前進する。だがモンタナも右フック、左ストレートで懐に入らせない。圧力でまさった加藤は左フック、左クロスをヒットしモンタナを下がらせる。

 3Rもパンチで前に出る加藤に対し、モンタナもパンチを返し迎え撃つ構図となる。モンタナはミドル、前蹴りと見せ左ストレートで加藤を倒すが、これはスリップダウン。モンタナは加藤の前進に合わせたヒザ蹴りも当てる。両者パンチで打ち合い終了。

 判定は29-28、30-28、30-27の3-0でモンタナ。RISE初勝利を上げ、父ピーターの祝福を受けた。

オープニングファイト.3

3R・KO

 1R、179センチと上背のある近藤がジャブとフットワークで間合いを保たんとするが、山科はパンチと右ローを連係し前進。近藤はそれに左右のストレートを合わせる。だが山科は止まらずローキックを当てる。

 2R、やはり距離をキープしようとする近藤は山科が前に来ると首相撲、あるいは手で止めてサイドに回る。山科はガードでパンチを弾き、左右フックからローキック。近藤は手を伸ばして山科の進入を阻み、リーチあるストレートを山科に見舞う。

 3R、近藤がジャブから繋いだ右ストレートを決めダウンを奪取。立ち上がった山科は逆転を狙い前に出る。そして左フックで近藤を捉える。左右ストレートで応戦する近藤だが、山科が右フックをクロスして倒し返し、逆転KOした。

第1試合/フライ級(-51.5kg)

3R・TKO

 1R、両者オーソドックスで龍太郎がジャブ、左右フックと先に仕掛ける。那須川もジャブから前蹴り、ミドルと攻撃を繋ぐ。龍太郎が右ストレート、左フックと強振してくると那須川は見切ってかわしリングを回る。

 2R、前に来る龍太郎に那須川はカウンターのヒザ。そして間合いを保つと那須川は鋭くジャブを突き、龍太郎を接近させない。左フックで龍太郎を後退させ、那須川は跳びヒザ、左フックと攻勢。コーナーに詰めてのラッシュ、後ろ回し蹴りと那須川がさらに攻めて終える。

 3R、龍太郎は前に出て右ストレート、左フックとプレス。しかし那須川は当てさせず、跳びヒザ、アッパーと逆に攻める。両者打ち合いで攻防に激しさを増し、那須川は跳びヒザで龍太郎にカットを呼ぶ。これでドクターストップとなり那須川がTKO勝利した。

 マイクを取った那須川は「ダメージもないので今年の年末、RIZINどうすかね?」とリングサイドで観戦したRIZIN榊原信行CEOにアピール。榊原CEOが「兄貴と同じ道を歩めるなら、MMAで相手を用意します」と話すと、那須川は「やるしかないんで、MMAルールやります」と受諾。「17歳で同じぐらいで強い相手を用意しておきます」と榊原CEOが返し、那須川は「本気でMMAをやるので、大晦日も応援お願いします」とファンに呼び掛けた。

第2試合/スーパーフェザー級(-60kg)

判定

 1R、両者オーソドックスでローを蹴り合う。奥平はカーフキックを当て、前手の左フックも当てる。奥平は左フックで岩郷を来させず、カーフキック、跳びヒザ。岩郷も踏み込んでジャブ、左フックだが奥平が右ショートストレートを当て返す。

 2R、奥平はカーフキックを継続。岩郷はジャブを伸ばし、そこからの右ストレート、左フックでスリップと判定されるも奥平を倒す。ダメージの感じられる奥平だが、構えをしっかりして岩郷を攻め入らせない。しかし岩郷が右ストレートを追加で当てる。

 3R、両者ホールディングが多くなりレフェリーから注意が出される。奥平のヒザに岩郷は左フックをカウンターもクリーンヒットならず。両者左フックを打ち合うもやはり組み合いが多くなってしまい、決定打なく終了。

 判定は30-29、29-29、30-29の2-0で岩郷が接戦を制した。

第3試合/スーパーフェザー級(-60kg)

2R・KO

 1R、前に出ようとする勝次を常陸はジャブを上下に突きストップする。そこから徐々に前へ出て、勝次をジャブから角度を付けた右フック、真っすぐの右ストレートと襲う。しかし勝次もロープを背にして打ち合いに応じ、左フック、右ストレートを当て返す。

 2R、パンチ主体で前に出る常陸に勝次は前蹴りを連続で飛ばす。しかし常陸は前に出て左フック、右ストレートと当て、勝次は一瞬腰が落ちる。そこから持ち直した勝次だが常陸は左ボディを打ち込み、そこから右ストレート→左ストレート、逆ワンツーの形で勝次を倒し、ノックアウトした。

 勝利した常陸は「25日に入籍するので絶対負けれなかったので、勝って本当に嬉しいです。大黒柱としてキックボクシングをもっと頑張ろうと思います」と喜びの声を届けた。

第4試合/-54kg契約

判定

 1R、池田が右ローを連続して当て先制。松下が踏み込んでも池田はスッと下がり間合いを詰めさせない。しかし松下がカーフキックから右ストレートをヒット。だがさらに行こうとすると池田がジャブで止める。池田は終盤バックブローもクリーンヒットならず。

 2R、松下は圧を強めパンチで迫るが、池田は下がらずヒザで応戦する。松下が左ボディを打ち込めば、池田は右クロスとヒザで上下に振る。松下がパンチを振るって前に出るが、池田はローとヒザで迎撃。

 3R、松下は横へのステップから左フック、バックスピンキックと攻めてボディを効かせ、ヒザ蹴りを追撃。だが接近戦になると池田もヒザで応戦。松下のボディと顔にヒザを打ち分ける。掴んでから2度の攻撃(反則)で注意も受ける池田だが、首相撲で攻勢で終える。

 判定は2-0(30-29、29-29、29-28)で池田。対抗戦を勝利し、「RISEのベルトも欲しくなっちゃったのでチャンスください」とRISE伊藤隆代表にアピールした。

第5試合/Super Fight!アトム級(-46kg)

判定

 1R、宮﨑はサウスポーから左ミドル、左ローと放ち、モンクットペットの蹴りをカットしながら前に出る。上背でまさるモンクットペットは宮﨑を組んで止めヒザ蹴り。宮﨑はこれを振りほどき、ボディ打ち、ストレートと攻める。

 2R、宮﨑は右回りしてモンクットペットに捕まらないようにし、ボディストレート、ロー、ストレートと上中下に打ち分ける。組んでのヒザを狙うモンクットペットだが、宮﨑に振りほどかれローを浴びる。さらにホールディングの注意が重なりモンクットペットはレッドカードが出される。

 3R、モンクットペットは前進を強めるが、宮﨑は横にかわしてハイキック。これにモンクットペットはダウン気味に倒れる(裁定はノーダウン)。宮﨑は左ローを止めずモンクットペットの左内ももを赤く変色させる。ストレート、バックブローと攻める宮﨑だがダウンに至らず終える。

 判定は30-27、30-27、30-26の3-0で宮﨑。11連勝となった宮﨑はKOできなかったことを悔やんだが、「K-1王者の菅原(美優)選手、来年やりたいです」とリングサイドで観戦した菅原に対戦を呼び掛けた。

第6試合/Super Fight!-54kg契約

判定

 1R、サウスポーのジャルンスックに対し、大﨑はガードを上げて向かい、得意の左右ボディフックで襲う。さらに三日月蹴りも加えるが、ジャルンスックも右ショートフックで反撃。大﨑はすぐまたプレスし、圧力を落とさず、パンチからロー、三日月蹴りを繋げる。

 2R、ジャルンスックは前に出てヒザを突き上げる。大﨑は左フックを顔とボディに飛ばすが、ジャルンスックは左ミドル、掴まずに放つヒザ蹴り。大﨑が右ローを入れればジャルンスックはヒザ。両者一進一退で均衡が崩れない。大﨑はしかし顔面前蹴りを印象的に決め、右ローもジャルンスックを嫌がらせる。

 3R、ジャルンスックはやはり前に出てヒザ。ワンツー、あるいは右ボディフックからヒザと攻め、大﨑も左ボディで反撃するが、ジャルンスックが手数で上回る。大﨑はヒザが効いたかやや動きが止まる。判定は3者29-29で引き分けとなり、延長Rで勝敗を決する。

 延長R、両者猛然と前に出るが、大﨑のローにジャルンスックは体勢を崩す。しかし接近戦に持ち込みヒザで攻勢を狙うが、大﨑も手応えのあったローを放っていく。両者組みが多くなる。判定はジャルンスック、大﨑と割れ、最後の1者は大﨑。苦しい戦いで勝利し、来年の飛躍を誓った。

第7試合/Super Fight!-55.5kg契約

1R・KO

 1R、ブンロンがサウスポーから左ミドルを飛ばし先制。志朗はこれに鋭い右ストレート、左ボディで応戦する。志朗は左ミドルを受けながらもブンロンをコーナーに詰め、ボディフックと顔へのフックを連打してスタンディングダウンを奪う。ダメージのあるボディに志朗は三日月蹴りで追撃。だがブンロンは左ミドルを打ち込み、下がった志朗に対し前に出るが、志朗はそこへ右ストレート。このカウンターで打ち倒しノックアウトした。

 勝った志朗は「蹴り強過ぎっすよ(苦笑)。前回トーナメント負けてしまいすみませんでした。来年世界タイトルの防衛戦になると思うんですけど、クマンドーイ選手、玖村(将軍)選手、負けた選手にリベンジしたいのでお願いします」と対戦相手の希望を語った。

第8試合/RISE×GLORY ウェルター級(-67.5kg)

判定

 1R、モラリ、中野ともにローキックを飛ばす。中野はプレッシャーを発して前進し、右ロー、左ミドルを入れるが、モラリもすぐローを返す。そして右クロスで中野を脅かす。モラリはノーモーションの右ストレート、右フックと使い分ける。

 2R、右ミドルを入れる中野だが、モラリはこれに止まらず強打で迫る。中野の蹴りをキャッチして流し、モラリは自身の攻撃に繋げる。ジャブ、右ミドルを繰り出し前に出る中野だが、モラリはボディ、顔と得意の後ろ回し蹴りを放つ。

 3R、中野はムエタイ式にのっしのっしと歩を進める。そしてハイキックからバックブロー。さらにミドル、ローと蹴りの本数を増やす。モラリはここで再び顔への後ろ回し。ジャブ、ミドル、ローと繰り出す中野だが、その後をモラリに止められる。

 判定30-29、29-29、30-28の2-0でモラリ。ワンキャッチ・ワンアタックのRISEルールにも適応し勝利した。

第9試合/RISE×GLORY -54kg契約

判定

 1R、前に出るテッサに聖愛は蹴りを飛ばしてストップする。ジャブを突く聖愛にテッサはカーフキックを入れ、そこから切り崩さんと狙う。ジャブ・ストレートの止まらない聖愛にテッサは間合いを詰められない。

 2R、聖愛はリング中央に立って前蹴り、左ミドル。テッサがジャブからパンチの回転に移ろうとしても組みつき回転を殺す。パンチからローのテッサだが聖愛はローを返し、右ストレートをクリーンヒット。テッサが攻めて出ても聖愛は下がらず、ロー、ストレートをリターンする。

 3R、テッサが左ミドル、右ローと前進を仕掛けるが、聖愛はジャブと前蹴りを放って止める。ロー、右ストレートと必ずリターンが来るためテッサは攻め切れない。打ち合いの中で聖愛は右ストレートでとらえる。

 判定は30-29、30-28、30-28の3-0で聖愛。小林愛三を降した実力者テッサに勝利した。

 涙ぐみながらマイクを持った聖愛は周囲と関係者に感謝し、来年タイトルマッチが待つ同門の政所仁にエールを送った。

第10試合/RISE×GLORY ライトヘビー級(-90kg)

延長1R・KO

 1R、両者ローの蹴り合いでスタート。そこから伸ばしたビクターの左ストレートに南原がフラつきダウンを宣せられる。ビクターは続いてワンツー、ストレート、ローで南原を近づかせない。南原は右フックを当てるが、ビクターはそれを機にパンチとローで猛攻。カーフを当てるビクターに南原はガードを下げて笑みを見せ挑発する。

 2R、南原はローを当てるが、ビクターは前蹴り、ロー、カーフ、ストレートと速攻。ビクターのリーチある攻撃に南原は懐に入れない。しかし右スイングフックをビクターにヒット。南原はローを当てて歩を進めていく。

 3R、ビクターの左右ストレートに南原は動きが止まる。しかし疲れが見えるビクターにローを当て、右フックを強振して狙う。頭を振ってパンチを放つ南原は左ボディフックを効かせ、後ろ回し蹴り。左右フックでダウンを迫る南原だがビクターもストレートで応戦する。

 延長R、消耗の見えるビクターに南原はヴァレリーキック(変則ローキック)からコーナーでパンチをまとめダウンを奪う。立ち上がるビクターだが、余力はなく南原が連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

 逆転勝利の南原は「This is RISE!」のシャウトで締めた。

第11試合/RISE×GLORY ライト級(-63kg)

2R・KO

 1R、開始すぐにアフマドの蹴りがローブローとなってしまい、中村はダメージを回復させてから戦いに臨む。20㎝の身長差があるが、中村は左フックをヒット。右ストレート、左フックで迫るアフマドに中村は右ローを打ち込む。

 2R、中村は左ハイキックから入り、踏み込んでの左ストレート。さらに踏み込んでの左フックをアフマドに打ち込みダウンを奪う。立ち上がったアフマドに中村は襲い掛かり、ボディストレート、頭を下げさせてのヒザから横殴りにするような左フックで打ち倒しノックアウトした。

 リング外に出て関係者・ファンとハイタッチして喜んだ中村は、8月に脱臼した左肩でのKOを喜び、「木村"フィリップ"ミノルとステロイドルールでやらせてください」と興奮して語った。

第12試合/RISE×GLORY -72kg契約

1R・KO

 1R、サウスポーのコンデが放つローとジャブを海人は落ち着いてブロックする。そして前蹴りを突き刺しボディを効かせると、左右の連打で迫り、ヒザを交え、三日月蹴りからの左ボディで先制ダウンを奪う。立ち上がるコンデだが、再び海人が三日月蹴りと左ボディで2度目のダウンを奪う。3度目も海人が上体への連打とボディ打ちでコンデを沈めてKOした。

 圧勝した海人は8月に敗れたGLORY王者ティジャニ・ベズタティへのリベンジを掲げ、「来年必ず日本にGLORYのベルトを持ち帰ります」とファンに約束した。

第13試合/RISE×GLORY スーパーライト級(-65kg)

3R・KO

 1R、サウスポーの白鳥が左ミドル、左前蹴りと先制。そこからザカリアをコーナーに詰める。しかしザカリアも鋭い踏み込みからの右フック、右ストレートと白鳥を脅かす。だが白鳥は左ストレートをヒット。ザカリアが前に出ると白鳥は後ろ回し蹴りを見舞うがこれは当たらない。

 2R、ザカリアはギアを上げ、ストレート、後ろ回し蹴りと放つが白鳥は当てさせない。ザカリアの入り際に白鳥は右フック。だが被弾してもザカリアは右ストレート、左ストレートと打ち合いを挑んでくる。しかし白鳥はアームブロックし左ストレートを当てる。

 3R、前に出るザカリアだが、白鳥はバックステップしながら右フック、ジャブ、ワンツーとカウンターで迎え撃つ。しかしザカリアも右フックをクリーンヒットし効かせる。さらに攻めるザカリアだが、白鳥はそこへ下からのヒザ蹴り。ザカリアは打ち抜かれて倒れ、ノックアウトの結末となった。

 6月、パリでの試合で失った自身を取り戻したという白鳥は「これが白鳥大珠です」と勝利を喜んだ。

第14試合/RISE×GLORY スーパーライト級(-65kg)

2R・KO

 1R、原口はサウスポーからロー、三日月蹴りを放って様子見。これにヴィダレスが出てくると左ストレート、ハイキックと見舞う。そして三日突き蹴りでヴィダレスのガードを下げさせ、カーフキック、三日月蹴りとペースを握る。だがヴィダレスも右ストレートで抵抗する。ヴィダレスは首相撲からの離れ際に左右ショートフックを見舞い、原口のダメージが抜け切らない間に左ストレートから右ショートフックでダウンを奪い初回を終える。

 2R、ヴィダレスのストレートを原口はダッキングしてかわし、後ろ回し蹴り。これは当たらないもヴィダレスの右ストレートに右ストレートをカウンターしてダウンを奪い、ヴィダレスが立つもレフェリーが試合を止めた。

 原口は次の試合に出場するペットパノムルンの名前を上げ、「ようやく辿り着いた。GLORYのチャンピオンになります」とファンにリベンジを約束した。

セミファイナル(第15試合)/RISE世界スーパーライト級(-65kg)タイトルマッチ

判定

 1R、両者蹴り合いでチャドは前蹴りからバックブロー。ペットパノムルンはボディストレートを多用していく。さらに左ミドルでもチャドを襲う。ペットパノムルンはロー、ボディ打ちと必ず攻撃を返して終える。初回の採点はジャッジ3者ともペットパノムルン。

 2R、チャドも右ボディストレートを使い出し、そこから右ストレートを当てる。ペットパノムルンはヒザを出し応戦。チャドは前に前に出てプレスでペットパノムルンを削る。2Rの採点は2者がイーブン、1者はチャド。

 3Rもチャドは前進して距離を潰す。そこからチャドは右フック、右アッパー。だがペットパノムルンは笑みを浮かべ倒れない。バックブロー、右ストレート、右アッパーのチャドにペットパノムルンはやや失速気味。3Rはチャドがジャッジ3者の支持を得る。

 4R、左ミドル、左ローで出るペットパノムルンだが、チャドはアッパー、バックブローと反撃。しかしペットパノムルンは蹴りを止めず左ローを効かせ、左ミドルも当てる。しかしチャドもボディストレート、アッパーと前に出続ける。4Rの採点は2者がイーブン、1者がペットパノムルン。

 5R、ペットパノムルンは左ミドルの本数を増やす。チャドは蹴られてもすぐパンチを返し、バックブローでダウンさせるがこれはスリップと裁定される。ペットパノムルンはロープ・コーナーに詰められ足が止まる。そしてストレート、顔面前蹴りとチャドが攻めて終える。

 判定は49-48、49-48、48-47の3-0でチャド。新王者に輝き、すごく疲れたと話したチャドだがファンや関係者への感謝、そして「日本は大好きな国です」と語った。

メインイベント(第16試合)/RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament 決勝戦

判定

 1R、クマンドーイが右ミドルを入れるが、田丸も左ハイを返す。クマンドーイは右インロー、ストレート、右インローと蹴っていく。さらに右ミドル、ジャンプしての右ミドルとクマンドーイは蹴り数を落とさない。田丸は左インローから間合いを詰めてパンチを狙う。しかしクマンドーイが右ショートフックで田丸を倒して終える(ダウンは終了後でカウントされず)。

 2R、クマンドーイは腕・腹とミドルの高さを変えて蹴るが、田丸が左ストレートを当てダウンを奪取。クマンドーイは左フック、右ストレートと強振して反撃するが、田丸は蹴りこそ浴びてもパンチはよく見て被弾しない。

 3R、ローとミドルで来るクマンドーイに田丸は下がらずジャブとストレート、ミドルと返す。蹴られる田丸だが、ジャブ・ストレート、ボディストレートとヒットさせる。蹴りのクマンドーイに田丸は最後までパンチで攻めて終了。

 判定は29-28、29-28、30-28の3-0で田丸。トーナメント優勝を決めるとトーナメント中に亡くなった母親や父親、周囲に感謝し「RISEのチャンピオンとしてもっと駆け上がっていきます」と語った。

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