前節の悔しさを振り払う6トライ。執念が実を結んだ4試合ぶりの勝利

【©ジャパンラグビーリーグワン】

最後のワンプレーまで勝敗がどちらに転ぶが分からない展開となったヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)とルリーロ福岡(以下、LR福岡)の一戦。後半40分を告げるホーンが鳴ったときに、チャンスを迎えていたのはLR福岡だった。右サイドから攻撃を展開して、敵陣の22mラインを越えたところまでボールを運ぶも、ラインアウトで痛恨のペナルティ。その後L戸田の選手がボールを外へ蹴り出してノーサイドとなった。

これでLR福岡は開幕から6連敗となってしまったが、脅威の粘りを見せて勝ち点1のボーナスポイントを奪い取った。これには豊田将万ヘッドコーチも「選手たちを誇りに思う」と称賛し、三股久典キャプテンも「胸を張って福岡に帰ります」と、自信に満ちた表情で応えていたのは印象的だった。

そんな試合の中で光ったのが、ボールキャリーにおける強さを見せつけたL戸田のジェイコブ・マティウと古川拓実だ。縦への攻撃意識を強くもち、立ち上がりからハードなアタックをしかけていたL戸田。前節で4試合ぶりに復帰を果たしていたマティウは、相手のスキを突くパワフルなアタックで流れを引き寄せ、3トライを挙げてプレーヤー・オブ・ザ・マッチを受賞。一方の古川も、相手のタックルにも動じない体の強さを見せつけて、多くのチャンスを演出してみせた。

マティウは「立ち上がりはL戸田のスタイルが打ち出せてよかった。でもLR福岡さんの粘りでしんどい試合になってしまった」と語った。そして4週連続での試合が続くことについては「とにかく体のケアも含めて、ほかの選手と一緒にいいリカバリーをして次の戦いに挑みたい」と話した。

【©ジャパンラグビーリーグワン】

攻守で持ち味を発揮し、リーグワンで戦える喜びをかみ締めながら試合に挑んでいるという古川は「内容的には決して良いものではありませんでしたが、前へ向かう推進力と、体を張るディフェンスという自分の武器を発揮できたのはよかった」と4試合ぶりの勝利をかみ締めた。

第5節ではノートライに終わる悔しさを味わったL戸田。この経験を生かすべく、二人を含めたトライへの執念はしっかりと実を結んだ。ディビジョン2昇格を目指す激しい戦いは続く。この一戦で得たものは大きいはずだ。

(松野友克)
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