練習での失敗を生かす。試合で実現できたのは“落ち着き”の結果
第2節以来およそ1カ月半ぶりとなる勝ち星に、BR東京にはようやく笑顔が戻った。試合を終えたタンバイ・マットソン ヘッドコーチは「良くやった」とチームを称えた。
重要課題だったラインアウトを安定させることに貢献したのは、今季初先発の山本嶺二郎。「1週間しっかりと話し合って準備した」と挑めば、ラインアウト成功率80%台後半の成功率を誇った。
だが練習では「自分がどうにかしようと思い過ぎて、いつもはしないようなプレーに走ってミスを重ねてしまった」と振り返る。練習で失敗したからこその、本番の落ち着きだった。
「自分の仕事をしっかりとこなせば、ラインアウトも取れることが分かった。一貫してやり続けます」
また2トライを挙げたセミシ・トゥポウは、プレーヤー・オブ・ザ・マッチを獲得。力強い走りにハイボールキャッチでも役目を果たして、チームに勢いをもたらした。
「ノンメンバーが良い準備をしてくれて、コーチからは良いアドバイスももらえました。だから自信を持ってゲームに挑めた」と晴れやかな表情を見せる。
後半のスコアは29対0。今季苦手としていた後半に勢いをつかめたことは、チームにとって大きな自信となる。
TJ・ペレナラは言った。
「人間とはできないことが続くと癖になり、悪いサイクルが続いてしまうものです。でも今日はそれを止めることができた。この勝利を足掛かりにしたいと思います」
そして付け加えたのは、プロフェッショナルスポーツプレーヤーとしての在り方だった。
「勝っても負けても、来週には再び良いスタートを切らなければいけません。今日は良い試合の終わり方ができましたが、しっかりとリカバリーをして、次戦に向けハードワークをしたいと思います。この旅路がとても大切です」
そう、われわれはまだ旅の途中。来週も変わらず、新たなゲームへと挑む。
またこの日は、BR東京のルル・パエアと浦安DRの松本壮馬がそれぞれリーグワン初キャップを獲得。
パエアは「できる限り自分の役割を実行しよう」と出場3分間を全うし、アーリーエントリーの松本は「学生ラグビーとは雰囲気が違いましたが、思ったよりも緊張しなかった。この経験を次に生かしたい」と飛躍を誓った。
(原田友莉子)
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