“えどりく”20連勝が与えた気づき。さらなる高みへ向け、進化は続く

【©ジャパンラグビーリーグワン】

たとえ同じ出来事であっても、捉え方次第で受け取る印象が変わってくることがある。今季のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下、S東京ベイ)は「ボムスコッド」の投入などで後半戦の強さが際立ち、この試合でもコベルコ神戸スティーラーズに劇的な逆転勝ち。ホストスタジアム「えどりく」がオレンジの歓喜に包まれた。

前半は相手に主導権を握られ、3対20と大量のリードを許して不敗神話に黄信号が灯ったものの、後半、一気に巻き返して同会場での連勝記録を「20」に。いつもの“後半に強いS東京ベイ”がそこにいた。鮮やかな同点トライを決めてプレーヤー・オブ・ザ・マッチにも選出された立川理道が、戦いを振り返った。

「今日のゲームの立ち上がり、前半の40分は良くなかったと思います。ここ数試合、前半の立ち上がりが良くなく、反省する必要があると思っています」

今回の一戦で連続スタメン出場30試合を達成し、劇的な逆転劇を80分間フル出場で支えた末永健雄は言う。

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「前半に耐えたからこそ後半に良いプレーができると思います。ただ、前半はいつもあまり良くなく、そこは課題だと思っています。前半からしっかりやっていこうという話はしているのですが、なかなかうまくいっていません」

前節の横浜キヤノンイーグルス戦でも11点のビハインドを跳ね返しての勝利。2試合続いての逆転勝ちを「後半に強い」と捉えるか、「前半に課題がある」と捉えるか。順風満帆に見えるときこそ、リスクを再評価すべきなのかもしれない。

「基本的にはしっかりと先行してゲームをうまく支配するほうが勝率は高くなると思います。先を見据えているわけではないですが、プレーオフトーナメントになると追う側が絶対に厳しくなってくると思うので、前半の入りの部分はしっかりと修正していかなくてはいけないと感じています」(立川)

不敗神話の中で浮き彫りになった新たな課題。敗戦は最大の教師だと言うけれど、勝ち続けている中でいかにして改善点を明確にし、攻略していくか。そこに、進化の伸びシロがある。だから、さらなる高みを目指していける。ラグビーはいつも僕らに気づきを与えてくれる。

(藤本かずまさ)
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