久保がベンチから見守る中、レアル・ソシエダはレアル・ベティスに惨敗

レアル・ソシエダ
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【©︎RealSociedad】

新旧戦力の融合を見せたベティスが3発快勝

 ラ・リーガ第24節、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)はアウェイのレアル・ベティス(以下、ベティス)戦に臨んだ。木曜日のデンマークとは打って変わり日中には気温が20度近くになるセビージャ。スペイン南部の大都市に本拠地を構えるベティスは冬の移籍市場で積極的な補強を行いシーズン後半戦の巻き返しを目指す。マンチェスター・Uから期限付き移籍で加入したブラジル代表アントニーやかつて久保と共闘したコロンビア人FWクチョ・エルナンデスなど日本でも馴染みのある名前が先発に名を連ねた。

 ベティスはこの日、”Forever Green”というスローガンの元、特別なユニフォームを着用。アジアを起源とする海藻がアンダルシア近海で被害を出していることから、啓発キャンペーンの一環として海藻由来の繊維を使った緑のユニフォームを身に纏った。順位表で中位に位置する両チームだが、拮抗する序盤の戦いから時間の経過と共にベティスの攻撃の時間が増えていく。そして、20分のショートカウンターの際にスベルディアのヘスス・ロドリゲスへのファウルが一発退場の判定となり、数的不利を抱えることとなった。

 ここ3試合連続得点と好調のブライス・メンデスに代わり、アリツが最終ラインへと加わり守備の修正を図るが、ベティスの新加入コンビが右サイドからラ・レアルの守備を崩していく。31分、エリアに侵入したアントニーをアイエンが倒してしまいPKを与えてしまう。この危機を救ったのは守護神レミロ。元アルゼンチン代表ロ・チェルソの放ったシュートを読み切りセーブ。逆境の中、守備でチームを鼓舞する。その後、互いにポスト直撃のシュートが見られたが、スコアレスで前半を終える。

 後半開始からわずか6分、ベティスがお手本のようなセットプレーから先制点を奪う。元スペイン代表イスコのFKをファーサイドのバルトラが折り返し、こぼれ球をアントニーが狙い澄ました左足ボレーでシュートをネットに突き刺した。59分のラ・レアルの選手交代時にはイマノル監督が久保の肩を抱えながら話し込む姿が見られたがこの日久保に出場機会は訪れなかった。交代策が奏功したのはベティス、後半から出場したマルク・ロカが64分、絶好調ヘスス・ロドリゲスのシュートのこぼれ球を拾い、強烈なシュートを叩き込んだ。

 さらに5分後、再びマルク・ロカ。右サイドからのパスを受けた同選手はスビメンディのプレスの隙を見て左足を一閃、股を抜けたシュートはニアサイドへと吸い込まれた。試合を決定づける3点目が入った直後、ベティスのCK時にパスを受けに来たオルティスへベッカーがファウル。一時はイエローカードが提示されたがVAR判定後、一発退場が言い渡された。9人となったラ・レアルは残された時間なす術なく試合終了のホイッスルを聞いた。

 次戦は20日、ELノックアウトフェーズ第2戦、1−2とアドバンテージを持ってホームにFCミッティランを迎える。ベスト16進出をかけた戦いが待ち受ける。
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著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

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