セパ補強診断ー西武、オリックス、楽天編 弱点強化で上位進出を目指す!注目の新戦力は?
オリックス 評価C
一方でチーム打率、OPSともにリーグ5位と低迷した野手陣からは、昨季チーム最多本塁打を記録したセデーニョが西武へ移籍。加えてT-岡田、安達了一、小田裕也が引退を決断するなど、これまでチームを支えてきた選手の退団が目立つ。こうした状況の中、新戦力として注目されるのがドラフト1位の新人外野手である麦谷祐介だ。既存の主力外野陣は年齢層が高く、昨季は得失点の貢献度がリーグ平均を下回っていた。ルーキーが新風を吹かせることで、チームを活性化させたいところだ。また、新外国人選手として、一昨年にメジャーで10本塁打を記録した実績を持つディアスを獲得した。昨年は3Aのパシフィックコーストリーグでプレーし、102試合の出場で22本塁打を放っている。このリーグは打高投低の環境であるため、打撃成績はそれを踏まえた上で見たいところだが、昨季記録したOPS.891はリーグ平均の同.798を大きく上回っており、打力が売りの選手であることは確かだ。今年25歳を迎える若さも魅力で、NPBで成功を収めるだけの素質は十分に持っている。新助っ人野手についてはさらなる獲得に向けた調査を進めている模様で、これらの補強の成否が今季のチーム順位を左右することになりそうだ。実力が未知数の新戦力には不安も残るが、彼らがセデーニョの抜けた穴を埋め、それ以上の成績を残すことができれば、チームは再び上位に返り咲くことができるだろう。
楽天 評価B
さらに、ドラフト会議では5球団競合の末、大学No.1野手と評された宗山塁の獲得に成功した。侍ジャパンのトップチームに選出された経験もある逸材は、特にショートの守備が評価されており、その実力は現時点でプロの上位レベルとの見方もある。チームのショートには侍ジャパンの一員としてプレミア12を戦った村林一輝がいるが、三木肇新監督は2人をショートで競争させると明言しており、キャンプからその動向に注目したいところ。ここまでの補強では、昨季リーグワーストのチーム防御率を記録した投手陣へのテコ入れが順調に進んだ反面、野手陣はドラフトを除くと茂木の人的補償として獲得した小森航大郎のみというやや物足りない状況だ。現在所属する助っ人野手はフランコのみだが、石井一久ゼネラルマネジャーは外国人選手の調査を継続する意向を示唆している。開幕までに新たな選手をチームに加え、打線の強化を図る可能性がありそうだ。