愛情不足で育った自覚がある大人、リカバリー方法はある?親子関係心理学のプロが解説

MELOS -メロス-
親からの愛情が足りなかった人は、すべて問題行動や思考の偏りを抱いてしまうかというと、そうではありません。愛情不足で育ったとしても、問題なく成長する人もいます。また、愛情不足で育った自覚がある人でも、リカバリー方法はあります。

親子関係心理学の専門家・合同会社serendipity代表の三凛さとしさんが解説します。

【MELOS】

愛情不足で育った自覚がある大人、リカバリー方法はある?

愛情が不足して育ってきたと感じている場合、以下のような方法を試してみてください。

1. 完璧主義を手放し、失敗を成長の一部と捉える
完璧を目指すのではなく、「まずやってみる」ことに意識を向けましょう。失敗しても、自分を責めずに「これも学びの一環だ」と捉えることが大切です。

たとえば、何か新しいことを始めたとき、「100%成功しなければならない」と考えるのではなく、「70%できればOK」と柔軟に考える習慣をつけてみてください。

2. 自分自身への優しい言葉がけ
普段から自分を否定するような言葉を使わないように心がけましょう。たとえば、「また失敗した」と思ったときに、「私は頑張っている」「これは次の成功へのステップだ」と声に出してみてください。

さらに、毎日寝る前に「今日も一日よく頑張ったね」「ありがとう」と、自分をねぎらう言葉をかける習慣を作ると、自己肯定感が自然と高まります。

3. 今の目の前の現実に感謝する
感謝の心を持つことは、幸せを感じる第一歩です。感謝の気持ちを強化するためには、感謝日記をつけるのが効果的です。

毎晩、寝る前に「今日ありがたく感じたこと」を3つ書き出してみましょう。「今日も仕事が無事に終わった」「友達と楽しく話せた」「天気が良かった」など、些細なことでも構いません。

幼少期における愛情、「実の親」以外からでも問題ない?

幼少期における愛情は、実の親でなくても十分に機能します。

愛情や安全感を与えてくれる大人が、祖父母や養育者、他の信頼できる人物であれば、子どもの心は十分に育まれます。重要なのは、安定した愛情と安心できる環境です。

三凛さんは以下のように語ります。

「発達心理学の分野では『両親でなくても幼少期に接点を持つ祖父母や教師など重要な他者からの愛情は、健全な発達につながる』『複数の愛着対象を持つことは、むしろ望ましい。とくに幼少期においては、一貫した愛情表現を示す大人の存在が重要』だということが示されています。つまり、実の親でなくても、幼少期に接する大人との関係はとても重要だということです」

ただし、生みの親と育ての親がいたとしても、生みの親との関係性が本人のメンタルヘルスや自己肯定感に影響するということも指摘されています。
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