竹田麗央5冠達成『想像もできないシーズン』
竹田 麗央 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
年間女王・竹田麗央-晴れの日に選んだ装いは、あでやかな振袖。5冠に輝き、改めて、「JLPGAアワードに出席することが初めてです。以前から、特別な雰囲気を味わいたかった。それから、きょうはたくさんの表彰までしていただき、本当にうれしく感じます。この1年間、たくさんの経験を積むことができ、最後に女王のタイトルを…。本当にうれしいです」。しみじみと語っている。
プロ3年目の今季。待望のツアー初Vを飾ると、破竹の快進撃が続いた。公式競技2勝を含み、年間8勝。JLPGAツアー史上最高額の2億6573万16円を稼いだ。「シーズンの序盤では、想像もできなかったことばかりです」と振り返る。その一方で、反省の言葉も。終わりよければ-ではすますことができない、大器はこれからが肝心だ。
「今年、予選落ちが4試合ありました。とりわけ、終盤の大事な試合で予選通過ができなかった2試合は、本当に悔しい」と、話した。天性の資質にも恵まれている。日々、地道な努力を重ねながら、常に試合では全力投球。「基本的にトレーニングは自重のメニューを中心にして、体幹を鍛えてきた」という。その成果は最大のアドバンテージとなっている、飛距離に表れた。
「1Wのヘッドスピードが今季は46m/sぐらい。去年が45m/sでしたから、アップしていると感じる」と手応えを得た。持ち前のパワーフェードボールは、25年開幕戦から挑戦する、USLPGAツアーでも威力を発揮することだろう。
ステージでは、「まだ、叔母(平瀬真由美)に実績が追いついていない。USLPGAツアー挑戦の相談をした際、早ければ早い方がいいと思う、とアドバイスを受けました。だから、いつかは叔母をこえることもゴルファーとしての大きな目標です」と、一言ずつをかみしめながら、質問に答えたことも実に印象的だ。
竹田麗央、上田桃子 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
それだけに、「私も上田さんのように、あこがれてくださるジュニア選手の手本というか、そういう立場になりたい」と宣言。これはもう責任重大だ。
ちなみに、晴れ着のポイントを質問され、「私はピンクが好きです。だから、帯留めをピンクに…」と打ち明けた。細部でさりげない自己主張した、大和撫子の心意気がほほえましい。(青木 政司)
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