【人気アマが試打!】モデルごとにどう違う?ダンロップ最新「スリクソン ZXi」シリーズドライバー4モデル

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2年ぶりにスリクソンの新作ドライバーが登場。前作から契約プロも多く使用していましたが、今回発売された新作も早々にスイッチするプロが多くいました。ラインナップも前作とは変わり、より細分化し幅広いプレーヤーに対応できるようになっています。

新しいドライバーはどんなドライバーなのか、オレンジマンが早速打ってきました。詳しくみていきましょう。

「ZXi」シリーズは4種類のヘッド

新しく発売された「ZXi」シリーズのヘッドは4種類あります。

・優しさを追求した「ZXi MAX」
・操作性と寛容性の「ZXi」
・シャープな形状と高い操作性の「ZXi TR」
・低スピンで飛ばす「ZXi LS」

1つのシリーズで4種類のヘッドはかなり珍しいですよね。そこまで細分化し違いがあるのか疑問ですが、実際に打ってみるとちゃんと違いはありました。詳しくデータと共に見ていきましょう。

見た目で分かること

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ソールデザイン自体は統一感のあるデザインですが、ウェイトの有無や場所を見るとはっきりとした違いがあります。

「MAX」にはウェイトがなく、「ノーマル」と「TR」には後方上下に1つずつ、「LS」には前方と後方に1つずつの配置になっています。これは弾道やスピン量に大きく影響してくるので試打データで確認してみましょう。

実際に構えた時の見え方にも違いがあり「ZXi」が一番大きい投影面積に見えました。意外にも「MAX」が一番大きく見えるかな?と想像していましたが「ZXi」よりも「MAX」のほうが締まって見えます。

「ZXi」と「LS」が似た形状ですが「LS」の方が若干三角っぽい形状。とはいえ、かなり細かい違いなので「ZXi」と「LS」はほぼ同じと思ってもいいと思います。「TR」は、はっきりと違う形状で小ぶりな洋梨型になっています。体積も唯一の450ccで並べて見てみると全く違うので、急に難しく感じる印象。捕まりそうな安心感は全く感じませんね。

また、共通して言えるのが、ポンと置いた時にフェースが開くところ。ただ、フェースアングル自体はどれもストレートなので単純に座りが悪い印象でした。

全モデル、クラウンはつや消し塗装になっていて、つやありにくらべると膨張して見えるため「TR」以外は、より安心感のある大型ヘッドに見えますね。

実際に打ってみた!

今回の試打では、純正シャフトを使用し試打を行います。純正シャフトは、VENTUS ZXi6(S)を使用。ロフト角は9.0°で統一。ヘッドスピードはクラブスペックに合わせ、45m/s前後になるように調整して打ち、計測データは5球の平均値になります。

「ZXi」

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ヘッドスピードが45.4m/sで、ボール初速63.6m/sとまずまず。スピン量は2836rpmと適正値。打ち出し角は16度と高弾道。飛距離は264yと高いまずまずの飛距離性能。

データを見て最初に感じたのは、バックスピンがしっかり入っていて、高弾道になるところです。優しい「MAX」は別物として、「LS」「TR」に比べると明らかに弾道は高くなりました。基本的に捕まりも良いので多くの方が扱いやすくなると思います。

ただ、飛距離性能はあまり高くありませんでした。バックスピンが入りやすいので初速が上がりにくく飛距離に還元されないのはしかたないかもしれませんね。飛距離を伸ばすためのクラブというよりは、安定感を高めるクラブだと思います。

特別尖った性能もありませんが、特別悪いところもなく、あくまでもスタンダードなクラブという印象でした。

打感はやや硬めで軽めの打感なので、タイトリストのような柔らかくて分厚い打感も求めると少し物足りなさを感じますね。
「ZXi MAX」

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ヘッドスピードが44.9m/sで、ボール初速63.9m/sとまずまず。スピン量は3361rpmと多め。打ち出し角は16.6度と高弾道。飛距離は258yと物足りない印象。

正直な感想を言うと、もう少し飛距離が出て欲しいと感じました。捕まりもそこまで良くない印象で、ストレートやフェードが多くみられました。他メーカーでもMAXと付くモデルは多くありますが、そのほとんどがやさしく捕まるモデル。今回の「ZXi MAX」は、本当にMAXか?と思えるほど捕まりにくい気がしますね。

それでもスピン量は多めに出ますし、球もよく上がるので、いわゆるMAXと言えるのでしょうが、やっぱり飛距離の物足りなさを感じます。もう少し、上に飛ぶより前に飛んで欲しいなと感じました。球が上がらなくてキャリーが出せない方にとっては球の上がりやすさはメリットになると思います。

同社のゼクシオXと似た雰囲気ですが、個人的にはゼクシオXの方が楽に飛距離が出せると感じました。
「ZXi LS」

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ヘッドスピードが45.5m/sで、ボール初速64.8m/sと高初速で、スピン量は2355rpmとやや低スピン。打ち出し角は15度と中高弾道。飛距離は267yと高い飛距離性能。

見た目では「ZXi」と大差がないのですが、性能はまるで違うものでした。"LS"というだけあって低スピン、低弾道で飛距離を出していくタイプです。

捕まりはさほど良くないので、ストレートからフェードが多くみられました。

低スピンヘッドなのは間違いないと思いますが、スピン量が2000rpmを切るほどの低スピンではなく、他メーカーの尖った低スピンモデルのような難しさは薄れていますね。安定した低スピンヘッドという印象です。

ただ、ヘッドスピード45m/s前後では性能を最大限に発揮させるのは難しく、出来ることならヘッドスピードは速いに越したことはないと感じられるヘッドです。ヘッドスピードを上げて打ってみるとしっかりと飛距離が出せたので、ヘッドスピードの速いパワーヒッター向けの一本ですね。

よくある低スピン系のクラブは、ヘッド形状が小さめや、ディープな作りの物が多い中で「ZXi LS」はシャローで大きめのヘッドです。見た目から難しさはあまり感じませんし、シャローヘッドで低スピン系を探している方にはありがたい選択肢だと思いますね。
「ZXi TR」

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ヘッドスピードが45.6m/sで、ボール初速64.1m/sとまずまず。スピン量は2488rpmと適正値。打ち出し角は16度と高弾道。飛距離は263yと高い飛距離性能。

一気にハードルが上がる印象で、特に左右の曲りにはかなり敏感になります。逆に言えば操作性が上がるとも言えますが、スイングが安定していないと、引っ掛けやスライスが出てしまいます。

データ上は「LS」と大差はなく、飛距離性能もあまり変わりませんでした。違いがあるとすれば「LS」より若干スピン量が増える点。その分、弾道の高さも少し高くなるので「LS」よりもキャリーは出しやすくなっていますね。

こちらも飛距離を出すにはある程度のヘッドスピードが必要になりますが、ヘッドスピードが上がればスイングの再現性も落ちるので、やはり左右の曲がり幅が増えてしまいます。単純にヘッドスピードが速く、自分のスイングが固まっている方がメインターゲットではないでしょうか。

打感に関しては他の3モデルより、厚みのある打感で個人的には1番いい打感だと思いました。

まとめ

スリクソン好きにとっては待望の新作で、タイプも4種類と増え選択肢の幅が広がりました。

試打した結果は、どれも平均的なデータとなり、尖った性能のモデルはないように感じましたね。どれも平均的な数値でまとまっているものの、全体的に飛距離の面ではやや物足らない結果となりました。

それでもタイプ別に違いを感じました。「MAX」は球が上がりやすいものの、捕まりに関しては案外シビアで非力な方でも捕まりすぎが気になる方に向いています。「ZXi」は捕まりもよく「MAX」ほどではないものの球は上がりやすくなっていて、スピン量も適度に入るので多くの方に合うモデルです。「LS」は文字通り低スピンですが、過度な低スピンではなく、普段からスピン量が多い方や、低スピン系でも大きめでシャローなヘッドを求める方におすすめです。「TR」は操作性の高さがありますが、裏を返せば難しくもあります。弾道を操りたい方におすすめです。

ヘッドが4種類も難しい選択になりますが、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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