決勝点の久保、アジア人選手のラ・リーガ通算最多得点者に

レアル・ソシエダ
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攻守における活躍で、チームを勝利に導いた久保がバレンシア戦MVPに

【©︎RealSociedad】

ラ・リーガ第12節、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)は敵地サンチェス・ピスフアンに乗り込みセビージャとの一戦に臨んだ。スペイン東部を襲った未曾有の大災害DANAにより特に大きな被害を受けているバレンシア州。この日のスタジアムはバレンシア州の色にライトアップされラ・リーガ、スペインが一丸となってこの危機に立ち向かう姿勢が見られた。また、選手達は赤十字への募金宛先番号が記されたTシャツを着て入場。セビージャは「TODOS CON VALENCIA(バレンシアと共に)」と胸に印字されたユニフォームでプレーした。

 久保は先発復帰し、オヤルサバル、セルヒオ・ゴメスと3トップを組んだ。先陣を切ったのはその久保、一度S・ゴメスのパスを開いて受けてカットイン。シュートは相手のブロックに合いCKへ。しばらくこう着状態が続き、徐々にセビージャがリズムを掴んできた34分に試合が動く。スビメンディが右サイドへ展開し、このボールを受けた久保が鋭く切れ込み、左足を一閃。サイドの守備に人数をかけないセビージャに対し、狙っていたと言わんばかりのプレーで久保が先制点をもたらす。

 今季3点目を決め、ラ・リーガ通算得点を25とし、アジア人選手最多得点者となった久保はその後も攻守で存在感を見せる。久保同様、出色の活躍を見せたのがスビメンディ。本来の位置である中盤の底にどっしりと構え、セビージャの攻撃を抑えながらラ・レアルの攻撃の起点となった。前半終了間際にはスチッチの惜しいシュート、スベルディアのブロックもありアウェイで調子の良さを見せるラ・レアルが0-1でリードし前半を終える。

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 後半に入っても久保が起点となり攻撃を続けるラ・レアル。一方、セビージャはベルギー代表ルケバキオが強いフィジカルと技術でラ・レアルゴールへと迫っていく。追加点が欲しいラ・レアルは64分、スビメンディがPAへとドリブルで侵入したところをDFマルコンがラリアットする形で止める。こぼれた球を久保がシュートしたところで笛が吹かれVARチェックがされた。判定結果はマルコンのファウルとなりイエローカードが提示され、ラ・レアルにはPKが与えられた。これを主将オヤルサバルがコースにきっちり決めスコアは0-2へ。

 ラ・レアル同様、今季順位表中位に位置し浮上のきっかけが見出せないセビージャは攻撃時にも消極的なバックパスが見られ、これには地元サポーターもブーイング。79分のイサアク・ロメロのヘディングはゴール僅か左、87分のスビメンディのバックパスを読んでいたイヘアナチョは絶好機を迎えるがこれを決めきれない。試合を支配こそしきれないがチーム全体で難しい試合を乗り切ったラ・レアルがアウェイで勝ち点3を獲得することとなった。

 自身の出来を10点中8点と評価した久保はこの試合のMVPに選出。チームもアウェイでの戦績を3勝2分1敗とし、10位へと順位を上げた。次戦は7日、ELグループフェーズ第4戦ヴィクトリア・プルゼニ戦に臨む。
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著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

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