皆さんは、ゴルフ場にバイクで来ている人を見たことがありますか？ ほとんどの人が、「見たことがない」と答えるはず。観光地の駐車場や高速道路のSAには、ツーリングを楽しんでいる人がたくさんいるのに、なぜゴルフ場でバイクを見かけないのか？ これって禁止なの？ そこで調べてみました。

バイク好きなら、「ゴルフのときもツーリング気分で、バイクで行けたらな」と思うのは当然のこと。しかもバイクなら、車に比べてガソリン代が節約できるし、高速料金も安くなります。また、状況にもよりますが、バイクの場合は渋滞に巻き込まれても、車よりは時間を短縮できるなど、そのほかにもメリットがあります。
問題は、ゴルフ場にバイクで行ってもいいものなのか、ということ。

結論からいうと、基本的には「OK」です。すべてのゴルフ場に確認したわけではないのですが、「バイクでのご来場はお控えください」というコースはなさそうです。実際、ゴルファーの中には、バイクでコースを訪れている人もいるようです。

そうはいっても、ゴルフの駐車場でバイクを見かけることはあまりないですよね。というか、筆者自身は、これまで気にしたことがなかったせいかもしれませんが、ゴルフ場でバイクが停まっているのを見た記憶がないし、バイク独特のエンジン音を聞いたこともありません。

なぜバイク利用者が少ないのか。それにはいくつかの理由があるようです。

1つは、「着替えが面倒なこと」。基本的に、バイクを運転する場合、プロテクターやライダースーツを着て、ヘルメットを装着しますが、ゴルフ場にはドレスコードがあるので、そのままクラブハウスに入るわけにはいきません。服装に関しては寛大なリゾートコースでも、ライディングジャケットを着たままクラブハウスに入ると、「お客様、その服装ではちょっと困ります」と言われてしまうかもしれません。

そうならないためにも、コースに着いたら、そのコースのドレスコードに合わせた服装に着替えなければいけません。しかも当然のことながら、クラブハウスの外に更衣室はないので、着替えは駐車場でやるしかありません。車や人の出入りが激しいところで、ゴソゴソやらなければいけないのです。

また、バイクの場合、キャディバッグを運べないという問題も出てきます。これに関しては、「電車でゴルフ」でも同じことがいえますが、バイクにある程度の荷物は積むことはできても、キャディバッグはあらかじめ郵送しなければいけません。それが面倒だという人も多いようです。
そのほか、「“バイクでゴルフ”を予定していても、当日雨の場合は、断念せざるを得ない」「初めて行くゴルフ場の場合、道路が舗装されているかどうかが不安」といった声も聞こえてきます。
いずれにしても、「車でゴルフ」よりも少しハードルが高くなりそうです。

とはいえ冒頭にも述べたように、NGではないので、その気のある人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

その場合は、次のことを守るようにしてください（重複するものもあり）。

・ゴルフ場周辺の道路が、バイク走行可能かどうか（悪路ではないかどうか）を確認しておく。

・エンジン音の大きいバイクの場合は、コース内に入ったらできるだけ徐行運転し、クラブハウスから離れたところにバイクを停める。

・バイク専用の駐車場はないことが多いので、駐車スペース1枠分に停める。

・バイクを停めたら駐車場でドレスコードに即した服装に着替える。

いろいろ問題はあるものの、ツーリング＆ゴルフは楽しそうですよね。

真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。
1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。

ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。