【週刊ドラフトレポート最終回】いよいよ運命の日 まだまだいる!紹介したいドラフト候補6選手
「都市対抗予選で好投!社会人で急成長した左腕」
中島悠貴はチーム初のNPB入りを視野に入れている 【写真提供:西尾典文】
社会人ではいずれも大学卒業後に大きく成長した2人の投手を取り上げる。1人目の中島悠貴(茨城トヨペット)は、日大高時代は神奈川県内で評判だったものの、日本大学では低迷し4年間でリーグ戦わずか3試合の登板に終わっている。それでも社会人で着実に力をつけ、今年の都市対抗予選では強豪の日立製作所を相手に1失点完投勝利。チームは本大会出場を逃したが、エイジェックの補強選手に選出されて東京ドームでも好投を見せた。特に強烈だったのが5月に行われたトヨタ自動車とのオープン戦だ。2番手で登板すると、3回をパーフェクト、4奪三振と圧巻の投球を見せたのだ。少しテイクバックが大きい変則的なフォームだが、ストレートはコンスタントに150キロに迫り、左投手らしいボールの角度があるのも魅力だ。茨城トヨペットからのNPB入りとなれば史上初だが、貴重な本格派左腕だけにその可能性も十分にありそうだ。
「都市対抗で156キロ!伸び代も魅力の豪腕」
木下里都は福岡大で投手に転向。社会人の選手ながら将来性に魅力がある 【写真提供:西尾典文】
もう1人がKMGホールディングスの木下里都。福岡舞鶴高校までは主に内野手で、福岡大進学後に本格的に投手に転向したという経歴の持ち主だ。大学時代もスピードはあったが、社会人で体格が大きくなり、フォームの躍動感も増したことでさらに球威がアップ。7月に行われた都市対抗本選では初戦で敗れたものの、出場した全投手の中で最速となる156キロをマークしたのだ。投手歴の浅さもあってか、まだ走者を背負ってからの投球や、変化球の精度には課題が残るものの、ストレートの勢いに関しては間違いなくアマチュア全体でも屈指の存在である。即戦力というよりも、まだまだここから成長しそうな将来性が魅力の投手であり、そのスケールの大きさに注目している球団も多いだろう。