全員が9秒台の高次元の男子100m決勝 世界のハイアベレージ化を朝原宣治が分析

久下真以子

「攻めのバトンパス」で東京五輪のリベンジを

予行演習でバトンパスを確かめる桐生(手前)と柳田。男子4×100メートルリレーでメダル獲得の鍵はバトンパスになる 【写真は共同】

 8日には男子4×100メートルリレーの予選が始まります。海外のレベルが上がっていますが、決して彼らの調子が悪いわけではないので、100メートルのことは切り替えて臨んでほしいですね。リレー種目はリオデジャネイロ五輪で銀メダルを獲得した種目です。東京五輪ではまさかのバトンミスで失格になった分、パリ五輪ではリベンジを果たしてほしいところです。

 おそらく第1走者は坂井選手、第4走者はサニブラウン選手になるでしょう。サニブラウン選手はケガもなさそうですし、すごく調子がいいので、大黒柱としての活躍に期待したいですね。そうなると、第2走者と第3走者の出来が左右すると思います。選手の調子や選手同士の相性があるので、ベストな状態を見極めてメンバーが決まります。誰が走るのか、楽しみですね。

 日本は、今大会もトップスピードに乗った状態でバトンを渡す「攻めのバトンパス」を仕掛けてくるでしょう。そこでバトンの受け手ともらい手のスピードがぴったり合えば、いい結果に結びつくのではないでしょうか。僕の予想としては、メダルは狙えそうな気がしています。

朝原宣治(あさはら・のぶはる)

【本人提供】

初出場の1996年アトランタ五輪の100mで準決勝に日本人としては28年ぶりに進出。北京五輪の4×100mリレーでは、悲願の銀メダル獲得。2010年に次世代育成を目的として陸上競技クラブ「NOBY T&F CLUB」を設立。地域貢献活動の一環でもあり、引退後も自身のキャリアを社会に生かそうとチャレンジを続けている。

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著者プロフィール

大阪府出身。フリーアナウンサー、スポーツライター。四国放送アナウンサー、NHK高知・札幌キャスターを経て、フリーへ。2011年に番組でパラスポーツを取材したことがきっかけで、パラの道を志すように。キャッチコピーは「日本一パラを語れるアナウンサー」。現在はパラスポーツのほか、野球やサッカーなどスポーツを中心に活動中。

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