「えっ、それだけ?」ファンもメディアも不満顔 今夏のドジャースのトレード戦略を考察してみた
ベッツは右翼へ再コンバートされるか
7月25日のジャイアンツ戦の前に練習を行うベッツ。復帰は8月半ばを見込む 【Photo by Jayne Kamin-Oncea/Getty Images】
であれば、分からないでもない。ユーティリティを3人も獲得したのは、ベッツ、ミゲル・ロハス、クリス・テーラー、フリーマンらの不在を穴埋めするもの。確かにこれで、野手の不足は補える。裏を返せば、昨オフの補強は間違っていないーーそんなフロント陣の自信が透ける。
ただ、彼らの獲得には、もう少し深い意味もありそう。オレンジ・カウンティレジスター紙のビル・ブランケット記者は、これでベッツ、ロハスらが復帰した場合、二塁を守れる選手が8人、ショートが7人、サードが6人ということになると指摘していた。
それが何を意味するのか?
おそらくベッツが復帰した際、もはやショートのポジションはないのではないか。多くが、右翼への再コンバートを予想する。
ただ、ベッツは納得するのか。ハレーションをもたらすことはないのか? 何度も守備位置を変更された挙げ句、ショートは無理だと烙印を押されたようなもの。
デイブ・ロバーツ監督は7月30日の会見で「ベッツはショートとして復帰するのか?」と聞かれ、「彼はそのつもりだ。その考えをサポートする。8月半ばに復帰すると思うが、変わるとは思わない」と言いつつ、徐々に曖昧になった。
7 月 30 日のパドレス戦の前に会見を行うロバーツ監督 【Photo by Orlando Ramirez/Getty Images】
確かにいま、チーム状態は良くない。トレードがその答えになったかと言えば、リリーフにおいて不満が残る。野手は不足を補うのに十分。しかし、リスクも伴う。
アナハイムから見えていたロサンゼルスの芝の色はどうやら、ユニホームほど、鮮やかな青ではないようだ。