結局どれが人気?識者3人が2024年上半期注目を集めたドライバーを語る【Qi10&パラダイム Ai SMOKE編】

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ゴルフライターの鶴原弘高さん、クラブフィッターの小倉勇人さん、ティーチングプロの石井良介さんに、2024年上半期に発売され、注目を集めたドライバーについて語っていただきました。今回はテーラーメイド「Qi10」シリーズとキャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE」シリーズについて。両シリーズのドライバーをすでに購入した方も、購入を迷っている方も必見です!

2024年上半期最注目の「Qi10」&「パラダイム Ai SMOKE」

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小倉:2024年の中心はテーラーメイド「Qi10」とキャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE」ですね。

鶴原:一般の人は大抵Ai SMOKE MAXかMAX D、MAX FASTのいずれかを選ぶと思うんですけど、売れ筋は多分MAXだと思う。この辺の評判とか聞いていますか?

小倉:うちはリシャフトに来るお客さんが多いんですけど、やはり一番多いのはMAXです。やはりペリメーターウェイティングである程度アジャスト能力もあるし、基本的に一番低スピン。他のはちょっとコントロール性能があるじゃないですか。やさしさ+飛ばせる感じがいいのか、MAXを持って来るお客さんが多いですね。

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小倉:テーラーメイドはQi10 MAXを持ってくるお客さんが多いかも。同じ“MAX”と名付けられているけど、Ai SMOKE MAXとはポジショニングが違いますよね。

鶴原:違いますね。スピン量がそもそも両方違うじゃないですか。Ai SMOKEのMAXはかなり低スピンのモデルだし、対してQi10 MAXはちょっとスピンが入るから。

小倉:多少スピンを入れてよりスピン軸の傾きを減らし直進性を高めた仕様ですよね。やはりメーカーによって求められているものというか、イメージに合わないけどやさしいのが欲しいとか、そういうところがあるのかなとちょっと面白かったです。

石井:それでいうとQi10はMAXだけがテーラーメイドぽくなくて、LSとノーマルのQi10はこれまでのテーラーメイドのスタイルを踏襲している。キャロウェイの4機種は人気のラインの正統な進化をしている感じがする。あえて、キャロウェイとテーラーメイドの2メーカーで言えばQi10 MAXだけがある意味挑戦作というか。そういうラインにもテーラーメイドは手を出してくるんだという感じがします。

ドロータイプのモデルのステルスHDとかステルス2も出てましたけど、ある意味それもテーラーメイドっぽくないという気がしていた。「これからのテーラーメイドはこういう感じでいく」という、ある意味フラッグシップになっているのかなと注目して見てます。

鶴原:Qi10も最初はMAXが売れましたけど、結局はPGAツアーでもスタンダードを使っていますよね。スタンダードは量販店でも買いやすいから、今はスタンダードの方が売れているという話も聞きます。

石井:ツアープロ達がLSではなくノーマルを使っている割合が多いのも今回のモデルの特徴かなと思いますね。

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小倉:Qi10 MAXにLITEというモデルがあるんですよね。知らなくて打ったらキャロウェイでいうMAX FASTみたいなポジショニング。軽量グリップと軽量シャフトを搭載しています。

石井:MAX FASTよりも軽い?同じくらい?

小倉:同じくらいのポジショニングで作られている感じだったんですよ。微妙に上の色がブルーになってたりして凝ってるし、ちょっとかっこいいなと思ったんです。キャロウェイはMAX FASTシリーズでそういう軽量モデルがあったけど、テーラーメイドもそういうのを出して来ているんです。だから軽量モデルにある程度需要があるのかなと感じるんですけど。

鶴原:Qi10 MAX自体が結構ヘッド重量も重いんですよ。それでヘッドスピード30m/s台の人とかが振れるかと言われたらちょっと重さを感じると思う。だからその層のためにMAX LITEというモデルがあるのかな。

石井:テーラーメイドで軽量モデルっていうと、これまでグローレがあったと思うんですけど、グローレよりはちょっとQi10のテイストで軽くなっていますよね。

小倉:そうです。軽量モデルが自分は軽すぎるクラブはあまり良くないかなと思うんです。でも、やはりある程度慣性モーメントを高めたりするとどうしてもクラブが重くなっちゃう。その層が振れないという方にとっては適正な重量としていいクラブがどんどん生まれているので、その辺はうまく自分で選んでもらえるといいなと思います。ラインナップが増えるのはユーザーとしてはありがたいですよ。

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小倉:私はAi SMOKE トリプルダイヤモンドを購入したんですけど。石井さんはQi10でしたっけ?

石井:僕はQi10もあるし、Ai SMOKE トリプルダイヤモンドSも持っているよ。

小倉:私もすごい期待をして、Ai SMOKE トリプルダイヤモンドSを打たせていただいたんですけど、思いのほかジェントルだった。

1つ前のパラダイム トリプルダイヤモンドSは即買ったわけですよ。すごいヘッドが動いてしっかり曲がってくれて球も低スピンだったんですけど。今回のAi SMOKE トリプルダイヤモンドSはヘッドの動きはいいんですけど、それに対して球がリンクしていないんです。曲がらないんですよね、新しいのに。

鶴原:だって曲がらないようにフェース作ってるもん(笑)。

小倉:分かっていますよ(笑)。総合的には間違いなく向上したんでしょうけど、自分のイメージとそぐわなかった。

鶴原:曲がり方が足らなかったんだね。

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小倉:そう。鶴さんはAi SMOKE トリプルダイヤモンドを買い、Ai SMOKE トリプルダイヤモンドMAXも買ったの?

鶴原:打ち比べるとトリプルダイヤモンドの方がちょっと低めに出てそのまま低い球でいく感じはあるけど、やさしいのはどっちと言われたらトリプルダイヤモンド MAXの方がやさしい。実際に打っていても僕は機敏じゃないのが好きなので(笑)。

石井:通常のMAXとトリプルダイヤモンド MAXの違いをどの辺で感じたんですか?

鶴原:通常のMAXは後ろにペリメーターウェイトが付いていて、そこの重さをちょっと感じるんですよね。一方、トリプルダイヤモンドMAXは大きいけど後ろ側にそこまでの重さを感じないんですよ。うしろが重い状態のままで使ってるんですけど、それでもうしろが重い感じがしない。振り切りやすさもあるし寛容性もある。ちょっとつかまってちょっとだけスピンもトリプルダイヤモンドより入る。それくらいが自分にはちょうどいいかなと思う。

すごい調子が良ければトリプルダイヤモンドの方がちょっと飛ぶ感じもあるけど、できるだけやさしくやるならトリプルダイヤモンド MAXかなという感じです。

小倉:ローテーションが大きい人にとってはトリプルダイヤモンド Sの方が振り心地はいいと思うんですよ。世の中は「今は球を曲げない」という方向性にいっているので、そういう人はトリプルダイヤモンドSはすごい難しそうなイメージがあるじゃないですか。今回はトリプルダイヤモンド MAXの方がすごい人気が集中しているみたいですけど。トリプルダイヤモンドSも曲がらないですからね。ミスに強いわけですから。

鶴原:オフセンターヒットは間違いなく強い。

小倉:ローテーションはしたいが球は曲げたくない人は、こういうヘッドはやさしいと思うだろうし、結果が出ると思う。

石井:振りやすいのと。小さいが球はそこそこ浮きやすく左があまり怖くない。小ぶりなヘッドだからかえってつかまるんじゃなくて、小ぶりなヘッドだけどそこまでつかまりは強くない。わりとキャロウェイの他の銘柄と比べても叩いていても左が怖くないモデルだと思っています。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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