「もったいない」内容でドイツ戦を落としたバレー男子 高橋藍、石川はどう再起を誓うか?
見直すべきポイントは?
高橋は無理な攻めを悔いる 【写真は共同】
しかしちょっとした歯車の狂いが、3-1で勝てた流れを「激闘」「惜敗」にしてしまった。日本はここから切り替え、可能なら学びを得て次の試合に向かわなければならない。
パリ五輪の男子バレーは出場12カ国が3つのグループリーグに分かれて総当たりで対戦し、各組の上位2チームとワイルドカード(3位中の上位)2チームが準々決勝に勝ち上がる方式だ。C組の日本は31日にアルゼンチン、8月3日にアメリカとの対戦を残しており、金メダルの可能性が潰えたわけではない。
高橋はドイツ戦から得た学びをこう述べる。
「ブロックフォローであったり、フリーボールの処理であったり、今日はそういう部分が少し雑になっていた部分があった。やはり、得点を取るために……なんですかね。普段よりおろそかになっていたので、そういう基礎的なところをもう一度見直さないといけません。そういう部分から、日本のクオリティの高いバレーボールを出せると思うので、次はさらに意識を高くしてやっていかないといけません」
ボールをしっかり拾ってつなぎ、相手に得点を与えない意識も必要だ。ただ高橋は得点への「力み」をこう言葉にする。
「今日は少し力が入って、無理にブロックを抜きにいっているシチュエーションがすごくあった。それでブロックを食らってしまうシチュエーションも多かった。そこをうまくリバウンドだったり、ブロックアウトだったりにして、ミスにしないことがまず重要なのかなと思います。日本はディフェンス力がすごく高いので、1本で決まらなくても、もう一度ディフェンスをして、切り返していくところを意識する必要があります」
「これで終わるようなメンバーではない」
日本代表は再起を誓う 【写真は共同】
高橋は敗戦直後の選手同士の会話をこう振り返る。
「OQTでもこのような状況にはなっているので……。ここからでも力を出して、勝っていくしかない。自分たちはもう、そこに切り替えています。グズグズ考えるのでなく、しっかり切り替えて、次の試合に気持ち切り替えていこうと話をしました。
石川も悔しさをにじませつつ、再起を誓っていた。
「もったいないミスをなくし、取り切るところでしっかり取ることがやはり大事です。それがしっかりできていれば問題はありません。立て直せるというか、立て直すしかないし、もちろん立て直します。ここから上がっていくしかないし、これで終わるようなメンバーではない。この後、またパフォーマンスを皆さんに見せられるように、自分たちのためにも、戦っていきたいと思います」
ドイツ戦の死闘がただの「もったいない負け」で終わるか、「日本がより強くなるための糧」となるのか――。それは残り試合で決まる。