コパ・アメリカのニュースター候補10選 ペレの再来、三笘の僚友、エクアドルの超絶テクニシャン…

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5位:ジョン・デュラン(コロンビア代表/FW/20歳)

センターフォワードに加えて右ウイングでも力を発揮。代表戦での唯一のゴールは、23年3月のキリンチャレンジカップ・日本戦で決めた 【Photo by Tim Nwachukwu/Getty Images】

 参戦2シーズン目のプレミアリーグ(アストン・ヴィラ所属)で5ゴールを挙げたストライカー。その数字に隠された魅力がジョーカーとしての有用性で、4ゴールは途中出場から記録している。コロンビア代表での役割も同様で、後半途中から前線にエネルギーを注入する仕事を求められそうだ。もっとも、パワー、スピード、そして左足のシュートはいずれも水準以上で、レギュラーのセンターフォワード、ラファエル・ボレをいつ追い落としてもおかしくない逸材だ。

 コロンビアにはハメス・ロドリゲスやルイス・ディアスら非凡なチャンスメーカーが揃っている。偉大な先達の助力も得ながら、自身初の大舞台で飛躍を遂げられるか。

4位:フリオ・エンシソ(パラグアイ代表/MF/20歳)

上背はないものの、そのプレーはスキルフルかつスピーディー。クラブでは三笘薫とチームメイトだ 【Photo by Fran Santiago/Getty Images】

 MFミゲル・アルミロン(ニューカッスル)とともにパラグアイ最大のキーマンに挙げられる異才で、アルゼンチン人のダニエル・ガルネロ監督は「パラグアイにとっての真のジュエル(宝石)」と賛辞を惜しまない。テクニカルかつ力強いドリブルや右足の強烈なミドルシュートのクオリティーは折り紙付きで、所属のブライトンでは背番号10を託されている。

 膝の半月板を損傷した影響で、23-24シーズンのプレミアリーグでは12試合出場にとどまったが、裏を返せば疲労が蓄積していない。万全の状態でコパ・アメリカに臨めそうで、本人は7月に開幕するパリ五輪出場にも意欲を見せる。不安を挙げれば、ガルネロ監督が「無意識に自分が救世主になろうと考えている」と指摘する気負いくらいか。

3位:ケンドリー・パエス(エクアドル代表/MF/17歳)

メッシとも比較される左利きの神童。今大会に向けたアルゼンチンとの強化マッチでは、幼少期にプレーを真似したというそのレジェンドと試合後にユニホームを交換 【Photo by Justin Casterline/Getty Images】

 エクアドル史上最大の才能とも謳われる超絶テクニシャンで、すでにチェルシー移籍内定(25年夏から)という事実が豊かな才能を物語る。敵を手玉に取るフェイントの種類が多く、マーカーの虚を突くトラップやダイレクトパスのアイデアも豊富だ。ワンプレーでも見れば、他とは明らかに一線を画すセンスや技術に心を奪われるだろう。

 国内リーグのデビュー&得点など複数の最年少レコードを保持していて、23年9月に南米史上2番目の若さ(1位はディエゴ・マラドーナだ)でA代表デビュー。翌月にはW杯南米予選における最年少得点記録を「16歳161日」に塗り替えた。エクアドル代表を率いるフェリックス・サンチェス監督は、このチーム最年少プレーヤーに10番を託している。

2位:アレハンドロ・ガルナチョ(アルゼンチン代表/FW/19歳)

23年6月にデビューした代表ではまだ無得点だけに、今大会で初ゴールを挙げたいところ。スペインのマドリード出身で同国のU-18代表歴を持つ 【Photo by Mitchell Leff/Getty Images】

 大会期間中に20歳の誕生日を迎える「ガルナ」は、スター性たっぷりのスペイン産ウインガーだ。その端正なルックスもさることながら、高速ドリブルやアクロバチックなシュートで観衆を魅了する。世界の度肝を抜いたのは、23-24シーズンのプレミアリーグ第13節・エヴァートン戦で決めたバイシクルシュート。あの一撃に魅力が凝縮されている。

 アンヘル・ディ・マリアやフリアン・アルバレスら栄光のW杯優勝メンバーが残るアルゼンチン代表ではまだ定位置を確保するには至っていないが、リオネル・スカローニ監督は「大いに期待している」と語る。一方で、「取り組まなければならないことも多い」と慎重に起用していく方針だ。その指揮官を翻意させるだけの爆発力を秘めている。

1位:エンドリッキ(ブラジル代表/FW/17歳)

サッカー王国ブラジルの未来を担う超逸材。世界中が注目する大舞台でどんな輝きを放つのか 【Photo by Mark Thorstenson/ISI Photos/USSF/Getty Images for USSF】

 今夏のレアル・マドリー加入が決まっているブラジルの新たな神童だ。16歳2カ月16日というパルメイラスの最年少デビュー記録を樹立し、すでにペレが引き合いに出される快挙も成し遂げている。今年3月のイングランド戦、スペイン戦でゴールを決め、セレソンではその王様以来となる17歳での2試合連続スコアラーとなった(先日のメキシコ戦でもゴールを決めて3戦連続得点)。よく比較されるのは、そのペレであり、ロマーリオ、ロナウドといったレジェンド中のレジェンドたちだ。

 非凡なゴール嗅覚や左足のシュート技術などを兼ね備え、センターフォワード以外にトップ下や右ウイングもソツなくこなす。現状は攻撃陣の控えという立場。だが、きっかけひとつで主役に躍り出る圧倒的な資質があり、セレソンではいまだ本領を出しきれずにいるヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴを上回るインパクトを放つ可能性が十分にある。

(企画・編集/YOJI-GEN)

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