データが示す大谷翔平の「明らかな不調」 たどり着いた“とてもシンプル”な結論とは?
6月12日のレンジャーズ戦で17号本塁打を放った大谷。復調の兆しが見えてきた 【写真は共同】
これ、実はもっともな話だ。企画会議で「あの選手は調子が良いから特集記事を作ろう。表紙にも起用しよう」となったとする。しかし、事前リサーチと並行してインタビュー日程の調整、実際のインタビュー/取材、執筆、校正、印刷、発送/発売というサイクルを考えると、少なくとも2〜3週間はかかる。調子が上がり始めたタイミングまで遡れば、そこから1ヶ月後に雑誌が発売される計算だ。
となると、調子には波があるので、雑誌が発売される頃には、調子が下降していてもおかしくない。かくして、両方のタイミングが重なり、ジンクスが生まれる。特にシーズン中は難しい。今回、逆もまたしかり、という話である。
5月中旬以降、明らかに大谷翔平(ドジャース)の状態がよくなかった。
5月16日(現地時間、以下同)から6月9日までの21試合は、打率.200、出塁率.261、長打率.353、3本塁打、11打点、13得点、4盗塁だった。3月20日の開幕から5月15日までの43試合は、打率.364、出塁率.432、長打率.676、12本塁打、30打点、34得点、10盗塁。サンプル数が違うので一概には比較できないが、通算の数字も打率.310、出塁率.377、長打率.570まで下がり、OPSも1を割った。
では、何があったのか。5月16日の試合で牽制球が左足太もも裏に当たった。前々回、その影響について触れたが、今回、もう少し具体的に事象を整理してみた。
5月19日、MLB公式ページに「翔平は、いかにレベルをまた上げたのか」という特集が掲載された。それは過去3年、真っ直ぐにはめっぽう強いが、変化球はそれほどでもなかった。しかし、今年はデータが改善され、進化したーーという内容だった。
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