“名手”市原弘大の即効レッスン ③ドライバーショットの方向性
スライサーなら、右に曲がることを計算して、あらかじめ左を向いて構えるでしょう。肩、腰、膝のラインを左のラフに向けて構えたら、あとはそのラインに沿ってクラブを振り抜くだけ。ボールはフェアウエー右か、それ以上曲がっても右ラフには止まるはず。ところが、なぜかボールは右のOBゾーンへ消えていく人もいるでしょう。
その理由は目線です。体のラインを左に向けていても、目線は左のラフに向いていないことが多くあります。フェアウエーにボールを落としたい気持ちや、右サイドに打ちたくない気持ちが、目線を右に向けるのでしょう。こうなると、目線が向いていた方へクラブヘッドを振り抜こうとしがちです。
体のラインに対して、クラブフェースが開いた状態でインパクトを迎えやすいので、ボールに右回転がかかります。フェアウエー中央へボールを打ち出した後、右に曲がるのでOBソーンまで届くわけです。左サイドがOBゾーンで右サイドを狙って打つ時も同じミスが出ると考えましょう。
目線を目標に合わせるには、きちんとどこを狙うのか明確にしておくべきです。左ラフならたとえそのまま真っ直ぐ飛んで左ラフにつかまってもいいと思いましょう。仮に左ラフにつかまったなら、目標に対して真っ直ぐ打てたと考え、次のホールに生かせばいいだけです。
ボールの数ヤード先に何か目印を見つけ、目標、目印、ボールが一直線になるラインをつくります。そのラインに対して、肩、腰、膝のラインをスクエアに合わせたら、目標を横目で見ます。
目標を見る時は上体を起こさずに、横目で見ること 【スポニチ】
また、素振りを行う場合は、ボールの近くに立ち、落としどころを見ながらクラブを振るのは厳禁です。いざ構えた時に目線が変わってしまうので、ボールから少し離れたところで素振りを行いましょう。
目線が変わらないように、ボールから少し離れたところで素振り 【スポニチ】
練習場では鏡を見ながら上体の前傾姿勢をキープできているかチェック 【スポニチ】
(取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)
◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の41歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。
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