ロバーツ監督が語る「大谷翔平とバリー・ボンズの共通点」とは?【ドジャースキャンプレポート】
161日ぶりの屋外での打撃練習
そこはファンがアクセスできない場所にあり、かつてスコット・カズミアーが、報道陣、ファンの目を避け、秘密の練習を行ったことからそう呼ばれるようになったそうだが、最近では、ギャビン・ラックスがイップスになったとき、やはり人目を避けて送球練習をしていた場所としても知られる。
つまりそこは、なにか秘密裏にことを進めたいときに使用されるフィールドだが、大谷の“復帰舞台”が、そうして用意されたのだった。もっともその様子は、すぐに球団のSNSにアップされており、なぜファンに非公開としたか不明だが、必要以上に力が入ることを避けたかったか。
だとしたら、それはあまり意味がなかったかもしれない。大谷が屋外で打つのは、昨年9月4日以来、161日ぶり。よって本人も、「軽めにいこうかな」と考えていたそうだが、「思ったより、(数字が)出ていた」。自然に力が入っていた。
あの日、打球初速の最速は109マイル。打撃投手の球を打っての数字としては、異次元である。大谷は、「アリゾナなので飛びますし、打球はちょっと速くはなるので、そこを考慮すると、イーブンぐらいかな」と話したが、「いい傾向。トレーニングの成果も出てるんじゃないかな」と納得の表情だった。
屋外で打撃練習を行う大谷 【写真は共同】
キャンプ2日目、練習前に囲まれたヘイワードは、前日のロバーツ監督の言葉を伝えられた。
「監督がそう言ったことは知らなかった。まず、自分のことをしなきゃいけないけど、その後で時間があれば、もちろん話すよ。翔平が話せないというのは、彼にもやることがたくさんあるからだと思う。それには敬意を払う。でも、翔平について話せるのは(一番良く知っているのは)、翔平かな(笑)」
その言葉がさらにロバーツ監督に伝言された。ヘイワードが話せない場合、第2、第3の選択肢は? そのやり取りは、以下の映像(ドジャースキャンプレポート②)でも紹介しているが、ロバーツ監督は「そこまで考えてなかったなぁ」と声を上げて笑い、続けた。
「だけどジェイソンならいい仕事をしてくれるだろう。でもムーキー(・ベッツ)やフレディ(・フリーマン)も、喜んで引き受けてくれるんじゃないかな」
ベッツはそういうタイプではないので、おそらくフリーマンがその役を担うことになるのだろう。13日朝、施設に姿を見せたフリーマン。そのことを伝えられると、苦笑しながら言った。
「準備しておくよ」