無敗三冠ミックファイアがついにJRA古馬と初対決! 12.29東京大賞典で世界のウシュバテソーロを迎え撃つ

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勢い一番キングズソード、武豊ノットゥルノも怖い

 この「無敗三冠ミックファイア」vs.「世界のウシュバテソーロ」に大きな焦点が集まっている今年の東京大賞典。しかしながら主役はこの2頭だけというわけではなく、先述したようにJRAの古馬勢のレベルがとにかく高い。

 まず上記2強の壁を崩す1番手に挙げたいのは、東京大賞典と同じ大井2000mで実施された今年のJBCクラシックを快勝したキングズソード。下級条件から3連勝で駆けあがり、しかもGI初挑戦であっさりと頂点に立ってしまったところは昨年のウシュバテソーロを彷彿とさせる。勢いならこの馬が一番か。

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 そのJBCクラシックで2着に入ったノットゥルノも継続参戦。好走と凡走を繰り返しているため安定感という点では今一つではあるものの、大井2000mはJBCクラシック2着のほかにもジャパンダートダービー1着、昨年の東京大賞典2着と相性抜群。そして、有馬記念で“神騎乗”を見せた武豊が鞍上となれば再びの激走があっても驚けない。

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 JRAの下半期ダート王決定戦・チャンピオンズカップからは、2着ウィルソンテソーロと3着のドゥラエレーデが参戦してきた。JBCクラシック5着から大反撃を見せたウィルソンテソーロは前走こそが本来の力と見るべきだろう。2度目の大井で能力発揮ならテソーロ軍団で上位独占があってもいい。ドゥラエレーデは芝GI馬でもあるが、むしろ安定して成績を残しているのはダートの方。すんなり先行できれば相当にしぶとく、同世代ミックファイアとの先手争いに注目だ。

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 また、グロリアムンディはGIで結果は出ていないが、ダイオライト記念、平安ステークスを快勝した走りを考えればもっとやれてもいい。米国GI・6勝馬ジンジャーパンチを母に持つ良血テンカハルもウシュバテソーロ同様にダートに転向して花開いた1頭。砂の深い大井のダートで身上のしぶとさを生かしたい。

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ミックファイアは超強力JRA勢の包囲網を破れるか

 今年の東京大賞典は出走馬が2ケタを切る9頭となり、これは10年ぶりだという。地方からの参戦がミックファイアとマンガン(船橋)の2頭だけになってしまったことが少頭数となった原因ではあるのだが、それもこれも参戦したJRA所属馬のレベルが高すぎたためだろう。

 つまり、今回の大一番は「ミックファイア対JRA7頭」という図式にもなるというわけだ。所属としてはホームの大井競馬場にJRA勢を迎え撃つ立場ではあるが、古馬との対戦が初めての3歳馬という視点から見ればミックファイアはチャレンジャー。しかも、周りをほぼすべてJRA馬に囲まれてのレースになるだろうからマークも一段ときつく、厳しい一戦であることは違いない。

 ミックファイアはこのJRA包囲網を突き破り、世代とJRA・地方のすべてを統一する真のチャンピオンへと到達するのか。それともウシュバテソーロが世界の脚を見せつけるのか、あるいは第3の馬が下克上を成し遂げるのか――東京大賞典は12月29日(金)15時40分発走予定だ。

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12月30日は未来のGI馬を発掘する2歳重賞

 1年を締めくくるダート王者決定戦が終わった翌日、12月30日(土)は未来のGI馬を発掘する重賞レースが全国各地で開催される。

 岩手・水沢競馬場で行われる金杯(1400mダート)は昨年まで年明けの正月競馬で実施されていた3歳重賞だったが、今年から年末に開催日を移して2歳重賞としてリニューアルした。今年の岩手の2歳馬と言えば5戦無敗のフジユージーンだが、来年に備えてここは回避の模様。となれば、12月10日に行われた寒菊賞の1~3着馬であるレッドオパール、セイバイラック、マルーントリック、そこに道営から移籍初戦を快勝したドリームキャッチが加わっての争いとなるか。
 笠松競馬場で行われるライデンリーダー記念(1400m)も2歳限定の重賞レース。東海、北陸地区の交流レースでもあるここの中心は高額賞金レースのネクストスター名古屋を制したミトノユニヴァースになるか。地元の笠松所属では父ミッキーアイル譲りのスピード先行を武器にするクリスタライズ、1400mで堅実なアコーに期待。金沢からは2連勝中と勢いに乗るハリウッドスマイルら2頭が参戦する。笠松の偉大な先輩ライデンリーダーに続く逸材はここから現れるか注目だ。
 そして、ばんえい競馬の帯広でも2歳重賞のヤングチャンピオンシップ(200m)が行われる。さらに東京大賞典と同じ29日にはばんえいダービー、年が明けてすぐの1月2日には帯広記念、3日には天馬賞と、帯広競馬ではビッグレースが目白押し。この年末年始はばんえい競馬でひと勝負するのも面白いかもしれない。

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