WBCでの侍ジャパン王座奪還や阪神の38年ぶり日本一に沸いた2023年の野球界。オフに入ってもその熱は冷めやらず、新たな1年を迎えようとしている。そんな中、スポーツナビでは新年1月7日14時から読売テレビ・日本テレビ系で放送される『大和地所スペシャル 超プロ野球 ULTRA』の収録現場を取材。収録に参加する12球団計24人の選手にインタビューを行った。

　第1回は今季の「ベストパフォーマンス」について聞いてみた。果たして、今をときめくスター選手はどんなプレーを「ベストパフォーマンス」と思ったのか？

村上 頌樹（阪神）
「初先発の巨人戦（4月12日＠東京ドーム、7回パーフェクトの快投も降板）。皆さんのインパクトがあると思うので。あの日は“あれよあれよ”という感じでした。緊張感がある中でマウンドに上がって、なんとか抑えられた形ですね。高校（智弁学園高）の先輩で4番の岡本和真さんを三振に取った時は、真っすぐで取れたので成長しているかなと。こういう球を投げていけば、先発で勝てていけるんじゃないかと手応えをつかみました」

森下 翔太（阪神）
「日本シリーズ第5戦、宇田川優希投手（オリックス）から打った逆転の三塁打。あの試合は自分のエラーも失点に絡んでしまいましたけど、ファームに2度落ちた経験があったからこそ打てた一打だと思っているので、自分でも頑張ったなと。ファームではイチから全力疾走することやベンチで声を出すことなど、基礎をしっかりやって。技術的な部分では、アマチュア時代との配球の違いを学びました」

小木田 敦也（オリックス）
「日本シリーズ第4戦、同点で7回の走者一、二塁、中野拓夢選手がバントしてきたのを自分がサードで刺したシーン。バント処理がうまく行って、そこから無失点に繋がったので、一番印象に残っています。バント処理やフィールディングは得意な方だと思います。高校（角館高）の時は野手もやっていたので、ゴロ捕球への不安はなかったですね」

茶野 篤政（オリックス）
「開幕戦の1打席目で内野安打が出たことですね（3月31日＠ベルーナドーム、西武・髙橋光成から三塁内野安打）。あそこから波に乗れました」

森下 暢仁（広島）
「一軍に戻って、一発目でしっかり投げられたのがよかったかなと思います（5月4日＠横浜スタジアム、DeNA相手に6回2失点）。今季は手術した右肘の状態が徐々に戻ってきて、それが自分でも分かりながらのシーズンでした」

小園 海斗（広島）
「一番嬉しかったのは、バンテリンドームでバックスクリーンに打った本塁打（8月12日、中日・清水達也から2ラン）。人生で一本はあそこで打ちたいと思っていたので、早めに出てよかったです」

種市 篤暉（ロッテ）
「手術明けで2年間一軍では投げていなかったので、ある程度投げて2桁勝てたのはよかったかなと思います。2019年も先発ローテーションを守ったんですけど、その時の方が体はキツかったです。それに比べたら、最後離脱しましたけどいいシーズンを送れたと思います。ウエイトトレーニングを重視してやってきて、体重も増えましたし、体も大きくなったので、それが要因かなと」

山口 航輝（ロッテ）
「場面場面でいいところは出ましたが、悪いところもあったかなと思います。要因はいっぱいあるけど、最初つまづいたのが大きかった。80打席ホームランが出なかったので。ようやく出たときはあまり嬉しくなかったですね。悔しさが上回ったというか」

東 克樹（DeNA）
「シーズン後半になるにつれて、進化できたかなって思います。序盤の配球からいろいろ変えていって。お立ち台で話した“祐大のおかげ”は僕の本心がダダ漏れしていましたね。途中からネタみたいになっていましたけど、あくまで本音を言ったまでです」

山本 祐大（DeNA）
「広島とのクライマックスシリーズ第1戦で、デビッドソン選手がインコースのスライダーで空振りしたんですけど、体に当たったのを振っちゃったんですよ。あれは気持ちよかったですね。反応するだろうなと思いつつ、そこまで反応するんだと。東さんも気持ちよかったと言っていたし、僕も気持ちよかったですね」

甲斐野 央（ソフトバンク）
「大阪でやった鷹の祭典で、西武戦だったんですけど、三者凡退で抑えられたことが良かったのかなと思います（7月10日＠京セラドーム大阪。外崎修汰、源田壮亮、鈴木将平を3人で抑える）」

柳町 達（ソフトバンク）
「山本由伸投手から勝ち越しタイムリーを打った試合があるんですけど、それはよかったなと思います。真っ直ぐをセンター前に打ちました。追い込まれながらもしっかり打てましたね（8月16日＠京セラドーム大阪、3回に逆転2点タイムリー）」