ゴルフクラブにはどんな種類があるの?名称と特徴を紹介!

【(c)GettyImages/shutswis】

ゴルフクラブのセットは14本までというルールがありますが、そもそもゴルフクラブにはどんな種類があって、それぞれどんな特徴があるのか、今ひとつ理解できない……ゴルフを始めたばかりの人には、そんな人も多いのではないでしょうか?

そこでここでは、ゴルフクラブの種類をご紹介します。それぞれがどんな役割を担うのかも、いっしょに解説します。

一番、飛距離を出せるドライバー。初心者におススメなのは?

まずは1番ウッド、俗に「ドライバー」と言われるクラブです。14本の中で一番長くて、一番飛距離が出るクラブです。主にパー3のホール以外でのティーショットで使用します。

初心者にとっては、どんなドライバーが打ちやすいのでしょうか。

ドライバーを選ぶ際は、まず、ロフト角として表示されている数字を見てみましょう。9度や10度、10.5度などがありますが、初心者の方には、できるだけ数字が多い=ロフトが大きいモデルをオススメします。9度など、数字が小さいとボールが上がりにくく、飛距離が出にくいだけでなく、ボールが右に飛ぶ「スライス」という弾道になりやすいのです。
なので、初心者の方の場合は、ロフトの数字が大きく、ボールがつかまりやすいことを宣伝文句としてうたっているモデルを選ぶといいでしょう。

長さは、あまり長いとボールをジャストミートしにくくなるので、長尺モデルと表記されているものは、最初は避けたほうが良いでしょう。44.5~45.5インチくらいのものが初心者でも比較的打ちやすいものになっています。

また重さや(シャフトの)硬さなどの表記もありますが、スポーツ歴によって、どのくらいの重さや硬さのものが振りやすいかは変わってきます。可能ならば、ショップの店員さんに自身のスポーツ歴なども話したうえで、実際に試打させてもらうと良いでしょう。

初心者の間はきちんと当たらないと思いますが、自分が振りやすいと感じられるものが必ずあるはずです。クラブは決して安いモノではないので、遠慮せずに試打させてもらい、じっくり選ぶようにしましょう。

3番からラインアップされるフェアウェイウッド。愛称もあります

続いて、3番ウッド、5番ウッドなどのフェアウェイウッド。「FW」と表記されることもあります。5番ウッドまでは愛称があります。一見ドライバーのような形をしていますが、ドライバーよりもヘッドが小さく、長さも少し短いのが特徴です。

3番ウッドはスプーン、4番ウッドはバフィ―、5番ウッドはクリークと呼ばれています。一般的な名称があるのはこの番手までですが、フェアウェイウッドには7番、9番、11番もあります。不思議と偶数番手は、4番ウッド以外、ラインアップされていません。

ちなみに、以前は2番ウッド(ブラッシー)というクラブもあったのですが、現在ではほとんど販売されていません。

それぞれのウッドは、ロフト角、長さが異なります。それに伴い、飛ばせる距離も変わってきます。フェアウェイウッドの中では、3番ウッドが一番距離が出るクラブです。

ただし、ロフト角が15度前後と少なく、長さもあるため、地面から直接打つのには高い技術を要します。

なので、初心者の方は5番ウッドからバッグに入れて、ある程度5番ウッドが打ちこなせるようになってから、4番や3番ウッドをクラブセットに加えることをオススメします。

ただし、4番ウッドは3番よりもやさしく扱えますが、ラインアップしているメーカーが少ないのが現状です。

アイアンの長い番手(ロングアイアン)やユーティリティ(後述します)が苦手という人は、7番ウッドや9番ウッド(総称してショートウッドと呼ばれます)をバッグに入れることを考えてもいいでしょう。

ユーティリティとハイブリッドは同じもの

メーカーによって、ユーティリティやハイブリッド、レスキューなど、呼び方が異なるのがこのアイテム。もともとは、ウッドとアイアンの間を埋めるクラブとして誕生しました。

そのため、海外メーカーでは、ウッドとアイアンのいいとこどりという意味で、「ハイブリッド」と呼ぶことが多くなっています。

「ユーティリティ」と名付けたのは、「便利」に使えるクラブという意味合いがあるようです。

形としては、フェアウェイウッドをさらに小さくしたようなウッド型と、アイアンのヘッドを少し大きくしたようなアイアン型に分かれます。

フェアウェイウッドだと球が拾いにくいようなライ(地面の状況)でも、アイアンのように打てて、なおかつ距離が出るのが、このようなクラブのメリットです。

大手クラブメーカーのテーラーメイドに限って、これらのクラブを「レスキュー」と呼びます。これは、困った状況から救い出してくれる、つまり「レスキューしてくれる」という意味で名付けられたようです。その初代のレスキューが大ヒットしたこともあり、同社以外から販売されているユーティリティに対しても「レスキュー」と呼ぶ人がいます。

それぞれ名前は違いますが、ゴルファーにとっては、様々な場面で活躍してくれる大切なアイテムです。

#3、#4、#5、#7など、番手で表記されることが多いのですが、メーカーによって、ロフト角が異なるので、注意が必要です。

また、ユーティリティという名でヘッド形状がアイアンタイプのモデルもありますが、これらはある程度のヘッドスピードと打ちこなす技術を要します。なので、初心者には難しいアイテムとなっています。フェアウェイウッドを小さくしたような形状の、いわゆる「ウッド型」と呼ばれるユーティリティを最初は選ぶようにしましょう。

たくさん本数があるアイアン、何番からあれば良い?

アイアンは、ほとんどのメーカーがセットで販売しています。その内容は5番アイアン~9番アイアン、ピッチングウェッジ(PWと表記されます)の6本セットや、6番アイアンからの5本をセットにしたものです。

アイアン自体は3番からラインアップされているものも多いのですが、3番、4番はロングアイアンと呼ばれ、ロフト角が立っていて、長さも長く、打ちこなすのにある程度のヘッドスピードと技術を要します。なので、ほとんどの初心者にとって打ちこなすのは難しいでしょう。

やさしく球を上げたいと考えるのであれば、6番アイアンからのセットにして、4番や5番アイアンの距離は、ユーティリティで打つようにしたほうがスコアをまとめやすくなるでしょう。

最近は、6番アイアンもセットに組み込まず、7番~9番アイアンとピッチングウェッジの4本をセットにしているメーカーもありますし、ピンゴルフというメーカーではアイアンも単品で販売しているので、最初は少ない本数で……という選び方もできます。

ドライバーでも試打をオススメしましたが、アイアンでも試打は必須です。特にシャフトの素材がカーボンとスチールがある場合は、どちらを選ぶのが良いのか、最初は自分で判断することは難しいでしょう。カーボン装着モデルはクラブ重量が軽く、ある程度パワーのある若い人には軽過ぎて、上手く振ることが逆に難しくなります。

自分に合った重さのモデルを選んで、スイングを固めていくようにすることが早く上達するコツです。ゴルフショップの人に相談してみましょう。

ウェッジってどんなクラブ?選び方は?

アイアンと似たような形状なのに、1本ずつ売られているのが「ウェッジ」と呼ばれるクラブです。「ピッチングウェッジ(PW)」をはじめ、「サンドウェッジ(SW)」「アプローチウェッジ(AW)」「ギャップウェッジ(GW)」など、それぞれの呼び名も異なります。

ピッチングウェッジはアイアンの一部としてセット内に入っている場合がほとんどですが、それ以外のウェッジは単品で購入することが多くなっています。

最近はピッチングウェッジのロフトが少なくなって(立って)きているので、ウェッジのロフト角のラインアップも豊富になっています。

中級以上になると、52度と56度の2本とか、50度、54度、58度の3本など、どのくらいの距離を打ちたいかでロフト角を選んで購入することが多いのがこのアイテムです。

初心者は、自身が持っているアイアンセットのピッチングウェッジのロフト角を確認して、そこから4~6度刻みで数本選ぶといいでしょう。例えば、ピッチングウェッジが42度の場合、48度と52度アプローチウェッジと56度のサンドウェッジという感じです。

また、ウェッジ選びに迷ったら、アイアンセットと同じモデルで別売りになっているアプローチウェッジとサンドウェッジを選んで買うと良いでしょう。こちらを選べば、最初から適切なロフト間隔に設定されています。

ある程度ゴルフの経験を積むと、単品のウェッジが欲しくなる人が多いのですが、その時には、どんなモデルが良いかを選ぶ楽しさがあります。

パターは種類が多過ぎる!いったいどう選べばいいの?

どんなクラブよりも種類が豊富なのがパターです。ショップに行って、パターコーナーを見ただけで、どれを選べば良いのか、まったくわからなくなる人も少なくないでしょう。

まず、パターのヘッドタイプは大きく分けて3種類あります。一般的にはピン型とも言われる「ブレード型」(写真上)、大型ヘッドの「ネオマレット型」、その中間のサイズになる「マレット型」の3種類です。

どれがいいかは、その人のパッティングのストロークにもよるので一概には言えませんが、初心者はヘッドの大きい「ネオマレット型」だと安心感が持てるという声が多く、人気が高くなっているようです。

長さは33インチ~34インチが一般的です。長さが調整できるモデルもありますので、自分に合う長さがわからない場合は、そういったモデルを選んでもいいでしょう。

また、ボールを打つ部分(フェース)の素材も、いろいろな種類があります。打った時に少し硬く感じるもの、柔らかいものなど、いろいろな感触があります。

パッティングはフィーリングが大切なので、できるだけショップで打たせてもらって、自分が打った感触が心地良いもの、カップを狙いやすいと感じられたものを選ぶようにしましょう。

ゴルフ5など、ショップによってはパターのフィッティングを行っている店舗もあります。自分の体型やストロークタイプ、感性などに合わせてピッタリのパターを診断してくれるはずです。パター選びに悩んだら、利用してみましょう。

女性用のクラブってあるの? 男性用との違いは?

ゴルフクラブには女性用、つまりレディスモデルもラインアップされています。メンズ(男性用)のクラブより、全体的に短めで、グリップ部分が細く、重量が軽く作られています。また、シャフトの硬さも、男性用のX、S、SR、Rよりも軟らかい「L」と、「L」より少ししっかりしている「A」というフレックスを用意しているメーカーが多いようです。

力のない女性が振りやすい、ボールに当てやすい工夫を取り入れたものですので、女性ゴルファーのみなさんは、まずはレディスモデルでゴルフを始めたほうがゴルフをやさしく感じられると思います。

多くのゴルフクラブメーカーからレディスモデルがラインアップされていますので、チェックしてみてください。
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