日本シリーズで激突! 両軍OBの能見篤史×糸井嘉男が阪神・オリックスを徹底分析

本間勲(スリーライト)

両監督とも選手のことをよく見ている

 ますます「絶口調」となる能見さん、糸井さんは、岡田監督・中嶋監督のタイプの違いについてもトークを繰り広げた。阪神時代に岡田監督の下で、オリックス時代には中嶋監督の下でプレーし、両監督のことをよく知る能見さんは両監督のことを「よく似ている」と話す。

「一切そんなふうには思わなった」と糸井さんは驚くが、果たしてどんなところが似ているのだろうか?

 糸井さんは、中嶋監督が日本ハムで選手兼任コーチを務めていたころにチームメイトとして一緒にプレーしている。当時は「おい! 嘉男~」のようなノリで、よく絡んできたと昔の中嶋監督のことを振り返る。

 そんな中嶋監督について、2人は「茶化すのが好き」という点で意見が一致。2人とも現役時代、中嶋監督に茶化されたときの爆笑エピソードを披露してくれた。読者のみなさんは中嶋監督について意外な印象を持たれるかも!?
 一方の岡田監督は選手と直接コミュニケーションを取るタイプではないかもしれないが、糸井さんは両監督とも「言葉の端々にユーモアがある」と、能見さんは「選手のことをよく見ている」と話す。その後2人は、岡田監督、中嶋監督の印象に残っている采配について振り返った。

 阪神は、岡田監督が選手がやりやすいようにオーダーを固定して優勝。一方でオリックスは、中嶋監督が120通りものオーダーを組んだが、選手たちがうまく順応して優勝。能見さんと糸井さんは、どちらの采配も正解であるところが野球の面白さと話していた。

入団会見での光景に2人ともビックリ!?

オリックス入団会見での能見さん 【写真は共同】

 最後は、能見さん、糸井さんそれぞれの阪神・オリックス時代の思い出について振り返ってもらった。能見さんは2020年オフに阪神からオリックスへ。常にメディアやファンからの視線を浴びる阪神での野球生活に慣れていた能見さんは、入団会見での「片手で数えられる」ほどの記者の少なさに驚いたが、「これが普通なんだ」「阪神時代が特別だったんだ」と納得したとか。

阪神入団会見での糸井さん 【写真は共同】

 一方の糸井さんは、オリックス時代に大活躍しても翌日の関西スポーツ紙の一面はいつも阪神という日々にがっかりしながらも、阪神への憧れがあったという。そんな2016年オフに糸井さんはオリックスから阪神へ移籍。入団会見では想像以上の記者、カメラの多さに「こんないる?」と正直驚いたとか。プロ入りから比較的自由な雰囲気のパ・リーグで過ごしてきた糸井さんが感じた、阪神のチームの雰囲気とは?

 その他、キャンプでの練習環境や、メディアやファンへの対応など、阪神・オリックスのチームカラーはまったく正反対だったと2人は話す。それでも、それぞれ両チームならではの良さがあったと、在籍当時を振り返る。

 そして2人が阪神・オリックスに在籍していたころに「スゴイ!」と思ったチームメイトとは?
 対談の最後に2人から、日本一を争う阪神・オリックスの両チームへエールを送ってもらった。

糸井「僕が在籍していた2チームが日本一を争うのはすごく楽しみ。本当に関西が、いや日本中が盛り上がると思います。全試合見ると思うので、両チームの選手のみなさん、頑張ってください!」

能見「阪神は歴史上一度しか日本一がないので新たな歴史を作ってほしい。オリックスにはもちろん連続日本一を目指してほしい。戦い方が似ている両チームの対戦は非常に楽しみ。選手たちは思い切りプレーして、楽しませていただけたらと思います」

 能見さん、糸井さんの阪神・オリックスへの「愛」を感じさせるOBトークを、ぜひ楽しんでほしい。

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