鳥谷敬『他人の期待には応えなくていい』

長期的な思考と短期的な目標達成に必要な瞬時の判断、「鳥谷流プランニング」の極意とは?

鳥谷敬
アプリ限定

【写真:平野司】

 自分らしさとは? 幸せとは? その答えがわかる“鳥谷流・人生訓”

 「カッコイイほうを選べ」「空気を読むな、自己主義で行こう!」

 18年にわたるプロ野球人生で培った、自己肯定感を高める35のメソッド!

 阪神、ロッテで活躍した鳥谷敬が現役時代のエピソードを踏まえて説く「人生訓」が詰まった一冊『他人の期待には応えなくていい』から一部を抜粋して公開します。

目標達成のためには「プランの細分化」が必要

 目標を達成するうえで、プランニングはとても重要だ。

 現役時代、わたしは常に「短期的プラン」と「長期的プラン」を同時進行で行うように意識していた。これまで何度か述べてきたように、プロ入り時には次のような長期的プランを思い描いていた。

・40歳までショートで試合に出続けること。
・メジャーリーガーとしてアメリカでプレーすること。

 こうした目標があったから、逆算した結果、土のグラウンドである甲子園球場を本拠地とするタイガースへの入団を決めた。そして、40歳を過ぎても現役を続けるために、「30歳の頃にはどうあるべきか?」「35歳ではどうなっていたいか?」ということを、さらに細かく考えていった。

 例えば、多くの選手が30代を迎える頃に身体に変化が訪れるということを聞いていたので、「この時期が訪れる前に断食をしてみよう」「グルテンフリーを試してみよう」と、30代を迎える前に自分なりにいろいろなことにトライしてみた。

 トレーニングと食事は常にセットで考えなければならない。効果的なトレーニングでダメージを受けた筋肉を適切な食事で修復する。このサイクルが上手に回ることで、プロアスリートとしてのパフォーマンスも可能となる。

 だからこそ、食事については徹底的に勉強した。

 大学時代は「とにかく身体を大きくしたい」という思いだったので、質より量を重視して、たくさん食べることを意識していた。

 しかしプロに入って、「いつまでもこのままでいいわけがない」とわかっていたし、「30代になる頃にはこんな食事ではダメだろう」ということも理解していた。だから、24〜25歳になる頃にはすでに「自分の身体を実験台にしてみよう」という思いで、さまざまなことに積極的にトライしたのだ。
  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 次へ

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント