バレー界のホープはWBCから刺激受ける元野球少年 髙橋藍が五輪予選に向けてイタリアで感じること
世界で求められる積極性と結果
チームからの信頼も増し、大事な場面で自分に託してくれることが増えたと感じている 【平野敬久】
「パドヴァでも信頼を置かれているのは感じるし、現に試合でも大事な場面で自分に(トスを)託してくれるケースが増えた。それだけでも自分の攻撃がこのチームにとって力になっていると感じるし、だからこそもっと積極的に、受け身ではなく自分から『こうしたい』と伝えていくのが必要だと思います。もちろんうまく行かない時や、相手のほうが上回る時、特にこっちは高さが求められるので、オポジットが2m超えの選手になると自分は小さいからスタメンで出してもらえなかったり、交代を命じられることもありましたけど、別にそれだけのことであって、クヨクヨする必要はない。じゃあ次に結果を出そう、出してやると思うし、その積み重ねが監督やチームからの信頼、次につながる。結果がすべての世界だから、面白いですよ」
21歳はパリ五輪予選にどう向かう?
「東京オリンピックは経験させてもらったけれど、オリンピック予選は経験したことがありません。どの国も出場権を得るために必死だし、そこで勝ち抜くのは大変だと思います。でも、そういうプレッシャーがかかる場面こそ楽しいし、バレーボールが注目されるチャンスでもあるので。楽しみしかないし、たくさんの人に見てほしい。それこそカップルで、バレー見に行くか、ぐらいの軽い感覚で来て『楽しかったね、また来ようか』と思ってもらえたら嬉しい。そのためにも頑張らなきゃと思うし、ワクワクしかないですよ」
野太い声援も黄色い声援もすべて受け止め、力に変える。21歳のあくなき挑戦はまだまだこれから。可能性は広がるばかりだ。