僕の古巣同士の対戦になりますが、今回は神戸が2-0で勝つと予想します。神戸のホームでは浦和と相性が良いというだけでなく、今のチーム状態、やっているサッカーの完成度の比較で、そう判断しました。

　開幕3連勝の神戸は、やはりスタートダッシュに失敗した昨季の反省を踏まえ、選手たちが危機感を持ってキャンプから取り組んできたことが、現在の好調につながっていると思います。昨年は日本代表の活動があった大迫勇也選手も、今年はしっかりキャンプをこなし、良い準備ができましたからね。

　ここまでリーグ最多タイの8得点に加え、失点わずか1と守備も安定しています。最後の局面で体を張ってしのいでいるというよりは、ボールを握っている時間が長くなったことで、チーム全体としてコンパクトに守備ブロックが作れている印象です。アンドレス・イニエスタ選手やセルジ・サンペール選手が出遅れていますが、逆にそれが、今のところはプラスに作用しているように思えます。彼らが入ると技術面のプレークオリティは上がりますが、強度という面では難しくなるので。

　あとは、先制点が取れていることも大きいですね。それで気持ち的に余裕が生まれ、落ち着いてゲームをコントロールできているように思います。

　対する浦和は、前節のセレッソ戦で今季初勝利を挙げたとはいえ、内容的には改善が必要だなと感じました。もちろんどんな勝利であれ、勝てば安堵感を得られますが、トンネルから完全に抜け出せたとは言い難いでしょうね。とはいえ、勝利したことは非常に大きなきっかけになると思うので、今後に期待したいです。

　カギを握るのは、両チームのセンターフォワード。浦和の場合は、興梠慎三選手がオフ・ザ・ボールの巧みな動き出しから、セレッソ戦でPKを誘発したような裏抜けのシーンを多く作れれば、勝機も見出せるかもしれません。ただ、そこになかなか良いボールが出てこないという現実もありますからね。

　それ以上に浦和の守備陣が、ボールを収められる上に、ゴールという結果も残している大迫選手に、かなり手を焼くと思います。大迫選手、そして汰木康也選手のゴールで神戸が勝利というのが、僕の結論です。