横浜BCの河村勇輝が12月度の月間MVP受賞…圧巻のパフォーマンスを披露、昨季に続いて2度目の栄冠

大島和人

CS進出、そしてワールドカップ出場へ

プロ選手になり、充実した時間を過ごしているようだ 【横浜ビー・コルセアーズ】

――寮を出て生活するようになって、食事の用意や洗濯をご自分でやることもありますか?

 洗濯は基本的に自分でやっています。ご飯は基本的には近くの定食屋さんなど、バランスの良い食事がとれるようなご飯屋さんに行っています。

――横浜BCは初のチャンピオンシップ進出に向けて現在中地区の首位を川崎ブレイブサンダースと争っている状況ですが、手応えと課題はそれぞれどうですか?

 チームの雰囲気がすごくいいですし、チームとしての自信もついてきている中で、後半戦が楽しみです。でもまだまだ……、勢いはあると思うんですけど、その勢いをしっかりと持続させて、自分たちの本当の力にするには、まだ時間がかかると思います。一人ひとりが重大な役目を持ってプレーしている分、1人、2人が欠けると崩れやすいチームという可能性もある。そこはコンディションも含めて気をつけなければいけないと考えています。

――(福岡第一、東海大の1学年先輩にあたる)松崎裕樹選手が加入したことへの期待はいかがですか?

 彼は高校、大学とチャンピオンチームにいたので、勝ち方を知っていて、勝つためのメンタリティを持っていると思います。もちろん学生とプロは違うと言えども、チャンピオンチームにずっと在籍していたことで根付いたメンタリティはあると思います。あとはサイズ感もあるし、今のビーコルの真骨頂であるディフェンスからの速い展開に持っていくスタイルにぴったり合う選手です。そこはすごく期待しています。

――河村選手と同じチームで組んでいた選手が来るやりやすさも、あると思います。いかがですか?

 はい、もちろんありますね。僕が松崎さんのプレースタイルを理解しているのも大きいですけど、彼が自分のプレースタイル、タイミングを理解していることは、本当にやりやすい部分です。

――「今シーズンの横浜BCは、ここが変わった」と感じるところはありますか?

 どれだけ劣勢な時間帯でも、雰囲気が悪くなることなく、試合が終わるまで諦めずにプレーしようというメンタルを全員が持っています。リーグ戦をずっと勝ち続けるのは不可能ですけど、負けた時の雰囲気が、昨シーズンとは違っています。負けても次に絶対やり返そうとか、この負けをしっかり生かして勝とうというメンタルを持った選手がたくさんいる。そこは昨シーズンからすごく成長している部分かなと思います。

――他チームのことですが、湧川颯斗選手が福岡大学附属大濠高校から大学に進まず、滋賀レイクスと契約する選択をしました。河村選手も特別指定でしたが、高校在学中からB1でプレーして、今はプロになっています。高卒ですぐプロに入る決断について、どうご覧になっていますか?

 すごくいいと思います。プロでやれるポテンシャル、能力がある選手は、早く大きな舞台でプレーすることで、いい経験を得られると思います。僕自身も高校の時に特別指定でプレーして、1カ月半くらいでしたけど、それだけでも今につながっていますね。高校卒業からプロ入りする選手はこれまで少ないですけど、(湧川選手には)ぜひそれを切り開いていってほしいと思います。(プロで)やれるポテンシャルはもちろんあると思うので、あとはケガなく、しっかりと身体作りも並行して進めながら、やっていってほしいですね。

――横浜BCのブースターにメッセージをお願いします。

 ビーコルのファン・ブースターの皆さん、いつも応援ありがとうございます。12月の月間MVPを獲得できたのは、皆さんの応援があったからこそです。本当にありがとうございます。リーグ戦の前半は終わりましたが、これからチャンピオンシップに向けて一番大事になってくる後半戦でも、皆さんの応援が必要不可欠です。僕たちの背中をぜひ押してほしいですし、皆さんとともにチャンピオンシップ出場に向けて頑張っていきたいと思います。今後とも応援のほどよろしくお願いします。

――今年の8月にはワールドカップもありますし、河村選手はホーバスジャパンでの活躍も期待されています。最後に、日本のバスケットボールファン全体にメッセージをお願いします。

 バスケットをご覧になっているファンの皆さん、本当にいつもありがとうございます。2023年のワールドカップが日本で開催(※日本に加え、フィリピン、インドネシアの3カ国で共催)されるということで、日本バスケットにとって挑戦の年です。この挑戦は皆さんの応援なしでは成し遂げられない、大きな目標です。2023年のワールドカップを、ぜひいろいろな方に応援してほしいと願っています。僕もそこのメンバーに入れるように、コートの中で結果を出して恩返しできるように頑張っていきたいと思います。今後とも応援をよろしくお願いします。

(構成/バスケットボールキング編集部)

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著者プロフィール

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都北区に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。取材対象はバスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、ハンドボールと幅広い。2021年1月『B.LEAGUE誕生 日本スポーツビジネス秘史』を上梓。

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