春季キャンプで見たい! 期待の若手をチェック

キャンプで見たい若手選手セ・リーグ投手編 1位は初めて投手としてシーズンを始動するあの選手

前田恵

2年目を迎える小園健太が花開くか

昨季は体づくりに取り組み、一軍での登板がなかった小園健太。2年目でどこまで活躍できるか注目だ 【写真は共同】

 4位の小園健太(DeNA)は得票率19.09%と、トップ3とはコンマ以下の差。高卒ルーキーだった昨季はキャンプこそ一軍に帯同したものの、シーズン中は二軍で実戦経験を積んだ。その様子を見て、「ファームでのピッチングがとてもよかった」と推してくれたファンもいたほど。(市立和歌山)高校でバッテリーを組んだ松川虎生(現ロッテ)は、一足先に一軍定着。「1年培ったものが佐々木朗希のように花開くか」と、その松川と現在バッテリーを組む佐々木になぞらえたコメントも見られた。

 小園と同じく高卒2年目の森木大智(阪神)は、得票率18.88%で5位にランクイン。こちらも一軍では未勝利ながら、すでに2試合の先発登板を経験している。昨年10月に首を痛めた影響でノースロー調整が続いているが、「プロ初勝利を目指す2年目の成長を見たい」と、その間鍛えた体から放たれる1球が待ち遠しい。

 巨人期待の高卒4年目左腕・井上温大が得票率13.11%の6位。「仕草、しゃべり方がかわいい。とてもいいボールを投げるので注目」と、ファンの心を多方面からガッチリつかんで離さない。

 ルーキー勢で得票率10%以上を集めたのは仲地礼亜(中日=得票率12.69%)、吉村貢司郎(ヤクルト=同10.85%)の2人だ。仲地は沖縄大、吉村は東芝から、共に即戦力としてのドラフト指名。仲地は「沖縄の大学初のプロ野球選手だから」、吉村は「社会人ナンバーワン投手だから」と、それぞれのバックグラウンドや評価から生まれた大きな期待を背負い、プロ初キャンプを迎える。

(文:前田恵、企画構成:スリーライト)

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著者プロフィール

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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