【補強診断】セ・リーグは1球団がA評価 巨人は最低評価も垣間見える「若手飛躍を見込んだチームづくり」
楽天から中日に移籍した涌井(左)と立浪監督 【写真は共同】
なお評価については、A~Dの4段階で行っている。国内移籍は選手の総合的な貢献度を測る指標であるWARをもとに、ドラフト新人や新外国人はチーム状況に対して適切な補強だったかを鑑みて、総合評価とした。また、これら新戦力の詳細や来季の球団展望については、年明けに改めて特集する予定であるため、本コラムとあわせて確認してもらえるとうれしい。
※内容は2022年12月26日時点の情報をもとに執筆
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ヤクルト 評価B
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また、新外国人では左右の先発投手候補を加えた。左腕のピーターズは、今季メジャーで主にリリーフとして22試合に登板して5勝をマーク。緩急を駆使したピッチングを持ち味としている。右腕のエスピナルは2021年に3Aで11勝をマークした。チームは連覇を果たしたが、この間2ケタ勝利を記録した投手がいなかったため、層の薄かった先発を重点的に補強している。そしてリリーフでは、メジャー通算で243試合に登板し、奪三振率11.05をマークしているケラで穴埋めを図る。2021年にトミー・ジョン手術を経験している健康面の不安はあるものの、勝ちパターンとして期待される存在だ。今オフは12球団最多得点の打線を維持しながら、投手陣の整備に成功したといえるだろう。
DeNA 評価C
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野手陣に目を移すと、中日からトレードで獲得した京田陽太は効果的な補強となる可能性が高い。プロ6年目の今季こそ精彩を欠いたものの、1年目からショートのレギュラーとして通算700試合に出場。広い守備範囲には定評があり、ここまで大きな故障がない点も魅力だ。ショートは主にベテランの大和と20歳の森敬斗が主に起用されたが、選手層も薄くチームの弱点となっていた。28歳の京田は年齢的にも2人のギャップを埋める存在であり、将来的なチームづくりにも好影響をもたらすことだろう。一方、捕手としてチームトップの出場数を記録した嶺井博希がFAで移籍した。嶺井はレギュラーに近い存在だったもののOPS.532と打力に課題を抱えている。近年故障の多い伊藤光のコンディションにも左右されるが、戸柱恭孝との経験豊富な捕手2人体制で嶺井の穴を最小限に抑えられる可能性はあるだろう。ドラフトでは高校生No.1捕手の松尾汐恩を獲得しており、このポジションの将来的な見通しは明るいものとなっている。