「ガーミン アプローチR10」はやっぱり買い?人気アマが使い勝手を深掘り解説!

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「ガーミン アプローチR10」と名前だけ聞くとピンとこないかもしれませんが、商品を見ると一度は目にしたことがあると思います。昨年に発売と同時に完売し、今もなお品薄が続く弾道計測器です。

プロゴルファーが練習でショットデータを見るために導入しているのが、トラックマンやGCQuadというもの。スイングのクセや弾道のデータをいくつもの項目で数値を見ることができる夢のような機械ですが、どれも価格は数百万円超。アマチュアゴルファーが簡単に購入できるような代物ではありません。

そんな時に登場したのがこの『アプローチR10』。価格は74,800円。他に比べると安いとはいえ、なかなかの高額商品です。ただ、計測できる項目が20項目もあり高級計測器に引けを取らない内容となっています。接続は簡単で、専用アプリをダウンロードしBluetoothでスマホとつなげれば計測が可能です。

オレンジマンさんは、昨年の発売前から予約をし、なんとか発売日に購入することができたそうです。

これまで練習やラウンドで実際に使用してきたオレンジマンさんが、このアプローチR10について深堀り解説します。

一番気になる精度面は?

いろいろな意見があると思いますが、個人的にはかなり高精度だと思っています。トラックマンなどとの比較動画や記事がありますが、かなり似た数字が出ることも分かっています。

ただ、僕が大事にしているのは、他の計測器との誤差ではなく、毎回の繰り返し精度。同じようなショットを続けて打っても、数字に大きなバラつきが出ると信憑性に欠けますが、その点は心配ないと思います。

設置(アライメント)が超重要!

設置自体はボールから後ろに約1.8mのところに置くだけです。

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精度面では信頼できる数値を表示してくれますが、それには設置(アライメント)が超重要です。

トラックマンなどはある程度、飛球方向に向けて設置をすればいいのですが、アプローチR10は目標となる落とし場所に対してしっかり正面になるように設置しないといけません。これが狂うと弾道表示や全てのデータが狂ってきます。そのために何球かアプローチなどで狙った落とし所に打って確認をしないといけません。おそらく数ミリの調整になります。

数ミリと聞くと、とてもシビアに感じますが、これに関しては慣れれば5球程度で整うと思います。

実際のデータを見てみる

それでは実際にショットデータを見てみましょう。使用クラブは7番アイアンです(このショットの計測は2球ともタイトリスト「PRO v1x」を使用しました)。

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左のデータがうまく打てたショット、右のデータがミスショット。飛距離でいうとちょうど10yの差があります。弾道を見て分かるように捕まった球と、スライスした球といったところです。

では、このショットの各項目のデータを見てみましょう。

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まず、大きく差が出たのがバックスピンです。右はスライスしているのでその分スピン量が増えてしまっています。

ではなぜ、スライスをしてしまったのか?

それを表すのが、クラブパスとクラブフェースの項目。左はどちらもストレート(0°)に近いですが、右はクラブパスが8.5°Lでアウトサイドインになっていることを表しています。クラブフェースも2.1°Rと若干フェースが開いた状態でインパクトしていることが分かります。

簡単に言うとフェースが開いた状態でアウトサイドインの軌道だったと言うこと。スライスする要素満載ですね……。

さらに詳しくデータを見てましょう。

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先程の項目に加え、ヘッドスピードやボールスピードなど計20項目が表示されます(スクロールで全データが見ることができます)。この項目の並びも任意で並び替えができるのもありがたいです。

このデータを見て少し面白いのが、ヘッドスピードでいうと右の方が出ています。単純にヘッドスピードといえば飛距離には大事な要素ですが、ヘッドスピードが速いだけではダメというのがハッキリと数値でわかりました。

このようにたった1回のショットでこれほどのデータ分析ができるのです。2回打てば比較もできますし、前後のショットで何が違ったのかを数値で見ることで修正に役立ちます。

こんな使い方もできる!

練習やラウンドで自分のスイングの分析をするだけでなく、新しく出たクラブの試打などで自分のクラブとの数値を比較したり、最近ではどのメーカーのクラブもカチャカチャ(可変スリーブ)が付いているので単純にシャフト性能の違いも比較したりもできます。

また、ドライバーでスピンが減るボールや、アプローチでスピンが増えるボールを見つけることもできると思います。感覚ではなく、数値で判断するのも一つの手です。

しかし、まだまだ改善の余地もある

ここまでいいことばかりを言いましたが、使っていると改善の余地もあると思っています。

やはり設置のアライメントは慣れるまでは煩わしさを感じます。

また、アプローチR10にはレンジボール補正がありません。通常のレンジボールは耐久性を重視した作りになっていて、コースボールより遥かに飛ばなくなっています。したがって表示される飛距離は、そのレンジボールが実際に飛んだ飛距離になるので、なかなかシビアな数値になります。量販店などで甘口に設定されている計測器に慣れていると、なかなかヘコむ数値に。体感的にはドライバーで通常の1割減ほどかなと思います。そこを割り切って使えれば何の問題もありません。

ソフトウェアのアップデートも定期的に出されるので、そのあたりの改善は期待したいところです。

ラウンド中にドライバーショットを測ってみた

実際のラウンドでティーショットを測ってみたので見てみましょう。

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自分の中で手応えのある当たりでしっかりと飛距離が出ていました。

このデータを見てもスピン量も打ち出し角も理想で、ボールスピードは72m/sでした。

クラブ軌道もインサイドアウトのアッパーブローで、自分が目指しているショットに近いです。欲を言うとクラブフェースが少し開いているので、これを直すことができればさらに理想に近づけるなと思いました。1回のショットでこれだけ分析できるのはかなりの強みです。

まとめ

これまで発売からずっと使い続けていますが、機能や精度面でもとても満足しています。高級計測器と比べてしまうと劣る部分はあるかもしれませんが、価格を考えればコスパ最強の計測器だと思います。

本体のサイズもとてもコンパクトで、どこへでも持ち運べるのも強みです。やみくもに練習に打ち込むよりは、改善点がハッキリと見えるので有意義な練習が行えると思いました。

今回は紹介できませんでしたが、まだ面白い機能もありますのでまた別の機会で紹介しますね。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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