柏の若きエース・細谷真大が目指すもの 「ハリー・ケインのような質と落ち着きを」
柏の生え抜きである細谷真大。プロ2年目の昨季、出場機会を大きく増やし、今では前線の核となるなど急成長を遂げた 【スポーツナビ】
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覚悟を持って19番を背負っている
レイソルで試合に出続けられている、ということが去年と大きく変わった点だと思います。責任はすごく感じているので、毎試合覚悟を持ってプレーしているつもりです。ただ、もっと取れるチャンスがあったので、ゴール数はもっともっと伸ばしていきたいです。
――ここまでの4ゴールのうち、3つは1タッチでのシュートで、もうひとつはドリブルで持ち込んだものでした。気に入っている得点を挙げるとすると?
名古屋(グランパス)戦(3月20日)のゴールですかね。ドリブルで持ち込む形はもともと得意なんですけど、プロになってから、そういうゴールがあまり取れていなかったので。あのゴールは本当にうれしかったです。
――今季はふた桁ゴールを目標に掲げているそうですね。
そうなんです。自分もプロ3年目なので、結果を残さないと生きていけない。高い目標を立てて、それを成し遂げたいという思いがあります。
――昨季は飛躍のシーズンになりましたが、一方で3得点という結果には、物足りなさや不甲斐なさも残った?
3得点というのはFWとしては絶対的に少ないので、正直、悔しい気持ちも強かったです。
――その覚悟が19番という背番号に表れていると思います。35番から変更した背景を聞かせてください。
レイソルの19番はエースと呼ばれる人たちが背負ってきた番号なので、覚悟を持ってこの番号を付けています。僕の中では工藤壮人選手が付けていた印象が強くて、たくさんのゴールを決めていたイメージがあるので、自分も結果を残さないといけないと思っています。
――19番や9番、いわゆるストライカーの番号に憧れもある?
憧れているわけではないんですけど、付けてみたいという気持ちはありましたね。
相手に「嫌だな」と思わせるプレーを
オールラウンダーを目指す細谷の憧れはハリー・ケイン。シュートの質が高い万能型のストライカーだ 【写真:ロイター/アフロ】
自分で選んだわけではないんですけど、もともと11番も好きな番号だったので、特に気にしていませんでしたね(笑)。
――勝負のプロ3年目、自身のプレー面における変化は、どのように感じていますか?
前線からの守備は昨年以上にこだわってやっています。そこはネルシーニョ監督からも強く求められていて、やれないと試合には出られない。もちろん、うまくハマらないときもありますけど、日々、修正しながらトライしています。
――瞬時の加速が細谷選手の武器だと思いますが、一方で、そうした守備面における持久力も備えている。瞬発力と持久力の両方を併せ持つ選手って、あまりいませんよね?
そう言っていただけるのはうれしいんですけど、1歩目の加速は、自分ではまだまだだと感じていて。ただ、その2つは間違いなく自分の武器なので、もっと磨いていきたいと思います。
――スピードやドリブル、ポストプレーといった足下にボールがあるときのプレーは、以前からの強みですが、今季は裏抜けや周りを使うプレーなど、やれることが増えていますね。
まず自分が考えていることは、相手に「嫌だな」と思わせるプレーをすること。ディフェンスラインの選手からすると、裏抜けを狙っている選手は厄介だと思うので、そこは妥協せず、狙い続けていきたいですね。
――細谷選手はなんでもできるFWというか、オールラウンドなストライカーという印象があります。
オールラウンドというところは、まさに自分でも意識していて、なんでもできるのが理想像です。だから、得点はもちろん、アシスト数ももっと増やして、そう見られるように頑張りたいと思います。
――そうしたプレースタイルにおいて、お手本にしている選手はいますか?
ハリー・ケイン選手(トッテナム/イングランド代表)ですね。自分の中で相当推していて、プレーをよく見ています。ゴール前での質や落ち着きはすごい。ああいう風になりたいなって思っています。