連載:ファン&解説者が予想! 2022年のプロ野球

鳥谷敬が2022年パ・リーグ順位予想 「又吉克樹の加入がソフトバンクの強みに」

大利実

新庄剛志監督のチーム改革

鳥谷が「チームを変える可能性を秘める」と期待する、日本ハムの新庄剛志監督 【写真は共同】

――ここからはBクラスになります。まずは4位予想の楽天から、キープレイヤーを教えてください。

鳥谷 松井裕樹投手です。昨年の楽天は、松井投手の離脱から流れが悪くなっていきました。投手起用を考えると、9回の1イニングを確実に任せられるピッチャーがいれば、8回までの継投を考えればいいわけです。田中将大投手、則本昂大投手、岸孝之投手、涌井秀章投手と、完投能力のある先発がいますが、「8イニングまで力を出し切ればいい」と考えることもできます。

――5位予想は西武です。

鳥谷 キープレイヤーは森友哉選手です。バッティングへの期待はもちろんですが、キャッチャーとして若いピッチャー陣をどこまでリードできるか。

――ドラフト1位の隅田知一郎投手、2位の佐藤隼輔投手もローテーションに入ってくる可能性があります。

鳥谷 森選手のバッティングの技術は誰もが認めるところなので、隅田、佐藤の両投手をリードする森“捕手”に注目したいですね。

――最後が日本ハムです。

鳥谷 キーパーソンは新庄剛志監督です。今まで「当たり前」だと思っていることにとらわれずに、チームを強くするために本当に必要なことを考えて、動いているように感じます。

――春季キャンプでは武井壮さんを臨時コーチに招いていました。

鳥谷 野球界はやや閉鎖的に感じるところがあるのですが、そういうところを気にせずにやっていますよね。正直、どういう戦いをするのかはまだ見えていません。それでも、ひとつひとつの取り組みが追い風になっているように感じます。今のチームを一番変える可能性があるのは、おそらく新庄監督でしょう。

鳥谷敬(とりたに・たかし)

阪神で16年、ロッテで2年。セパの人気チームで多くのファン、選手に慕われた鳥谷敬 【写真は共同】

1981年、東京都生まれ。2003年のドラフト会議、自由獲得枠で阪神タイガースに入団。入団1年目の04年から遊撃手として101試合に出場。衣笠祥雄に次ぐ歴代2位となる1939試合連続出場、17年に2000安打を達成。20年にロッテに移籍し、21年に現役引退。今季から野球解説者として活動する。通算成績は2243試合出場、打率.278、2099安打、138本塁打、830打点、131盗塁。

(企画構成:スリーライト)

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著者プロフィール

1977年生まれ、横浜市出身。大学卒業後、スポーツライター事務所を経て独立。中学軟式野球、高校野球を中心に取材・執筆。著書に『高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意』『中学野球部の教科書』(カンゼン)、構成本に『仙台育英 日本一からの招待』(須江航著/カンゼン)などがある。現在ベースボール専門メディアFull-Count(https://full-count.jp/)で、神奈川の高校野球にまつわるコラムを随時執筆中。

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