<特別対談>水谷隼×石川佳純 レジェンドが語る日本卓球界への思い

照井雄太

選手として飛躍のきっかけとなったのは中学の時

5歳で卓球を始めた水谷。早くから世界の舞台で活躍してきた 【Getty Images】

――何歳ごろから卓球を始めましたか。また、日本代表を意識をしたきっかけはありますか?

水谷 5歳で卓球を始めて、14歳でドイツに行き、その年の全日本で最年少でのジュニアの部優勝と、一般のシングルスベスト16に入って、そこから一気に駆け登っていきました。

石川 7歳で卓球を始めて、中学校から大阪の四天王寺中学に入学しました。日本代表とか五輪は現実的ではなかったんですが、そういう選手になりたくて中学から卓球留学。そこがプロを目指したきっかけになると思います。

――水谷さんは14歳で全日本ベスト16入り、石川さんは14歳で全日本ベスト4と一気に強くなったきっかけはありますか?

水谷 ドイツに行って、強い選手と毎日打ち合うことによってスキルも上がりましたし、中1から中2になる時に、身長や筋力も一気に伸びた。経験と身体が少しずつ大人のレベルに近づいたと思います。

石川 四天王寺中学に入ってから、ミキハウスの平野(早矢香)さん(ロンドン五輪団体銀メダル)、樋浦(令子)さん(元日本代表)と練習させてもらう機会がたくさんありました。日本のトップ選手のボールに触れたり、見る機会が多くなって、こういう練習しているんだとか、自分自身でいろいろなものを吸収して、レベルが上がったと思います。

――環境の変化と自分自身の成長が合致して、一気に伸びたというイメージですね。

石川 厳しい環境に入って、本当に100%卓球が強くなるための生活を始めたのが、中学1年生からだったので、それが一番の大きな転機だったと思います。

対談はリモートで行ったが、仲の良い2人だからこそ、終始和やかなムードで話しも盛り上がった 【写真:本人提供】

――今の日本の卓球環境について、世界と比べてどのような環境ですか?

水谷 日本の卓球環境は昔に比べたら、めちゃくちゃ恵まれています。今までは、母体でもなかなか満足いく環境ではなかった。今は木下グループの練習場もすごい施設でやらせてもらっていて、ナショナルトレーニングセンターも出来て、環境としてはすごく恵まれて来ています。

石川 私もそう思います。選手にそれぞれ個人のスポンサーさんがいて、満足な練習環境や、練習相手やコーチがつき、自分がやりたい練習ができるというのは、すごく恵まれています。ナショナルトレーニングセンターで合宿も出来るので、すごく恵まれていると思います。

水谷 中国と日本が圧倒的に環境としては整っていますし、収入の面でも日本は相当恵まれていると思います。

――環境が良くなっている中で、Tリーグが出来て卓球選手としては、どう感じていますか?

石川 今まで日本でプレーする機会が、年に数回しかなかったので、それが全国各地で試合を観て頂けるというのは、選手としてすごくうれしいです。私自身も小さい時に卓球の試合を観て、がんばろうとか、また観に行こうとか、卓球は面白いなと思っていました。そういう風に卓球がどんどん広まって、家の近くで試合があるから行こうみたいな感じで、気軽に観に来てくれたらいいなと思っています。

水谷 多分、男子と女子でTリーグに関する思いは違うと思います。女子が日本国内でプレーしていたのに対して、男子はドイツなどヨーロッパのリーグに行っていたので、Tリーグができてすごくうれしい。まず、移動がなくなったし、卓球に専念できる環境が出来た。あと欲を言えば、チーム数がもっと増えればいいと思っています。

――Tリーグに参戦して一番印象に残っている試合はありますか?

石川 地元の山口でホームマッチをやらせてもらったことです。小学生の時に試合をしていた体育館で、凱旋みたいな感じで試合ができたのはすごくうれしかった。本当にたくさんの方が来て下さって、すごく思い出に残っています。

水谷 開幕戦の両国国技館でやった試合です。卓球が国技館で出来るということもすごかったですし、5000人くらいの観客の前でプレー出来たこと、あの雰囲気もすごく衝撃的でした。ただ、最初にあそこを体験してしまうと、どうしても他の体育館だと物足りなさを感じているのはあります。あれが常にベースとなれば、もっといいですね。

取材/文:照井雄太
構成:スポーツ企画工房

<後編は27日掲載予定>

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著者プロフィール

1986年神奈川県生まれ。滝川第二高校、筑波大学で卓球に打ち込む。卒業後は、一般企業就職後、卓球の仕事がしたいと思い、2018年10月開幕直前から卓球の「Tリーグ」に転職。Tリーグでは試合運営の他、メルマガのコラム担当し、また不定期でスポーツメディアの卓球コラムを執筆している。

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