連載:プロ野球クイズ

プロ野球クイズ<巨人編> ルール編の答えと解説も掲載

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ルール編クイズの答え・解説

野球のルールの関するクイズ20問、あなたは何問分かりましたか? 【写真は共同】

【問1】野球の起源には諸説あるが、1845年にニューヨークで結成されたチーム「ニッカーボッカーズ」が、現在の野球につながるルールを考案したとされている。では、当時のルールになかったものは?

1.21点先取制
2.3アウトで攻守交代
3.打ちたい球が来るまで待つことができる
4.選手にボールを投げ当てることでアウトに

【答え】4.選手にボールを投げ当てることでアウトに
【解説】当時はピッチャーが打ちやすい球を投げ、それをストライカー(打者のこと)が打つところから試合が始まった。そのため、打者は気に入った球が来るまで、待つことができた。また、野球の原型と言われる「タウンボール」などでは攻撃側の選手をアウトにするためにボールを投げ当てていたが、「ニッカーボッカーズ」はこれを禁止した。

【問2】MLBでは2020年から投手の投球義務が「打者1人」から「連続する打者3人」に変更になった。21年シーズン、日本での導入が見送られたこのルールの正式名称は?

【答え】Three-batter Minimum(スリーバッターミニマム)
【解説】日本では「ワンポイントリリーフ禁止」と訳されたこのルール、昨年12月、スポーツナビユーザーに行ったアンケート調査では、日本での導入に反対する意見の方が多かった。
【問3】走者がいるときの投手の違反行為「ボーク」。近年、低い発生件数で推移しているボークを2021年シーズン、複数回宣告された投手が2人いる。それは誰?

1.栗林良吏、清水昇
2.上沢直之、中村稔弥
3.奥川恭伸、公文克彦
4.藤浪晋太郎、森原康平

【答え】2.上沢直之、中村稔弥
【解説】日本ハムの上沢、ロッテの中村が2回のボークを記録していて、これが2021年シーズンの最多記録。ちなみに、ボークには13項目の規定があり、セットポジションから投球する際に完全に制止することを怠って宣告されるケースが多い。
【問4】公認野球規則5.07では、投手の遅延行為を防ぐため、塁に走者がいないとき、投手はボールを受けた後12秒以内に投球しなければボールを宣告されると定めている。日本では2009年から「15秒以内」に改めて採用されたこのルール、初めて適用された投手は?

1.工藤公康
2.森福允彦
3.成瀬善久
4.林昌範

【答え】1.工藤公康
【解説】2009年8月18日、東京ドームでの巨人対横浜。7回裏1死から、当時横浜の工藤が「15秒ルール」を初めて適用された。

【問5】投手が使用する滑り止め「ロジンバッグ」に関するルールで、間違っているのは?

1.投手板の後方に置いておく
2.粉が舞うくらい大量に使用してもいい
3.雨天時は両チームに1個ずつ支給
4.ボールに直接かけてはならない

【答え】3.雨天時は両チームに1個ずつ支給
【解説】雨天、グラウンドが湿っている場合は、審判は投手の腰のポケットにロジンバッグを入れるように指示する。この場合も、1個のロジンバッグを両チームの投手に交互に使用させる。

【問6】規則違反のため審判が試合終了を宣告し、9-0で過失のないチームが勝ちになる「没収試合」。日本のプロ野球では10試合が該当するが、最後に起こったのはいつ?

1.1946年
2.1954年
3.1971年
4.1995年

【答え】3.1971年
【解説】日本のプロ野球で最後の没収試合は1971年7月13日の阪急対ロッテ。審判の判定を不服としたロッテが試合続行を拒否して、9-0で阪急の勝ちとなった。ちなみに、MLB最後の没収試合は95年8月10日(現地時間、以下同)のドジャース対カージナルス。審判の判定に不満を持ったファンがグラウンドに入場者プレゼントのボールを投げ入れ、それをホームチームのドジャースが収拾しなかったため、没収試合となった。この試合のドジャースの先発は野茂英雄だった。

【問7】狡猾な併殺を防ぐための規則「インフィールドフライ」。難解なことで知られるこのルール、以下の4つで正しいのは?

1.0アウトまたは1アウトで、走者が一、二塁のときに限り適用される
2.インフィールドフライと故意落球が同時発生したときは、前者が優先
3.インフィールドフライは外野手が前進して捕球したときは適用されない
4.インフィールドフライの宣告は芝生、ベースラインが判断基準になる

【答え】2.インフィールドフライと故意落球が同時発生したときは、前者が優先
【解説】インフィールドフライは、0アウトまたは1アウトで、走者が一、二塁、または満塁のとき適用される。打者が内野フライを打ち上げ、審判が「容易に捕球できる」と判断すれば、宣告時点で打者はアウトと見なされる。判断基準はあくまで審判の考えで、結果的に外野手が前進して捕球しても、判定は変わらない。

【問8】内野へのフライ、ライナーをわざと落として走者を混乱させる「故意落球」は、アンフェアなプレーとして禁止されている。このルールで、以下の4つのうち間違っているのは?

1.適用は0アウトまたは1アウトのときに限られる
2.適用は走者が少なくとも一塁にいる場合に限られる
3.打球に触れずに地上に落とした場合にも適用される
4.外野手が内野で守備をしていた場合にも適用される

【答え】3.打球に触れずに地上に落とした場合にも適用される
【解説】0アウトまたは1アウトで、走者一塁、一・二塁、一・三塁、満塁のときに限られる。内野手が容易に捕球できるはずのフライ、ライナーを手、またはグラブで触れておきながら、捕球と認められないほどすぐに、故意に落とすと、打者はアウトになり、ボールデッドとなって走者の進塁は認められない。内野手が打球に触れずに地上に落としたときは、打者はアウトにはならないが、インフィールドフライが適用される場合は、この限りではない。

【問9】走路の追い越しは禁止されていて、追い越してしまうと後位の走者はアウトになる。2004年9月20日の日本ハム対ダイエー、9回裏2死満塁でSHINJOの打球はレフトスタンドに入り、サヨナラ満塁本塁打となるはずが、一塁走者と抱き合って喜んで回転。その結果、一塁走者を追い越したとされ、打者走者のSHINJOがアウトになる珍事があった。このときの一塁走者は?

1.森本稀哲
2.小笠原道大
3.田中幸雄
4.小谷野栄一

【答え】3.田中幸雄
【解説】本来、SHINJOは本塁打で打点4が記録されるところ、二塁に到達する前に走者の追い越しでアウト。しかし追い越す前に三塁走者がホームインしていたため、レフトオーバーのシングルヒットで打点は1、試合は13-12の1点差で日本ハムのサヨナラ勝利という結果になった。

【問10】打順の誤りを指摘されてアウトになったことがある、日本人メジャーリーガーは?

1.岩村明憲
2.田口壮
3.福留孝介
4.松井稼頭央

【答え】4.松井稼頭央
【解説】選手は試合前に交換した打順表に従い、順番に打席に立たなければならない。2009年5月20日のアストロズ対ブルワーズ、アストロズが提出した打順表は1番松井、2番マイケル・ボーンだったが、選手に通達していたのはその逆。1回、先頭打者として入ったボーンがヒットを打った時点で、ブルワーズの監督の抗議によって打順の誤りが発覚。公認野球規則6.03bによってボーンのヒットは無効になり、本来の先頭打者である松井はアウトになった。

【問11】公認野球規則ではボールの縫い目の数に関する規定はないが、現在は日米ともに同じ数となっている。さて、その数は?

【答え】108

【問12】次の4つの例で、最も多くの「安全進塁権」が与えられるケースは?

1.野手がグラブを故意に投げて、フェアボールに触れさせた
2.野手がグラブを故意に投げて、送球に触れさせた
3.すっぽ抜けた送球がスタンドに入ってしまった
4.インフライト(空中にある)の打球が鳥に触れた

【答え】1.野手がグラブを故意に投げて、フェアボールに触れさせた
【解説】1は3個、2と3は2個の安全進塁権が与えられる。インフライトの打球が鳥に触れた場合はボールインプレイで、インフライトの状態が続く。ただし、明らかにホームランになると思われるインフライトの打球が鳥に触れて落ちた場合は、審判の判断でホームランと認定される。

【問13】かつては球場ごとにまちまちだった、ドーム球場の「天井ルール」。東京ドームの天井ルールを最初に適用された外国人選手といえば?

1.ブーマー・ウェルズ
2.ラルフ・ブライアント
3.ダラス・ウイリアムズ
4.オレステス・デストラーデ

【答え】3.ダラス・ウイリアムズ
【解説】1988年7月4日の日本ハム対阪急、阪急のウィリアムズが日本ハムの西崎幸広から打った打球が天井に直撃。跳ね返った打球が2階内野席に落ちたため、東京ドーム特別ルールによって記録がファウルになった。ちなみに、ブライアントは90年6月6日の日本ハム対近鉄で、東京ドームの天井に吊るされたスピーカーに打球を直撃させ、特別ルールによって史上初となる認定ホームランになった。2016年、天井のスピーカー廃止にともない、このルールはなくなった。
【問14】危険防止のため、ヘルメットの着用義務は年々拡大している。次の中で、公認野球規則でヘルメットの着用義務がないのは?

1.ベースコーチ
2.バットボーイ(ガール)
3.ボールボーイ(ガール)
4.塁審

【答え】4.塁審

【問15】次の中で「振り逃げ」できないケースは?

1.2死一塁、打者が空振り三振も捕手が後逸
2.1死一塁、打者がバウンドした変化球を三振
3.無死走者なし、打者が見逃し三振も捕手が落球
4.無死三塁、打者が空振り三振も捕手が落球

【答え】2.1死一塁、打者がバウンドした変化球を三振
【解説】「無死または1死で走者が一塁にいないとき」と「2死のとき」に限り、振り逃げはできる。投球がバウンドしたり、捕手が落球、後逸するといった「正規の捕球」ではなかった場合、打者はアウトにならず、打者走者となって一塁に進む権利が得られる。

【問16】2014年の日本シリーズ、阪神対ソフトバンクの第5戦。打者走者の西岡剛は、本塁と一塁の間の後半にある「枠」から外れたところを走ったことで、一塁手の守備を妨害したとみなされ、アウトになってゲームセット。ソフトバンクの日本一となった。さて、この枠の名称は?

【答え】スリーフットレーン
【解説】 本塁と一塁の間の後半にある、ファウルラインとスリーフットラインの間の枠のこと。西岡はスリーフットレーンを外れ、フェアグラウンド内を走っていたため、守備妨害とみなされアウトになった。

【問17】公認野球規則8.01で規定されている、試合を主催できる審判の人数は?

1.1人以上
2.2人以上
3.4人以上
4.6人以上

【答え】1.1人以上

【問18】投手が投げるボールに異物を付着させたり加工させることは禁止されている。公認野球規則で実例として挙げられている、不正投球「スピットボール」とは?

1.ワセリンを塗ったボール
2.唾液を塗ったボール
3.樹脂を塗ったボール
4.泥で汚したボール

【答え】2.唾液を塗ったボール
【解説】公認野球規則では以下の4つを不正投球の実例として挙げている。
シャインボール:ボールを摩擦してすべすべにする
スピットボール:ボールに唾液を塗る
マッドボール:ボールに泥を塗る
エメリーボール:ボールをサンドペーパーでざらざらにする

【問19】日本では2018年に導入された、監督が審判に映像によるリプレー検証を要求できる「リクエスト制度」。2021年シーズン時点で、対象ではないプレーは?

1.併殺崩し狙いの危険なスライディング
2.本塁での衝突(コリジョン)プレー
3.ハーフスイングの判定
4.頭部への死球(危険球)の判定

【答え】3.ハーフスイングの判定

【問20】グラブ、ミットに関するルールで、間違っているのは?

1.グラブ、ミットともに重量、サイズ制限がある
2.グラブ、ミットともに使用できない色がある
3.捕手はミットを使用しなければならない
4.一塁手はミットを使用しなくてもいい

【答え】1.グラブ、ミットともに重量、サイズ制限がある
【解説】グラブ、ミットともにサイズの規定はあるが、重量制限はない。

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(企画構成:株式会社スリーライト)

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